通りゃんせ 3
こんにちは、白山大地です。
とおりゃんせ とおりゃんせ
ここはどこの細道じゃ
天神様の細道じゃ
ちょっと通してくだしゃんせ
ごようのないもの通しゃせぬ
『東京のわらべうた』(東京新聞出版局)という本の著者・太田信一氏によれば、「とおりゃんせ」は、埼玉県の川越市にある三芳野天神社横の細道がその舞台ということです。
天神社ですから、御祭神は、菅原道真公です。しかし、今回の神霊的解釈では、この歌の「天神様」は、元津神ということになります。元津神の細道、すなわち、産道(参道)です。
「ちょっと」の「ちょ」は、千代です。「っ」は、つまるの意味。「と」は、「十」です。そう解釈すると、「ちょっと通して」は、少しだけ通して、という意味ではなく、神のところまで千代よろずまで通して、という意味になります。出産は、二度と戻ることはできませんから、当然、千代よろず、です。
「くだしゃんせ」は、「九田しゃんせ」です。九田とは、田(五十音図/宇宙)の九行目(ら行)ですから、私をそこまで運んでください、という意味になります。「し」は、「私」でした。
「ごよう」は、「五代産」です。五は、一霊四魂のこと。神と解釈してもいいでしょう。出産して、「私」が神として生まれ変わることを意味します。「神として生まれる意志がない人」は、「とうしゃせぬ」です。「ぬ」は、もちろん、否定を表す言葉です。
しかし、それだけでなく、「ぬ」は、あいうえお五十音の真ん中の語で、「未完成」を意味するそうです。
私たちの魂は、「ぬの種」と呼ぶそうですが、魂がまだ、未完成であることを示しています。