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【漫画メモ】漫画巷説百物語(森野達弥)
原作:京極夏彦
2001年発行。「小豆洗い」「白蔵王」と中編が2話収録されてます。森野達弥氏は水木しげる先生のアシスタントだった方で、モロ水木タッチの絵柄です。最近だと、三木大雲の怪談話を漫画化した「怪談和尚」を描かれてました。
少しだけあらすじと感想を。
小豆洗い
山中で雨に降られ、立ち行きできなくなった僧の円海。雨が降り出し、
通りかかった者に小屋で夜明かしすることを提案され、そうすることにした。そこには同じように集まった人々がおり、百物語をすることに。「山猫」「小豆洗い」と話をするうちに、円海はひどく怯えたようになり…
なにげにスカッとする系の話でした。水木タッチで描かれると、普通の人でも全て妖怪に見えてしまうな(前にもそんなこと書いたような)。推理モノのように、最後に種明かしがあります。
白蔵王
狐を殺して売るのを生業にしていた猟人の弥作は、女を殺し、甲斐の国の夢山の宝塔寺に向かっていた。途中、おぎんという名の女と出会った。おぎんと話していると、心の内を読まれているかのようで、驚く弥作だった。そして、過去に自分が狐を殺していたこと、それをお坊さんに止めるように言われて止めたことを話した。ひどく怯える様子の弥作に、おぎんは「精のつく薬」を渡して飲むように勧めた。飲むと頭が回ってきた…その最中、今宝塔寺は旅人を捕まえて身ぐるみ剥いで殺す者がおり、大さわぎだと聞く。弥作が宝塔寺の普賢和尚のことかと考えていると、いよいよ頭が回って倒れてしまった…
前話と似たような構成で、最後に種明かしがあり、スカっとする系の話ですが、前話ほどスカっとしません。内容も複雑です。端役の百介は前話からの続きで出演してます。百物語を描いてるという設定は同じですが、こちらの話には出なくてもストーリーの進展上、問題ありません(笑)