![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157467565/rectangle_large_type_2_cc2fb3cc583a8d132a701cb85b4f4ff7.png?width=1200)
16.売れるために話し方を学びに行く【47歳で独立した私が50歳で軌道に乗るまでに経験した99のこと】
何もわからずに開業した私は、月の半分は人に会いに行き、開業1年目は毎月150人以上と名刺交換した。
時には甘さを指摘され、時にはブチ切れられながら、仕事にはなかなか結び付かなかった。
開業前から毎日ブログを更新し、ホームページを作り、開業と同時に挨拶状を送り、会える人には次々と会いに行き、紹介されるままにセミナーや交流会に参加したのは、本当によかったと思います。
どんなに毎日動き回ったところで、自分みたいな新人には、何も仕事が来ないことがわかったからです。
それだけじゃありません。
どこに行っても、「この人はすごい!こんな風に売れてる人になりたい!」と思うような人がいないのです。
会う人会う人、自分と同じような開業したばかりの人や、開業したもののうまく行っていない人、役所勤めや会社勤めで仕事にはつながらない人、保険の営業の人ばかりでした。
こんなことしていても仕事にはつながらない!
唯一、ブログとホームページの記事からは反応がありました。
最初のうちはほとんど知り合いからでしたが、知らない人からもコメントをもらい、開業に興味ある、開業の話を聞きたいと言われました。
これに気づけたのも、ラッキーでした。
最終的に、私が開業3年間で仕事を手に入れたのは、8割以上がホームページとブログからでした。
3年間毎日ブログを続けたことが、大きな実を結ぶことになります。
この話は、もう少し後でお伝えしますね。
さて、仕事が入る気配のない中、私は話し方を学ぶことを決めました。
どうしても売れたい!と考えた時に、ひらめいたんです。
自分を知ってもらい、信頼してもらうためには、伝え方が大事だと。
それは、文章と話し方ではないかと考えました。
ブログとホームページは、徐々にアクセスも増えました。
反応もあり、知り合いに開業について伝える勉強会も開くことにしました。
誰かが知りたいだろうと思うことをブログやホームページに書くと、ちゃんと反応がありました。
文章との相性は良いかもしれないと感じていました。
話すことに関しては、まったく得意ではありませんでした。
何より、人前で話をする経験がほとんどなく、話せるのかどうかもわからない状態でした。
色々な人に会って、雑談をする中で、私がホームページを自分で編集している話に興味を持つ人がちらほらいました。
もっと上手に話せたら、ホームページを作ってほしいとか、作り方を教えてほしいとか、話が進むかもしれないと感じました。
人はそんなに簡単には、知り合ったばかりの人から何かを買おうとしないのです。
だけど、うまく話せたら、結果は変わるかもしれません。
ネットで調べて、一番雰囲気の良さそうな講座にすぐに申込みました。
都内で開催されているもので、半年間の講座でした。
参加して驚いたのは、ネットで申し込んで来たのは私くらいで、他の人たちは無料ワンデイ講座などを受講後に参加していました。
すでに仲の良いグループがいくつも出来ていました。
おかげで、講師たちからは興味を持たれました。
即決で参加したのが、よほど珍しかったようです。
そのことでちょっといじられキャラになり、すぐに場になじむことができました。
今思い出すと、本当に不思議な空間でした。
学びに来ている人の目的もバラバラです。
だけど「自分を変えたい」というのが共通の想いでした。
私のように「売れたい!」と思って来ている人はいなかったと思います。
その象徴が、私以外の人たちは、みんな泣きながら話していたことです。
過去のことや、悔しかったこと、変えたことなど、感情を出して泣きながら話す人が目立ちました。
そしてそれが、良いスピーチのような雰囲気になりました。
私が知りたかったのは、話し方のコツでした。
講師は本当に話し方が上手で、その上、参加者の話し方のどこを直せばいいのか、端的に指摘しました。
どうしたらそれがわかるようになって、講師のように話せるようになるのか、ある時、私は講師に直接聞いてみました。
かえって来たのは、次の言葉でした。
「こっちはプロとしてラジオで10年以上話してるのよ。そんなに簡単にできるようになるわけないじゃない!」
そう、すべては経験なんです。
10年以上続けた人のスキルを身につけるなら、こちらも10年以上続けないとダメなんです。
話し方なんて、簡単に身につくものじゃありません。
それで私は、誰もいない事務所で、毎日のように人前で話す練習をしました。
お題を自分で決めたり、勉強会の練習をしたり、芸人のトークを書き起こして話してみたり、色んなことをひたすらやってみました。
独立して10年以上経ちましたが、その間、毎月講座の講師や勉強会を開催して話しているうちに、話し方の講師のようにはいきませんが、ある程度話せるようになりました。
とにかく続けることですね。
すべては毎日続けるだけで何とかなるような気がします。