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帯同するか否か?~家族会議をする①~

こんにちは、白洲次子です。Twitterでどうでもよい日々のWM生活をつぶやいていましたが、noteで今回のアメリカ帯同にまつわるアレコレを共有することにしました。フォロワーさんにはこれから帯同予定の方、帯同を決めかねている方もおられると思うので、何かしら参考になればと思います。

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 昨年の冬、我が家に衝撃のニュースが飛び込んできました。夫のアメリカ赴任(2年間)です。さぁどうする我が家。
 夫が海外で勤務してみたいという希望を持っていたことは知っていたが、TOEICは800点行かないレベルで英語が堪能でもないし、あまり可能性は高くないと思っていた。ところがどっこい、なぜか夫の勤務先である某中央省庁は、夫をアメリカで2年間勤務させることにした(本当になんで??)。

 ここからまず家族会議が始まる。フルタイム外資総合職WMの私と、当時保育園年中クラスだった娘(4歳)、そしてイッヌ(豆柴5歳)が帯同するか否かである。結局、最終的には帯同を決めたのだが、決め手となったのは以下の点(プライオリティ順)。
 1.家族全員で一緒に支えあって暮らしたい。完全ワンオペ疲れた。
 2.娘が生きた英語に触れ、人種や文化の多様性を体験できる。
 3.私の英語力強化と大学院進学の可能性。

 逆に帯同するか否かを決めるのに一番の障害となったのは、私の稼ぎがなくなることと、夫の勤務先から帯同家族への支援費用が一切出ないことだった。つまりお金である。
 夫は今回、正式には赴任ではなく「長期出張」扱いである。出張者である夫の分はカバーされるが、帯同する家族はフライト代も船便も全額自腹、アメリカでの家賃も基本的に自腹(出張扱いなので1泊分のホテル代として毎日18000円くらいは手当を貰う)、娘の教育費用も出ず、医療保険もない。
 加えて、私は夫より稼いでいたし、自分のキャリアはどうなるのか、休職できるのか、もし退職したら帰国後にミドフォーの自分が仕事を見つけられるのか?これは帯同を決めた後も、ずっと考え続けたし、会社側とも随分話した。長くなるので別記事で書こうと思う。

帯同の決め手となった点について少し詳しく書くと、
1.夫の海外赴任の可能性が出た時、夫は単身赴任中で、私は2年目の完全ワンオペ生活に疲弊していた。夫不在の分だけ家事は減って多少楽なのだけど、何しろ娘の監督者は私しかいないので、ごみ捨てすら一人で行けないし保育園の送迎も毎日私。このままでは早死にするかもしれないと本気で思っていた。
 一方、娘もお父さん大好きっ子なので「お父さんと一緒に暮らしたい、家族みんな一緒がいい」とずっと言い続けていた。たまに夫の単身マンションに娘を連れていくと、父との再会を大喜びし、別れ際は駅の改札で必ず泣いた。娘には夫が必要だった。家族はやはり一緒に支えあって暮らすべきだ。

2.渡米する場合、時期的に娘はちょうど5歳になる。5~6歳の丸2年、英語の環境に放り込めるのは私には魅力的だった。「その年齢だと、帰国すれば英語を話すことをすぐに忘れてしまうかもしれないが、リスニング能力と発音の美しさは残る」といろんな人に言われた。
 私は娘が1歳半頃からユル過ぎるレベルのおうち英語なるものをやっていたが(World Wide KidsのDVDを見せて、たまに日常会話レベルの英語で話しかける程度)、アメリカに行っちゃえばそんなことしなくても勝手に英語覚えるじゃん。しかも「耳で聞き取り正しく発音できる」というのは、日本で普通に生活した場合、インターに通わせるか真面目におうち英語を実践しないと身に着けられない高等能力ではないか。これはデカい・・・

3.仕事では特に英語はそこまで困ることもなかった。外国政府の役人をしていた時期も含めると、トータル8~9年くらいは仕事でずっと英語を使ってきた。しかし何気ない日常会話や雑談となると、びっくりするくらい語彙が少なかった。ちょっとしたニュアンスを伝えることが出来ない。英語で「生活」していないので当たり前なのだけど、もどかしさを感じていた。
 キャリアの方は、専門業界で実務経験15年を超えていた。有識者や実務家と意見交換したり、アメリカから研究者が来日した際、ラウンドテーブルに呼ばれることもあったりで、それなりに英語で議論はできた。
 が、アカデミックなバックグラウンドがなく、ずっと実務を通じてやってきただけなので、各論は得意だったが総論は苦手だった。座学でしっかりと基礎知識を固めなおして、実務で得た知識を下支えする何かが欲しいとずっと思っていた。アメリカの大学院に行き、総論を強化できれば、より深くて広い議論ができるようになるかもしれない。

 そんな訳で、別記事で書く自分のWMキャリアをどうするかも含めて、家族会議にかけた時間は約2ヶ月。長かった・・・。トータルで1000万を超える大赤字を覚悟してでも、自分のキャリアを不安定にして無収入になってまでも、家族でアメリカに行く意味はあるのか。白洲家最大の決断でありました。(続く)



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