変身

フランツ・カフカの変身を読んだ
ふせったーの感想ママ 推敲無し

死ぬの?って思った。本当に死んだ。
でも、普通に面白かった。
グレゴールは家族に閉じ込められて、虫けらの如くというかまあ真性の虫けらになったんだけどとりあえず、見殺し状態で死んだので普通にまずは可哀想って思った。
でもよくよく考えてみると、この家族はグレゴールに閉じ込められていたっていう感じもあると思った。
あまり描写はないけれど、グレゴールだけが稼ぎ手の時点でグレゴールに抗うのはあまり良い選択肢ではなくて。
家とかもグレゴールが選んでいたらしいから、やはり何処か独裁はあった気がする。気がするって言うのは、この小説、ほぼ一人称の思惑レベルで話が進んでいくので、実際のところ他の人の気持ちが分からない。グレゴール自身も自分がよくわかってない気がする。毒虫の影響かは分からないけど。 
皮肉なのは、グレゴールが毒虫になってから、他の家族にとっては確実に前よりも良い状態になってること。毒虫っていうのはなにか抽象というか、物語を書く上でのスパイスで変身すること自体に重点を置いた作品なのかはちょっとどうなのかなって思った。
変身がかかってくるものは多分毒虫だけじゃない、家庭環境とか心境とか色んなものかなーって感じ。
本当に面白かった。
ドイツ語で、翻訳者を介さず、原文を読んでみたい。

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