【映画】Words on Bathroom Walls/僕と頭の中の落書きたち(2020)
統合失調症当事者を主人公に据え置いた物語。閉塞感や諦念に支配された主人公アダムの世界に、マヤとの出会いが持ち込まれることで、アダム自身の「外界」との関わり方が変化していく。与えることが難しいのと同じくらい、受けとることもまた難しい。それ故の葛藤が濃やかに描かれている。
誰かの統合失調症について、私自身が真に理解したと言える日は来ない。当事者性とはまた別に、より一般的な次元で、他者の感覚を私が直に経験する術を(もちろん今のところという限定付きではあるが)私は持たない。
オー