韓国独自の「情文化」とマナーについて 番外編〜今の人たちのリアル〜
一昨日からのnote、お読みいただきありがとうございました☺️
まだの方はこちらから💁♀️
このnoteを書いたあと、Xかなんかでとあるポストを見かけたのをふと思い出した。
内容としては、「韓国の百貨店で飲み物をこぼした人がいた。拭こうとしたがお店の人に『拭かないで』と止められ、掃除のアジュンマを呼んできて掃除してもらった」というもの。
あれほど「情」を大切にしている人たちなのに、どうしてわざわざ掃除のアジュンマを呼ぶのか?店員さんからこぼした人への「情」があったのか?それとも自分が拭いてしまうと掃除の人の仕事を奪うことになるから?
色々と気になったので、以下夫と話したことをまとめてみる。
昨日話しながらこっちが韓国のリアルなのかもしれないとすら思ったよ😂
人の仕事を取ってはいけない?人がすることと自分がすることははっきり分ける
サッカーや野球などの国際試合や、有名な人のコンサートが行われると必ずメディアに上がるのが
「日本人がゴミ拾いをして帰って行った!」「日本人が帰った後のスタジアムがとても綺麗!」
と称賛されるもの。
私はコンサートに行っても、自分の周りにゴミが落ちていないように気を付けはするのだが、会場の外まではゴミ拾いをしたことはない(ド正直)。
でもオリンピックや国際試合のあと、「日本人って素晴らしい!」と外国のメディアが取り上げているのを見ると、決して悪い気はしないし、嬉しいとすら思う。
だが、韓国は違う。
それは「掃除をする人がすること」だと考えるのだ。
他の国はわからないが、韓国では「人の仕事を取ってはいけない」という考えよりも
「そのために掃除をする人がいるんだから」という考えの方が近い。
ただしここであらかじめ言っておきたいのだが、韓国の人たちのこの考えには決して悪意はない。
韓国の人はこれが普通だと思っている。日本人がゴミ拾いをすることは大したことじゃない、普通だと思っているように。
先ほどの百貨店の例で言うと、トラブル回避のため、もしかすると日本でも既にそういう場所は多いかもしれない。
でも、私ならそんな大した量じゃないなら「自分(気付いた人)が拭いたほうが早くない?」と思ってしまう😂
ただ、韓国では日本よりも「自分がしないといけないこと」と「他の人がやること」をきっちり分けている感覚が強い。そう思ったエピソードをいくつかご紹介。
なんでそんなに綺麗にするの?
フードコートで食事をしていたとき夫に言われたこと。
私は元々、食事しながら自分たちの使っているテーブルが汚れるのが嫌なのもあって、
スープが飛んだりしたら拭いたり、自分たちが席を立つ時も拭いたりしてたんだけど
夫「なんでそんなに綺麗にするの?その必要ある?」
私「え?自分たちが汚したところは拭かないと次使う人たちの迷惑になるじゃん」
という会話に。夫からしたら
「ざっと拭くのは拭くけど、細かいところは次使う人が気になれば掃除の人に拭いて貰えば良いじゃん」
という考えらしい。
そう。日本人は「人に迷惑をかけるようなことをしてはいけない」という感覚がとても強い。
これは自分が実際に韓国に住んでみて気付いたこと。
日本人は店員さんに声をかける時も「すみません」。何かあったら反射的に「すみません」と言ってしまう人が多いかと思う。
そこには謝罪の意味が含まれていることもあれば、含まれていない場合もある。
でもそこには相手のことを思いやって「(お忙しいところ)すみません」、
「(手を煩わせてしまい)すみません」と言っている、いわば日本人なりの「情」の形が「すみません」なのでは?と思っている。
夫の言うこともたしかにそうなんだけど…と思ったけれど、私はなんとなく気持ち悪くて今でも外食した時は自分たちが使った後はできるだけ整理してから席を立つようにしている。
お金出してるのはこっちなんだから、ちゃんとしてもらわないと
これは韓国の友人と遊びに行った時の話。
カフェに入ったところかなり人が多く、店員さんもかなりバタバタしている状況だった。
レジで注文を済ませて待っていたのだが、一向に来ない。
かなり待ったあと注文したものが到着したのだけど、カフェラテがちょっとぬるい…笑
私は「まあ忙しそうだし、今日はついてなかったのかな〜」ぐらいに思っていたのだが、友人が「カフェラテぬるくない!?美味しくないよね!?行ってくるわ!」
と私と彼女のマグカップを持って店員さんの元へ行ってしまった。その時の彼女の背中の逞しさといったら🥲👏笑
彼女ははっきり「ぬるくて美味しくない」と伝えたようで、そのおかげで私たちは新しいあったかいカフェラテを飲むことができた。
「こっちだってお金払ってるんだから、これぐらい言っていいんだよ!」と言う彼女の言葉を聞いて確かになあと思った記憶がある。
今回2つともエピソードがたまたま飲食関係のことになってしまったんだけど、
韓国では何かお金を払ってサービスを受けるとき、よくこういうことを感じる。
だからなのか、韓国では「AS」といって商品などに対してのアフターサービスがかなり手厚い。
日本だと大体1年くらい、家電だと3年とか5年とか補償期間があるけど、韓国にはそういった期限はほとんどない。
これらの話を思い出して考えるのは、じゃあ「情」って一体誰がいつどうやってかけるものなの??という疑問。
共通して言えること&「情」って一体誰に対してかけるものなの?
