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「戦術三笘」は何がダメなのか?

英プレミアリーグ、ブライトンに所属する三笘選手の活躍が止まらない。先日行われたFA杯4回戦のリバプール戦では後半アディショナルタイムに見事な決勝ゴールを叩き出し、強豪撃破の原動力となった。

またそれ以外にも今季ここまで17試合に出場し5G1Aと、世界最高峰の舞台で眩い輝きを放っている。

1対1の勝負にめっぽう強く、またパスやシュートも世界標準のクオリティを搭載している。DFひとりでは止められず、ふたり以上をつけると手薄になったスペースを簡単にパスで使われる。

まるで後出しジャンケンのように状況に対応でき、さらに得点も取れる三笘はDFからするとまさに悪魔のような存在だろう。

さて、そんな三笘だが、日本代表では個で突破するシーンは見られるもののブライトンほどの決定的な存在には現状なれていない。

W杯では、ゲームプラン上、重要な役割を持つ第二形態(守備→攻撃)へのスイッチ役として途中交代で使われた。ポジションは彼が最高のパフォーマンスを発揮できる攻撃的な左サイドMFではなくWB(ウィングバック)であった。

しかしそれでも個人で違いを作り出せてしまうのが三笘で、膠着した展開でも個の力でチャンスを作ってしまうことから、とりあえず困ったら三笘にボールを預けてあとはお任せ!な攻め方を表す「戦術三笘」という言葉も生まれた。

「彼自体が戦術」森保監督が三笘に攻撃を託す

実際の試合を見ると、三笘の1vs1での打開待ち、閃き待ちの戦術にも見受けられたため、ネット上では「戦術三笘」に対し度々批判が寄せられた。では一体何がダメなのだろうか?

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