色は実在するのか
色は、物体に当たった光が反射して見えているという。
太陽などの一見真っ白に見える光には実はたくさんの色が含まれているらしい。
その光が、例えばリンゴに当たれば赤を反射し、それ以外の色は吸収されるから「リンゴは赤色だ」と眼で認識することができる。
光、物体、眼
これがそろわなければ色は見ることができない。
ここで疑問がある。
色は実際に存在するのだろうか。
人間は自分の眼でしかこの世のことを知ることができない。
なのに本当に他人と同じように色を認識できているのだろうか。
実は自分が赤色だと思って見ているものが、他人には赤色には見えていないかもしれない。
私にとっての赤色が、あなたには私にとっての緑色に見えているかもしれない。
でもそれは一生わからない。
だって私は私の眼でしかこの世を見ることが出来ないからだ。
そもそも色という視覚でしか感じ取れないものに「赤色」や「黄色」など名前をつけてしまうから余計わからなくなってしまう。
しかも色には有り得ないほどたくさんの名前がついている。例えば青色の中でも「群青色」など何種類もの名前が存在する。
はたして最初に色の名前をつけた人と同じようにその色を感じとれているのだろうか。
色について考えるとますます色が遠くなっていく。
色は実在するのだろうか。
色はこれからも自分の中だけで生きていく。