見出し画像

「マニュピレーター」という見えざる悪魔、近くにいませんか?

1つ前のnoteで、子どもの心をコントロールする夫の言動が、目に余ると思った旨をつづりました。


「この感覚、説明されて納得した覚えがあるんだよな…。こういう人のことをなんていうか、メンタリストdaigoが解説してくれていた気がする」

そして思い出しました。

「マニュピレーター」というワードを。

マニピュレーター

マニピュレーターは、自分の望みや優越感を満たすために他人の心をコントロールしますが、直接的な手段は使わず、周囲に悟られないよう巧妙に本心を隠します。彼らは一見善人に見えるため、相手が間違っていると錯覚させることもあります。心理学的には「潜在的攻撃性パーソナリティ」に分類され、度を超えると人格障害と診断される場合もあります。

「STUDY HUCKERより」

1. 親切を装って邪魔者をつぶす
マニピュレーターは「みんなのため」「あなたのため」と善意を装いながら、自分にとって邪魔な存在を排除しようとします。
例えば、職場で優秀な同僚が現れると、表向きは応援しているふりをしながら、裏では上司に「リーダーにはまだ不安がありますよね」と悪評をさりげなく伝えることがあります。

また、本人に対しても「この職場より他の場所のほうが向いている」と親切そうな言葉で退職を促すことがあります。結果的にターゲットは「助けてもらった」と感謝しつつ、マニピュレーターの思う通りに行動してしまうのです。

2. 罪悪感を押しつけて支配する
「君のせいでこんなに困っている」や「私ばかりが苦労している」など、相手に罪悪感を抱かせる言葉を使い、従わせる手口です。
たとえば上司が「私がいなければ君はやっていけない」と言ったり、「会社のために犠牲を払うのが当然」と正論を押しつけたりしてくる場合、無意識に申し訳なさを感じ、理不尽な要求に応じてしまうことがあります。

罪悪感を利用した支配の厄介な点は、「会社のため」「人として当然」などの大義名分を持ち出されることで、反論しづらい状況を作られることです。

他人を巧みに操ったり、意図的に不利な立場に追い込んだりする人を指します。一見すると気づきにくいものの、周りにそんな人いませんか?

私の周りにはいました。
それが義母、そして義母に影響を受けた夫でした。

義母は今、思い出せば、ものすごい巧妙なマニュピレーターでした。


彼女は、一見するとものすごく献身的、「人のために」「~してあげる」の強い人でした。

同時に、ものすごい被害者意識が高く、常に怒りと不満を称えていました。
自分より立場の弱い人間ーそう、例えば長男の嫁(つまり私)などを捕まえるや

いかに自分がかわいそうだったか
いかに自分が人のためにものすごくがんばったか

を語り、とにかく誰かの悪いところを語りはじめると、放っておけば数時間、一方的に止まらないこともありました。

玄関先で彼女につかまると、どんなことがあってもだれかの悪口と自分への憐憫を止めませんでした。

若かった私は何も知らずに、なんなら
「こんな赤裸々に気持ちを言ってくれるなんて、私を信用してくれているんだ」
と勘違いをし

頭がぼーっとしそうになるくらい一方的に続く、
『私も知らない誰かの噂話と義母が受けた「被害」の話』に

アホみたいに共感を示していました。

その代わり、彼女は自宅にしばしば野菜などを持って来てくれたりしました。そのほかにも、「何か困っていることはないか」を察するとすぐに行動しました。周りの人は彼女に恩がある気がするから、何も言い返せない。そんなアドバンテージのための種まきをしているような勢いで義母は「献身的」でした。でも文句があると、ブルドーザーのエネルギーでつぶしにかかります。


彼女の子ども、つまり私の夫やその妹たちは言っていました。

「性格は難があるけど、実際に母はものすごく人に尽くす姿勢があって、それはすごいと思う」

と。

そう。
一見すると、とても貢献的な人にも見えるのです。

夫と義母はものすごく仲が悪く、ほとんど口もききません。
決定的な理由は、何かのケンカの折に

「私があんなに苦労して育ててあげたのに」

と、言われたからとのこと。


まあ、子どもにとって親から
「育ててあげた」
なんて言われることほど気色の悪いことはないので、理解します。

それがなぜ夫に突き刺さったのかという説明を覚えています。

「それまでの自分が母親の意図的な操作を受けていたといことに気づかず大人になってしまった、30歳過ぎてようやくその異様さに気づいたのだ」と。

夫には反抗期がなかったと言います。
義母にはよく言われたものでした。

「それまでとてもいい子だったのに、結婚したらあんな風に変わってしまった」
と。真顔で何度言われたことか。

そのたびに、罪悪感と怒りがモヤついていましたが、言い返したら、ものすごく大変なことになるのを知っていたので
気づかないアホなふりして、あはは…とスルーしたものでした。

会話に真剣な嫌味を織り交ぜるということも彼女のクセでした。
それをさりげなく含むことで、相手が嫌な気持ちになりつつ、確信が持てないような絶妙なところを突くのがポイントです。

一度、それでも反論したことがありました。
すると、それまでオブラートに包んでいたみたいな(包み切れていない)凶器を、こっちに思い切りむき出しにして

それはそれは恐ろしいテンションとエネルギーでこっちを責め立て始めました。

私のダメなところ、私の落ち度、跳ね返すいとまもなく
すごい勢いで押し切られました。

私はそれ以上話していると、みじめさと罪悪感で大変なことになると思い、もうそれ以降何も言わないことにしたのを覚えています。


夫は、マニュピレーターそのものではないかもしれませんが
自分がされて嫌だったことを無意識に子どもや妻に反映している、という状況だと思います。


私も含め、人ってみんなゆがんでいます。

そのゆがみをむき出しにしたら、人とうまくやってられないから
うまく出し入れするのが大人だけど

精神的な余裕がなくなると、一気に噴出するのもまたゆがみです。

今、私もそうですが
夫もまたストレスの渦中にいると思います。毎日暮らしていた子どもたちが妻に「連れ去られてしまった」のですから。

そこで自分がずっと受け続けてきた「マニュピレーター」の技術を使い始めているのでしょう。


私は、この薄気味悪い人間関係におそらく当初から気づいていたのに
気づかないふりをしてやってきました。
結婚式に参加した私の親や妹も分かっていました。義母と夫の異様な執着と支配欲に。

―みんな分かっていたんです。
でも何も言わなかったし、言えなかった。

その方が平和だったから。
私は本当にアホでした。

内側はドロドロしているのに、一見きれいに見えるような上っ面を信じようと、中身に気づかないふりをしてきたのです。


そしてやっぱり
あの気持ち悪さを除去するためには

自分の弱さを手放して、自分の人生を自分でコントロールする意思を持つことが必要だ、と改めてすごく思いました。

いいなと思ったら応援しよう!