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長生きしいや!

娘は、美術教室に通っている。

昨日の夕方、ザーザーぶりの雨の中、
私は車で迎えにいった。娘の美術友達もついでに乗せて帰る。

私「今日は何したん?」

娘「画用紙にテープで迷路作ってな、周りに水彩で絵の具塗るねん」

娘友「そうそう」

私「へー、おもしろそうやな~!おばちゃんも美術教室通いたいわ」

娘友「大人もそんなん思うん?」

私「思うでー。楽しそうやん♪」

娘の友達を家まで送り届け、
「さあ、我が家に帰ろう♪」と思った矢先、
前から車がきた。白い古い車だ。

道は車が1台しか通れない狭い道。
左は側溝。
雨がきつくなってきた。

私「え?」

よく見ると白髪のおばあちゃんが運転している。
車はどんどん近づいてくる。

どんどんどんどんゆっくり近づいてくる。

娘「当たる当たる!!!」

私「えっ!えっ?!ムリムリムリムリー!!!」

私は咄嗟にreverseにいれ後ろに下がろうとアクセルを踏んだ。

ゴン!!


「わー!!!」

左前のタイヤが側溝に落ちた。

パニックパニック!!!

慌てて外に出て、落ちたタイヤを見た。

私「最悪やー!」

白の車は、サーっと後ろに下がり広いところでUターンして去っていった。

娘が車から降りてきた。

娘「父ちゃんに電話や!かあか!」

私「いやや、絶対に怒られる!」

雨の中、車を持ち上げてみる。無理だ。

その時、その白い車に乗っていたおばあちゃんが戻ってきた。

おばあ「いや~ごめんなぁ!男の人やと思ってたら女の人やったん?わたしの車、駐車場に入れさせてなぁ」

図↓

(いやいやいや、なんで突っ込んでくんねん。
ていうか、男・女関係ないやろ!)

おばあはT字路をUターン。
そしてぐるっと周り道をして、停車。(図参照)


「無理やって!父ちゃんに電話しー!」娘が言った。
もう、娘も私もずぶ濡れだ。

私は諦めて電話した。

私「…父ちゃんあのさ、車が溝に落ちた」

夫「!!?何やってんねん!!どこおんねん!!」

その間、おばあは近所の人にピンポンしに行き
近所の誰かわからない男の人が出てきた。

男の人「あー、傷ついてしまうかもしれんし、無理やなぁ。人の車、ようさわらんわ」

私「いや、大丈夫です。すいません」

(あ~ほんま最悪や!)


夫が来た。

夫は、私にアレコレ指示し、車体を持ち上げ(小さい車です)なんとか側溝から脱出することができた。

ふと見るとおばあがいない。
家の前まで行くと、おばあが
買い物袋と一緒に、家に入るところだった。

私「ばあちゃん、車、溝から抜けられました!」

おばあ「男の人やとおもたからぁ!!すいませんでしたぁー!」

まだゆうかー!!!!

もはやイレギュラーといかいいようがない。

でも、夫が奇跡的に家におり、また雨の中駆けつけてくれた事が嬉しかった。

そしてこれが、こうやって記事にできる。

おばあ、長生きしいや!!
ネタくれて、ありがとうやで!!

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