後書きを読んで

小学生の時にn-bunaに初めて出会い、気づいたらヨルシカに変わり追いかけてきて、大学一年生の冬になった。ファンクラブに入った。ヨルシカのn-bunaやsuisのコラムを読んだ。なにも緩衝材を入れずに話せば、死にたくなった。私は、この四半世紀にも満たない人生の中でなにも考えてこなかったことに気づいた。それが理由だ。
私は自分を随分と高尚な人間だと認識を誤っていたらしい。n-bunaの歌詞を読み、suisの声を聴き、なんて文学的で感情的で皮肉的で人間らしくて素晴らしい楽曲だと思いながら、珈琲を啜る。ほかの下賎なロックバンドを聴いているやつを見下してた。くだらないアイドルやら歌い手のライブで騒いで長ったらしい長文をインスタに上げてる奴に辟易してた。受験期にも聴いていた。私こそが1番彼らに心を寄せていて、彼らの作る音楽に相応しい人間で1番理解していると思っていた。この苦しみは私だけのものだと思っていた。

間違いだった。

自分の教養力を見誤り、理解した気になっていたのは私だった。コラムを読んでそう打ちひしがれた。心臓が不整脈を起こしているような、肺に大きな穴が空いたような感覚に襲われ、考えれば考えるほど衝動的に家を飛び出して死にたくなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?