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noteの伸ばし方(真顔)
アルコール依存症になって病みに病みまくって、それに伴い鬱っぽさも出てきて、もうちょっと若ければクロミちゃんのぬいぐるみをカバンいっぱいにぶら下げて、トー横あたりでウロウロしてしまいそうな心境なので、とりあえずまだまともなうちに多くの人が気になっている、noteの伸ばし方というような文章を書いてみたい。
理由はnoteの記事を読んでいると、好きが伸びないとかビュー数が少ないという文章を書いている人が少なからずいるからである。
もしかしたらこんな私でも人の役に立てるかもしれない。病気になって、自己有用感がバイカル湖の底まで落ちている私はそんなことを考えたのだ。周りの人からは大人しく酒を飲まないことだけ考えて黙っていろと言われそうなのは分かっているが、ただ食べて寝るだけでは満足がいかず、誰かのために何かをしたい、人の役に立ちたいと願うのは人間の業であり傲慢さでありかわいらしさでもあると思う。てへ。
どうか皆さまの寛大な慈愛によって、私がnoteの伸ばし方を書く機会をいただけるとありがたい。きっとこれを書けばトー横とかグリ下に行かずに済むという気がしてきたので、本当にお願いしたい。トー横でオーバードーズは嫌なので。
目次
1 そもそもnoteとは
2 そもそもビュー数とスキとは
3 ビュー数≠見られて
と書きかけたが、noteを書いている人が良くやっている、目次の書き方がそもそも分からない。なんかこう、色とか周りのフチとかフォント(?)とかが急に変わるアレである。
私はネットリテラシーが低いので、そもそもこういう時にネットリテラシーという言葉を使うかどうかすら分からないくらいの知識なので、目次すら作れない。普段、私はiPhoneを生意気にも使わせてもらっているが、妹のお下がりのiPhone7である。ある日スマホが壊れてオロオロしていたら、妹がそんな兄を憐れんで、「これあげるよ」と言ってくれたお古のiPhone7である。SIMカードがどうとかアップルIDのパスワードとか手続き関係も妹がすべてやってくれた。私オロオロのみしかしていないのにである。いつの間にか私の両の手にはiPhoneが燦然と輝いていた。私にはもったいない優秀な妹である。
ただiPhone7なので、未だに回線が4Gなのは恥ずかしくて誰にも言えない。
「おまえんちまだプレステじゃなくて、ディスクシステムで遊んでるのかよ。あのおもちゃ屋にあるでかいディスク書き換えの機械なんてもう見ないぞ」と言われていた90年代後半のような、世の中からのおいていかれ方である。
「お母ちゃん、うちも5Gにしてよー!4Gなんてうちだけだよ!」
「たかし!生意気言うんじゃないよ!iPhoneなだけでありがたいと思いなさい!お父ちゃんなんてまだ京セラのPHSなんだからね!」
「ちぇっ!お母ちゃんのわからずや!ヤフコメにクソコメ書かれちゃえーだ」
というくらい私の回線は4Gである。その4G回線をテザリングして娘と息子もたまに、自分の端末で通信するので、私の4G回線は大車輪の活躍である。まさか引退しかけた妹のiPhone 7も、こうして4G回線を駆使されまくるとは思わなかったであろう。世の中、捨てる神あれば拾う神ありだ(謎)。私のiPhone 7は連日の酷使によりいつもアツアツで、だいたい、いつも、揉み込んでから30分くらいした、一番暖かいときのホッカイロくらいの表面温度を有している。iPhoneの本体ってこんなに暖かくなるんだなぁと心までほっこりして、「さあ子どもたち、もう夕暮れよ」とママのシチューが待ち遠しくなるほどである。
ちなみにテザリングはネットリテラシーの低い私にも何故かやり方が分かった。最初のころに「テザリング」ではなく「デザリング」と思い込んでいて、他人に得意げに「うちの娘と息子の端末は、私のiPhoneでデザリングしてますんで」とイキってしまったことはあるが、そんなことは恥ずかしくもなんともない。その時のことを思い出すと、頭から布団をかぶって「私のバカー!なんでデザリングって言っちゃったのかしら!バカバカバカ、私ってば、おバカの唐変木!」と叫ぶくらいで、なんともないのである。
そんなネットリテラシーが低い(未だに「ネットリテラシーが低い」というよく分からない言葉を「ネットに詳しくない」程度の意味で使っていて正しくなさそうだが、それで押し通していくことにした)私なのでnoteを伸ばす方法といっても、有力なnoteユーザーメンバーシップに入るとか、共同マガジンに参加するとか、SEO対策だとかは言わないので心配しないで欲しい。
大西ライオンくらい心配ないので安心して欲しい。シンバもムサファも大安心である。
ネットリテラシーが低くても可能な方法だ。
その素朴な方法とは、来る日も来る日も家の窓から麹町(note本社のある立派な街)の方向に向かって、「翼を下さい」をアルトのパートで歌い続けていたことだ。私は男性なので、アルトとはいえキーは高い。裏声も辞さずという覚悟で挑まざるを得ない。おまけに二番の「こどーものとき」のところで、ソプラノにつられてかなりおかしなことになる。何度もアルトパートの私たちは居残りでパート練習をして、全体練習に臨んだのである。美しいハーモニーを目指した結果、私たちのクラスは団結するということを学んだのである。先生はそんなお前たちの姿を見て、あの3Aの子どもたちがここまで成長したと実感し、感動したんだ!メダルの色は何色でも先生はお前たちは全員優勝だと思ってるぞ!やす子以外な!
