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日本帰国後に経験した逆カルチャーショック

今日は、約3年間の海外生活を終えて日本に帰国した私が経験した逆カルチャーショックについてつぶやきたいと思います。

自分が生まれ育った国であるのに、戻ってきたときに感じる孤独感や疎外感は、とてもつらいものです。

なお、私は日本人として生まれたことや、素晴らしい伝統・文化を有するこの国を誇りに思っているということを前置きしておきます。


逆カルチャーショックとは

逆カルチャーショックとは、海外生活を終えて自分の慣れ親しんだ環境(文化圏や国)に戻ってきた者が経験する、自分の文化への再適応に伴い感じてしまう驚きや戸惑いのこと。

BUNKAIWA「逆カルチャーショックとは?帰国後に経験する移民の心の変化のプロセス【異文化変容ストレス】」2020年7月22日発行

海外生活におけるカルチャーショックに対して、日本に帰国した人たちが経験する逆カルチャーショックはネガティブな話題と見做されることが多く、再適応のストレスやつらさについても周囲から共感を得にくいと感じています。

引用元によれば、逆カルチャーショックの心の変化には以下の4ステージがあり、各ステージを辿るスピードや感覚、ストレスの大小には個人差があるとされています。

  1. 帰路期:海外生活を終え、自国に戻っていく時期

  2. ハネムーン期:帰国直後に経験する、帰国を旅行のように楽しめる時期

  3. 逆カルチャーショック期:逆カルチャーショックを経験する時期

  4. 再適応期:徐々に新たな環境での生活に慣れてくる時期

私が経験した逆カルチャーショック

私は駐在員として海外で生活していたため、帰国後は本社に帰任する形となりました。帰任後の配属先は私が希望していた部署ではなかったものの、帰国後最初の数週間はまさにハネムーン期で、毎日が新鮮で楽しいと感じられる生活を送れていました。

ところが、次第に人やもの、情報量やネガティブな感情の多さに圧倒され、満員電車や残業で疲弊して自分の時間が作れず、心の余裕が無くなっていく毎日に「なぜ日本に帰ってきてしまったのだろうか」と涙が止まらなくなってしまいました。

その後も「日本人なのに日本人ではなくなってしまったかのような違和感」は抜けず、辞令があったとはいえ自分の意思で帰国を決めたにもかかわらず再適応ができない自分や、日本社会や会社の良くないところばかりが目についてしまう自分を責めてしまい、何に対しても「楽しい」という感情が持てなくなってしまいました。

自分の人生の大半を過ごした国、自分の見知った文化に戻っただけなのに、再適応にこれほどの困難を伴うとは驚きであると同時に、とても興味深く感じました。

私が経験した逆カルチャーショックの主な要因

私の場合、現地にパートナーがいて、自分らしく自由に生きられる生活を心から楽しめていたことから、逆カルチャーショックが起きやすい状況だったのかなと思います。

働き方や生活リズムの大きな変化や、帰任後の再適応のための心の準備期間やサポートが無かったことも要因として考えられます。また、気候の変化や生活基盤立ち上げによる身体的な負担も大きかったのだと思います。

おわりに

再適応には通常約半年かかると言われているそうですが、個人差があるため、私も自分のペースで丁寧に向き合っていきたいと思います。

今回は異なる文化や国の移動を伴う「逆カルチャーショック」の経験をシェアしましたが、同じ国内であっても新しい環境への適応にはストレスや戸惑いが生じ、心身が疲れてしまうのは当然の反応です。

ストレスの感じ方や向き合い方は人それぞれ。「早く適応しなければ」というプレッシャーをかけず、まずは自分の感情を優しく受け止めて、少しずつできることに目を向けてみてくださいね。

Photo by Hermes Rivera on Unsplash

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