ずっと恋愛ごっこだけしていたかった 36
あなたは若かった
結果的に終わった
彼との最後の瞬間のことも書かないとなりませんね
はっきりと憶えています
物凄く酔ってしまって
旦那を死ぬほど好きな人と言ってしまった後
(実際私は本当に全然憶えていない)
次の日あたりに彼の家に行きました
彼はいつもと同じを装っていましたが
動揺はありあり
何か話してから
私を剥きに来ました
死ぬ程好きなんだろうとか
何かめちゃくちゃ言っていました
めちゃくちゃ求めて来ました
でも結局身体?
それだけの繋がり?
心底がっかりしました
もちろん私が悪かったんですが
そこで何か前向きなことを言ってくれていれば
結果は違ったと思います
どう違ったかはわかりませんが
私の服に手をかけている彼を
蹴り飛ばして帰りました
その行為に応じる気持ちは
何故か生まれて来ませんでした
悔しいような悲しいような
どうにも形容できない感情が押し寄せてきました
そこで私としては本当に終わりです
退社のあいさつをしに会社に行った時
あなたの姿探しませんでしたよ
私の目に焼き付いているのは
最後のあの姿だけです
今となっては気持ちがわかります
彼は私よりずっと若かったんですよ
こういう心のわだかまり
例えば嫉妬とか
どうしようもなかったんですよね
それを消化する方法が見つからなかった
それに私のことも許せなかったんでしょう
結局身体だって言っても
そういう風にしちゃった責任は私にもあります
たくさん与えてくれるあなたに答えたくて
すごく一生懸命しちゃったもん
誰ともあんなことはしていませんし
・・・私は正直その時のこと今でも鮮明に憶えています
あの頃の私は人に言わせると
すごく美味しそうだったらしいです
全く想像のつきようが無いと思います
今はただのミーハーおばさんですから
その後
全てどうでもよくなっちゃったんですよ
今はそんなことはどうでもいい
楽しく生きていられればその方が人生には重要です
結婚したらすぐ
あまりにすべてに無頓着になってしまったので
妹が旦那に
お姉ちゃんはおしゃれな人だったのにと
文句を言っていました
彼は自分の夢を語って
私とふたりでひとり
みたいなことも言ってくれていた
それに私は結構あなたに賭けていたんです
でも
きっとうまく行かなかったでしょう
私はその頃になると経験として
結婚してみたいと思い始めていたし
もう今更いろいろやりなおすのも面倒で
燃え尽きちゃった感じでした
若い彼にそれを背負わせる訳には行かないって
思ったのもあります
あなたは若かった
その若さに私は夢中になった
若いからうまく行かないことってあるんですよ
彼氏がいるってわかってる私のもとに
ぐいぐい来る時点で若いんだなって思います
年が若いというだけで
交際経験とかは私よりずっとあって
扱いがとてもスマート
こうして欲しいピンポイントを感じてくれる
泣きそうな時や不機嫌な時や不安でどうしようもない時も
こんなこともわかってくれるの?
と思うことがたくさんありました
実際それにやられてしまいました
もう一言だけ言わせてください
めちゃくちゃ大好きでしたよ
今なら大きな声で胸を張って言えるくらい
あの頃は
私のこと好き?って言ってばっかりで
自分からは何も言いませんでした
好きって言ったら負けってちょっと思っていました
本当にごめんなさい
おまけに彼は過去に
私の好きな黒服をやっていたんですよ
なんかどうりでってこれも今頃
納得してしまいました
未練があった?違います
ただの思い出
私は後腐れのない人間です
追いかけたり執着することはしません
いわゆる重い人ではありません
終わったことはすべて
もう単なる過去のことなのです
はまってしまった漫画に出てきた男の子と
行為のひとつひとつすらシンクロして
あまりにもいろいろ
思い出し過ぎてしまいました