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量と質?

こんばんは、Shiraneです。
お久しぶりの方が正確かもしれません。

突然ではありますが、皆さんは
量と質
この言葉を聞いたら何を思い浮かべますか?

量×質(または逆)
量と質

前提、これら単語を聞いたことがない日本人は少ないのではないかと思います。

私は中高でサッカーをしていたのですが、ボールを蹴る技術は量と質に比例すると良く言われました。

いかに多くボールに触れるのか(量)
どれだけ意識的にボールを蹴るのか(質)

これがボールを届けたい人に蹴る、キックの精度に強く影響してくるということを監督は言いたかったのでしょう。

今回、お話しするのはサッカーのキックについて
ではなく、

果たして質×量は並行に並んでいるのか

これについて再考してみようと思います。


質から量は生まれない

この問題に気づいたのには、ある本の一文がキッカケでした。

量から質が生まれる

※出典については末尾に記載しています
その本の著者は、「質から量が生まれることは決してない」ということも伝えています。
ここで今回の問が生まれました。

はて?
では「量」と「質」を並べて書くことは人に誤解を与えるのではないか

と。

私自身、この著者の主張はとても納得できるものでした。
サッカーにおいては、ボールをまず蹴ること
料理が上手くなりたいなら、料理を作ること

量に着手して初めて質に意識がいきます。
あの選手のキックは良かったとか、君の料理はまずかったとか。

「量と質を意識しろ」とよく言いますが、
正確には量あってこその質、
つまり、量と質のように並べて書くのは本質とずれたものではないかと思うのです。


質とは”意識”のこと

巧遅拙速という四字熟語
コピーライターはまず100の案を出す

このように、粗削りでもいいから速く物事を出すことを奨励する言葉・教えは数多くあります。

これらの根底には、
質は意識せずとも量をこなしていれば質は自ずとついてくる
といった意図があるようにも思われます。

では、よく言われる量と質の「質」。
どう解釈すればスッキリと腑に落ちた言葉になるのか。

それは

質≠quality(結果) 
質≒真剣に打ち込むこと(意識・量を生む過程)

の理解にあると思います。

繰り返すように、質(Quality)は後からついてくるものです。
勉強時間と成績の相関関係が、2次関数的に上昇していくのは教育業界では有名な話です。
結果は後からついてくるというのは皆さんの経験一つくらいには、当てはまるのではないでしょうか。

その一方で、質には”中身”という意味もあります。
人間で言えば、”内面”にあたりますね。

量を生み出す動作をしている最中の意識と考えることで、さっきの
「量から質が生まれる」
という言葉への理解につながっていくように思われます。

「ボールを蹴る前にもう少し脱力した方が良かったなぁ」
っていう内省や
「次オムライス作る時は、ケチャップ多めにしちゃお!」
っていう試みも
大切な意識です👍

ただ、ボールを蹴る・料理を作る(量を生む)より意識というスパイスが加わる(質)とより上達も速そうですね。


「量と質」、現実にも言えること

ここでは、量と質の「質」の意味について考えてみました。
一見言葉遊びのようにも見えるかもしれません。

ですが、意外にも質をQualityの置いているがために誤った指導や会話が行われている場面も少なくないように思われます。

「どうして、あなたは塾で高い料金を支払って長時間勉強しているのにろくな結果が出せないの?」

こういった言葉がその一例です。

なかなか思うように成果が出ない時
期待とは違った結果に終わった時

理屈には過ぎずとも、

目の前のことを丁寧に・真剣にやる。

そうすれば後から結果がついてくる

これをここでの学びとしてもらえたらと思います。

私もまだまだ。
一緒に明日、11月26日に向かって頑張りましょう。

それではおやすみなさい。

参考:
三浦崇宏『言語化力』 
……言葉は語りえない。だけど人生を支えるのには十分過ぎるもの。改めて言葉の魅力と自身の言語化能力について考えさせられる良著でした。
おすすめです。

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