![ISO9241-210読書会](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8816171/rectangle_large_type_2_235db37746d9afb7ff821912c285bcb0.jpg?width=1200)
ISO 9241-210(インタラクティブシステムの人間中心設計)のJIS化について振り返る
更新:2019.2.7
はじめに
産業技術大学院大学 履修証明プログラム 人間中心デザイン(AIIT HCD) OB/OG Advent Calender 2018/12/7分の記事です。
近日、インタラクティブシステムを対象とした人間中心設計に関するJIS規格(JIS Z 8530)の 改正版が発表される見込みです(※)。JIS Z 8530の改正版は、ISO 9241-210(Ergonomics of human-system interaction -- Part 210: Human-centred design for interactive systems)がベースとなっています。
(※)追記(2019/1/23)
このJIS Z 8530の改正版ですが、2019/1/21に公示されました。
AIIT HCDの履修をきっかけに、私はJIS Z 8530 改訂版の原案作成委員会に委員として関わりました。少しだけ、振り返りたいと思います。
<2010年 AIITHCDに参加>
2010年、産業技術大学院大学 履修証明プログラム 人間中心デザイン(AIIT HCD)にて、人間中心設計について学びました。その講義の中(たしか、人間中心デザイン概論)で、ISO 9241-210 を知りました。
<2011年 ISO 9241-210私訳>
hcdvalue(「現場で使えるHCDの実践」をコンセプトとしたコミュニティ。AIITHCD 2010年度履修生を中心に立ち上げ)にて、ISO 9241-210の私訳を行いました。
<2012年 読書会開催>
この私訳を元に、hcdvalue内にて読書会を開催しました。
読書会の開催について、ヒューマンインタフェースシンポジウム2012 にて以下の題目で発表しました(私は共著として参加)。
<2016年〜2017年 JIS原案作成委員会に参加>
人間工学会主幹のISO 9241-210のJIS原案作成委員会(委員長 千葉工業大学 安藤昌也教授)に、hcdvalueのメンバーとして参加しました。JIS原案作成委員会は5回開催されましたが、この他にサブワーキンググループにも参加しました。
個人的に、ISO 9241-210におけるユーザーエクスペリエンスの定義について、図解を試みたのは、この頃です。
年末には、Service Design Advent Calendar 2017 24日目のエントリーとして、サービスデザインとISO 9241-210についてBlogの記事を書いています。
<2018年 意見受付のためJIS原案が公開>
作成したJIS原案が意見受付のためJISC(日本工業標準調査会)にて公開されました(現在は公開終了)。2018年11月を持って、意見受付結果への対応も終わりました。
<今後について>
後日、JIS Z 8530の改訂版が発表される見込みです。(※ 2019/1/21に公示されました)
ISO 9241-210:2010が2010年に登場して、8年越しにJIS化される事になりました。私も縁があり、このJIS化に携わることになりましたが、このように振り返ってみると、きっかけはAIIT HCDの受講だったんだなぁと、改めて思った次第です。
2010年当時から現在まで、ISO 9241-210:2010に関する日本語の情報は断片的でしたが、誰もが日本語で読める環境になりました。