見出し画像

60.私ならその辺に落ちている石でも売れる!と言っていた女性がうまく行かなくなった理由【47歳で独立した私が50歳で軌道に乗るまでに経験した99のこと】

女性は長い間「仕事」において損をすることが多かったと思う。
だけど今は時代が変わり、得な部分も多い。
だからこそ、仕事で女を使うことは、最終的にプラスにならないはずだ。

私が20代の頃は、大卒の女性は就職に不利でした。
高卒、短大卒でないと、大企業には就職できない時代でした。
私は教員を目指していたので大学に行きましたが、4年生の時に教育実習に行き、先生たちとは合わないと気づきました。
だいぶ遅れて就職活動を始め、そんなに大きくない会社に就職しました。

仕事に対して、どうしてもやりたいことなどなく、40代になりました。
給料がもらえればそれでいいと考えていました。
できれば働きたくなかったくらいです。

40歳の時に突然やる気になって、英語の勉強のオフ会などに参加しました。
私より一回り若い人たちが中心で、男女共に学歴が高い人ばかりでした。
やる気がある優秀な人たちです。
スゴイなーと思いました。

その流れで独立開業にたどり着きました。
それまでは、何とかラクして生きていきたいなーくらいに考えていましたが、せっかくだからお金を稼げるようになってみたいと思いました。
話せて書ければ稼げるんじゃないかと考えました。

開業と同時にスピーチを学びに行きました。
講師の女性は、一言で言うと才色兼備、ふるまいすべてから、学生時代は一軍だったことがわかります。
一流大学、留学経験、美人、おしゃれ、スタイルも良く、肌もキレイ。
性格がキツイから、友だちは少なそうでしたが、私なんて性格がのんびりしているのに友だちが少ないですからね。

こんなにも恵まれた人がいるんだなと、驚きました。
スピーチも上手だし、何より、人のスピーチを聞いた瞬間に、どこをどう直したらいいのかが即答できるのに感心しました。
本物だと思いました。

彼女の才能に惹かれたこともあり、スピーチの勉強は2年近く続きました。
その中で何度も聞いた言葉があります。
「私だったら、その辺に落ちてる石だって売れるわ!」
たしかに、彼女に勧められたら、その時の私は石でも買いそうでした。

勉強を始めて1年経った頃、あれ?と思うことが起こりました。
スピーチの勉強に通う数名に対し、勉強になるからと、無料で仕事をさせるようになったのです。
さらに、もっと自分から積極的に動くようにと言い出しました。

スタイリストを紹介すると言われ、お店に連れて行ってもらい、大量に服や小物をすすめられて買ったこともありました。
そのあとすぐに、そのお店は閉店しました。
在庫処理に付き合わされたのだと気づきました。

彼女の本を買い、良いレビューを書くようにも言われました。
書かないと催促されました。
良い本だと思いましたけど、ちょっと冷めました。

Web関連の仕事を頼まれそうになりましたが、さすがに断りました。
お金をもらわずに、自分の本業を提供することはできませんでした。

もちろん、私だけに起こった出来事ではありません。
ある時、私は勇気を出して勉強会のメンバーに聞きました。
「なんか、変じゃない?みんな、まだ続けるの?」

私はもうやめようと思っていました。
他の人たちも、変だと思うと言いました。
だけどやめたのは、私と、もう一人くらいだったと思います。
何かにつながるんじゃないかと、信じたい気持ちもわかります。

その後のことはわかりませんが、最終的にはみんなやめたはずです。
なぜなら、彼女がやめてしまったからです。

才能があって、一軍気質の人は、2~3年でやめる傾向があります。
他のことをやり出すからです。
彼女もそうでした。
そして、3年後に、さらに別の活動をスタートしました。

連絡が来ましたが、私はもう、彼女の勉強会には行きません。
何かが違うと気づいてしまったからです。
そしておそらく、またやめてしまうと思うからです。

方向転換は別に構いません。
才能がある人は、どんどん色んなことをしたらいいと思います。
だけど、私は付き合えないかな。

私は地味でいいので、平和に暮らしたいです。
自分だけできることを自分のできる範囲でやっていきます。
開業して、色々なことを経験して、そう決めました。

人のためにできることがあれば、喜んでするけど、テイカーみたいな人とはもう関わりたくないです。
もう、がっかりしたくないです。

いいなと思ったら応援しよう!