考えたのは、
「韓国って『情文化』の国なのに、次テーブルを使う人への情はないの?今忙しい店員さんに新しい飲み物を作らせるところに情はないよね?」という率直な感想。
実は、カフェの件のあとその友人に
「そうやってはっきり言うのって怖くない?めんどくさいお客さんだなとか思われるのも嫌じゃない?」と聞いてみた。
友人曰く「怖いとは思わないよ!逆にもう2度と会わない人だと思ったら言いやすくない?それよりお金払ったのにちゃんとサービスが受けられないことの方が嫌だ😂」ということらしい。
夫にも「次テーブルを使う人への情とかはないの?」と聞いてみた。
夫「次使う人もどんな人なのかわかんないし、その人のために何かするよりも、自分の家族とか大事な人に何かしてあげるほうが良くない?」
私「でも他人に気を遣ったとしても減るもんじゃないよね?」
夫「うーん…難しいな…正直、Nancyみたいな考えの人は韓国にはほとんどいないよ笑
みんな自分とその家族、大切な人が良ければそれで良いって考えだしね。」
私「ではそこに他人への『情』はないんですね…?ファイナルアンサー?」
夫「うん、ないね!(キッパリ)」
ということらしい。
いや、人によって考え方は様々だから韓国の人みんながそうではないことは百も承知の上でね。
夫がこの上ない冷徹男としての可能性も十分にあるのでね!!笑笑(←だとしたら笑えん😂)
夫を擁護するわけではないけど、これに続けて夫が言ってたのは
「自分も昔はNancyみたいな考えだった。でも自分に家族ができたり、守るものが増えていくとそこまで他人を気にしている余裕がないっていうのが正直なところかな。」
ということらしい。
あとは、夫自身が数年の日本での生活を終えて韓国に戻ってきて感じたのは
「景気が悪くなっててみんな経済的な余裕がなくなると共にそういう余裕がなくなってきているのかも」ということらしい🤔
ここで2つのエピソードに関して共通して言えるのは、
「日本人ほど他人を気にしながら生活していない」ということ。
もちろん悪い意味ではない。
ただ、テーブルの件にしろ、カフェの件にしろ、
「自分がやることはやる。ただそれを他人が気にするかどうかまでは気にしない」
ということ。
もっと簡単にざっくりと言うならば、
日本人はどちらかというと「他人軸」、韓国人は「自分軸」というのが近い感覚かな?
どっちにも一長一短はあると思う。
ただ、近いようで遠い国同士なんだなあと思わずにはいられなかった。
昨日韓国のリアルな「情文化」について背景とともにお伝えしたけど
実際はこっちの方がリアルなのかもしれないな😂
だからと言って韓国の人の優しさが失われたとかいう話ではないのでね!!
しっかりまだまだあったかいです☺️
ちなみに韓国語で「お節介」のことは「오지랖(オジラプ)」と言って今は「K-オジラプ」というのが電車で広告で流れてるよ🤣
それぐらい韓国はあたたかい国なのです✌️
最後に
今日も今日とて長くなってしまったけど、これにて「情文化」編は本当に完結!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
いつもスキやコメントありがとうございます!
励みになっています☕️