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【漫画メモ】オルフェウスの窓 17(池田理代子)
いよいよ大詰めですが、またもサブタイトルで盛大にネタバレしてる17巻、「ユスーポフ侯の最期」のあらすじと感想です。あらすじは最後まで書いてるのでネタバレ注意です。
あらすじ
正規軍を味方につけた臨時政府は、ボリシェビキやそれに味方する労働者を襲撃した。アレクセイの実家にユリウスがいるとの情報を得て、ここも襲撃対象に。しかし、襲撃前にロフトフスキーがユリウスを密かに救出し、レオニードの屋敷へ匿った。これによりユリウスは助かったが、アレクセイの祖母は犠牲になった。・・・こうしてケレンスキーは権力を握り、第一次ケレンスキー内閣を開始した。
ケレンスキーが国家会議を開催。ここで注目を浴びたのは、ガリシャ戦線を救った英雄コルニロフ将軍だった。レオニードらはこれに目を付け、コルニロフ将軍を首班とした軍部による新しい政府を作ろうと画策した。その方法は、ボリシェビキに偽の反乱を起こさせ、首都に軍隊を入れて鎮圧するという筋道だった。そのために、ロフトフスキーはユリウスにうまく取り入り、アレクセイ宛の手紙を書かせた。「レオニードの屋敷にいるので、会いに来てほしい」と。しかし後に、ロフトフスキーはスパイで、アレクセイをおびき出すために書かせられた手紙だと理解したユリウスは、自分に会いにレオニードの屋敷にやってきたアレクセイを見て、「アレクセイ、来てはいけない!」と声に出して叫んでしまう。途端にアレクセイだとバれ、銃撃されてしまう。そのショックでユリウスは死産。
レオニードらの計画がケレンスキーに漏れ、先手を打たれてしまう。レオニードやコルニロフ将軍が革命を潰し、再び皇帝陛下を据えようとしたとして、ケレンスキーは労働者にも武装させて立ち上がらせた。軍部の破滅を予感したレオニードは、ユリウスと妹のヴェーラをドイツへ逃した後、自決。ロフトフスキーも自決。コルニロフ将軍も降伏した。レオニードに味方した兵士らも晒し者にされたが、これが理由で後に彼らはボリシェビキに走り、いつしか多数派になったボリシェビキはついに臨時政府を倒し、社会主義国家建設の第一歩を踏み出した。
ユリウスはレーゲンスブルクに帰ってきた。
そのとき歴史は動いた。まさにそんな瞬間を描いた場面です。しかし、アレクセイやレオニード、ロフトフスキー、アレクセイの祖母と、メインどころで多数の犠牲が出ました。
第三部のユリウスは腑抜けでただのお荷物で、ついにはアレクセイを死に至らしめてしまいました。この巻のユリウスには特にイライラさせられました。
前にも書きましたが、ユスーポフ候=レオニードです。勝手にレオニード呼びしてますが、ユスーポフ家は3人兄弟なので、「ユスーポフ候」と書いてしまうと誰のことか分からなくなりそうで…と思い、あえてレオニード呼びで勝手に統一してたのですが、ちょっと後悔しつつあります。