37.あらゆるところに生息するネットワークビジネスの人たち【47歳で独立した私が50歳で軌道に乗るまでに経験した99のこと】
開業して色々なところに出かけて行くと、色々なことに誘われた。
勉強になるから！と、二言目には言われた。
確かに色々な経験になったし、勉強になったから、タダ働きもした。
勉強するだけでは、収入にはつながらないのだ。
ところで今日のタイトルのネットワークビジネスって、話題にしていいんでしたっけ？
こちらはフラットに見ているつもりでも、反感を買う場合があるから怖いですが、開業後の体験として欠かせないので書いておきます。
ネットワークビジネスとは、AIの説明によると次の通りです。
ネットワークビジネスとは、ビジネスに参加した人がさらに参加者を広げていく取引で、マルチ商法とも呼ばれます。参加者の紹介や商品販売で利益を得ることをメリットとして勧誘し、特定商取引法では「連鎖販売取引」として規制されています。
ネットワークビジネスに関わっている人は、想像以上にたくさんいます。
これは、開業して知った事実です。
ここでは一部をご紹介します。
最初の出会いは、前回の記事で書いた、起業したい人たちに向けてミニセミナーをした時です。
セミナー後に、たくさんの人から質問を受けて答えているのをじっと見つめている若い女性がいました。
人がいなくなると近づいてきて、こう言いました。
「すごく興味深いお話でした！私も起業に興味があって、色々勉強しているんです。今度、ご飯を食べながらお話を聞かせていただけませんか？」
若いのに丁寧な言葉使いで熱意も見えました。
女性だからということもあり、私は名刺を渡しました。
その日のうちにメールが来て、ご飯の約束をしていました。
ご飯を食べながら、話を聞かされたのは私の方でした。
起業に成功している大金持ちの人がいる。
その人が講演するので、一緒に参加してほしい。
あなたのような志の高い人には、ぜひ会ってもらいたい。
その時はまったくピンと来なかったのですが、彼女は理想の生活の画像をノートに切り貼りしていました。
南の島のリゾート地の写真や、お金持ちの家や部屋や持ち物などのコラージュです。
わかる人にはすぐにわかるアレです。
もちろん、理想を現実にするために、具体的なイメージを持つことは大事だと思います。
だけどそれが、悪用された形なのかなとも思います。
何もわからず、私は講演会に参加しました。
そこにはたくさんの人が集まっていて、異様な雰囲気でした。
勧誘される前に、これってネットワークビジネスじゃないかと気づき、彼女に聞くと、違うと言います。
何もわからないなりに、これがネットワークビジネスなんだと理解し、すぐに帰りました。
その後も、起業というワードで勧誘されます。
偶然都内で会った知り合いに、今何してるの？と聞かれました。
開業したというと、私も開業したいから話を聞きたいと言います。
共通の知り合いが講師をするセミナーがあるからおいでと誘われました。
知り合いだから安心して参加すると、セミナー後に勧誘が始まりました。
アトピーなどに利く化粧品を試してほしいと言われ、洗顔、化粧水、クリーム、メイクと進んでいきました。
知り合いだし、石鹸くらい買ってもいいかなと思いましたが、石鹸を買うことはできませんでした。
商品を買うのではなく、商品を売る仲間を探しているのです。
知り合いは、ネットワークビジネスにはまっていたようです。
次は、キラキラ女性の集まりです。
美容に良い飲み物があって、どんなサプリも不要になると言います。
さすがにこの頃には、もう絶対にネットワークビジネスじゃんと思いましたが、面白そうなので聞きました。
どんな飲み物なのか知りたい気持ちがあったからです。
それを買うためには、説明を受ける必要があるとのこと。
この説明を知り合い2人と一緒に受けました。
説明してくれたのも知り合いです。
ご飯のついでに説明するね、という感じでした。
説明も丁寧でした。
完全にネットワークビジネスの仕組みでしたが、すべて隠さずわかりやすく説明してくれました。
一緒に説明を受けた知り合いが先に申し込んでいたので、私はその人の紹介、つまり子になるようでした。
私が利益をほしい場合は、誰かを紹介する必要があるそうです。
「だけど、商品を買うことはできるから、安心してね」
私はしばらく、美容に良い飲み物を買いました。
それからしばらくしたある日、一緒に説明を聞いた人たちと集まる機会がありました。
ただのご飯会です。
そこで彼女たちは言いました。
女性A「そういえばあれ、まだ飲んでるよね？」
女性B「あ、そうなの？実は私、買ってないのよねー」
女性A「私も。買ったのって、あなただけだよ」
え、、、どういうこと？
私だけが買っていて、買っていない人が利益だけ受けてるってこと？
そうだよね。
聞かなかったけど。
その後、私はその飲み物を買うのをやめました。
解約は簡単にできました。
彼女たちとも、それ以降会っていません。