ベース

ベースを買ってから、少し時間が過ぎた。大学のテスト期間には、息抜きで軽く練習していた。1日集中して練習してはいない。見てるだけでも満たされてしまうのは、音楽を聴かせる側に向いていない証拠だろうか。まあ、ただ練習することは嫌ではない。太い弦を弾けば、他の余計な弦も主張してくる。指は全然動かない。8分音符連打とかいうおおよそ人には難しいのではないかと疑いたくなる譜面。何度繰り返してもばい〜ん、と煽られる。でも腹の底に響く低い音は心を穏やかにしてくれる気がする。音の反響が存在の輪郭を型どるのも心地いい。ふわふわして、自分がなんなのか、どこにいるのか分からない時にとてもいい。まだ続ける。

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