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Photo by
aya_ashiato
『ショートショート』宇宙一エモいバックドロップ
『なぁ、ちょっと、手伝ってくれないか?』
そいつは言った。
どうみても、地球の生き物じゃない。
目は4つあるし、表面は赤い。
ゆでだこのような、、、宇宙人?
しかし、声がどこかなつかしく、
聞いたことがあるような響きだ。
私は、一体どこにいるんだ?
『なぁ、ちょっとさ、頼むよ。』
ーーはい。なんでしょう?ーー
『これだよ、この野菜。』
ーー野菜??ーー
大根?いや??カブだろうか??
『地球って惑星の野菜だ。見よう見まねで育てたんだ。
腐葉土ってやつもちゃんとまいてさ。』
ぴん!と立派な葉だ。
そのゆでだこ星人は、ちょっと誇らしげだ。
これは根も期待できそう。
『まさか、こんなに引っこ抜くのが難しいなんて、
せっかくだから、ちゃんと収穫したくてさ。』
根菜とは、そういうものだ。
収穫に、実は力もいるし、コツもいる。
商品なら、ここで勝負が決まる時さえある。
しかし、、、
いささか大きすぎないか?この葉っぱ。
この惑星に適して、巨大化したのか?
『さすがに二人で引っ張れば、いけると思うんだ。』
ーー、、、なるほど。やってみましょう。ーー
まさか、宇宙人と大きなカブをやるとはな。
『いいか?、、、せーのっ!』
力を込めて、腰を入れて引く。
ん~~~~~~~~~~~!!
っと、ぐぐっと手ごたえがあって、
私の視界には、空が見えた。
ばばっと、土が顔にかかる。
うえっ。
『おお~~~!!ありがとな!お前、いいやつだな。』
ーーいえいえ。ところでこれは、、、?ーーー
はっと目が覚める。
夢か、幻か。
待望の宇宙人との遭遇は、
バックドロップ、腐葉土味だ。
☝ここからアイディア拝借<m(__)m>
今年こそ、宇宙人と会えますように。
おやすみ~(*´ω`*)💕
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