そんな幾多の困難にも打ち勝ち、シンバは動物の王になったのだ、ではなく、私はnoteの伸ばし方が分かったのである。きっと毎日、歌を麹町の方向に届けることでnote本社に私がいかに翼を欲しがっているか、すなわち、いかにnoteを伸ばしたがっているかが伝わったのだろう。
◇
そこで僕は、麹町の文房具屋で買ってきたノートに古い万年筆で、そのすべてのページの真ん中に線を引いた。インクは昨日変えたばかりだ。君が買い置きして残したあのブルーのインクを使った。ノートの右側には必要なもの、そして、そう、左側にはもう必要じゃないものを書く。必要なもの、そうでないもの、ビールの横についてくるつまらないピーナツとつまらないピーナツの皮を分けるように。こっちはピーナツ。こっちは皮。ただの簡単な作業だ。でもそんな作業なんてとっくに必要なんてないことは分かりきっていた。やっぱり僕は右側に何も書き始めることが出来なかった。
「バカね。当たり前じゃない」緑と橙の小さなステンドグラスの窓の側から、君の声が聴こえた。しかしもちろん気のせいだった。
でもその時、僕はすべてが分かった。
「君はいったい誰だったんだ」
僕はその日の夜、ノートの右側に、変えたばかりのブルーのインクがすっかりなくなるまで、ある文章を夢中で書いた。まるで何かに書かされているように。気がつくと、ステンドグラスから緑と橙の柔らかい光が入ってきていた。どんな日にも平等に朝はやってくるとスティーブ・カーが言っていたことをふと思い出した時、その文章には終わりという文字が、まるで約束されていたように記されていた。
それがこの「noteの伸ばし方」である。
◇
嘘である。
突然、村上春樹っぽい文章を書きたくなっただけだ。人には、人生で3回、村上春樹っぽい文章を書きたくなる時期がくるらしい。モテ期のようにムラ期が人生で3回くる。私にとっての人生3回のうちの一回のムラ期は今だったらしい。
前回のムラ期は東北各県芋煮戦争中で、私は山形村山地区過激同盟派(山村同)に属している時に突然発生して、芋煮の後にはカレーも入れるという主張を声高に主張している最中だったのであまり役に立たなかったが、今回もムラ期をムダに使ってしまったらしい。次回は有効活用して、ぜひ充実したムラ期を過ごしたいものである。充実したムラ期を経て人はいよいよ農作期への道を辿るのであった。次回は、農作期を迎えて人類が原始的な王政や貨幣制度を導入するところから始めるので、各自教科書の32ページから41ページを読んで予習して講義に臨むように。今日は以上。
それにしても、村上春樹っぽい文章を書いてみたものの、全然そうなっていなくて恥ずかしい。またお布団をかぶってウンウン唸りたくなった。今度はもっと上手なムラ期がきますよーにと麹町の方向に向かってお祈りをすることは忘れなかったので、次こそは、そよ風の歌くらいは聴けるかもしれない。そこでいよいよnoteの伸ばし方を書こうと思ったのだが、「次こそはそよ風の歌くらいは聴けるかもしれない」と上手いこと書いたでしょ、と文章から嫌味な雰囲気が出ていることに気付き、自己嫌悪が始まった。また恥ずかしくてお布団が欲しくなってきた。うずくまってあー!あー!言いながらバタバタしたい。お布団いくつあっても足りない。
バタバタしたくなった上に、4G回線の調子も悪くなってきたので今日はここまでしか書けそうにもないの。
今日はnoteを伸ばす方法まで辿り着けなかった。この反省を生かして次こそは、noteを伸ばす方法を書くことができる気がするのでなんとか許して欲しいの。
そして、今日もちゃんと断酒していて、シラフでこれを書いている。こうして訳の分からないことを書いて時をやり過ごすのも治療の一環だということが分かったので、なんとか暖かい目で見逃して欲しいのである。
やっぱりお布団っていいね。おやすみなさい。
おしまい。