プロダクトアウトは、キツイよね。今日はコナンくんの世界観の話。
昨日執筆したnoteで、ドラマ「リッチマン、プアウーマン」を取り上げた。
ドラマの中で主人公の日向徹率いるネクストイノベーション社が作ろうとしている「パーソナルファイル」に近いプロダクトが誕生しそう、という内容だ。
一昔前のドラマやアニメで「こんなことできたら良いな」と言われていた、ある種、夢物語的なニュアンスで登場していたものが、実際に現実味を帯びてきている。
それほど、テクノロジーが発展しているということ。やはりITはすごい。人類はすごい。
いつか「どこでもドア」や「タイムマシン」が誕生するんだろう。それを昔に考えた藤子先生もすごい。みんなすごい。
さて、本題に入る。今日はタイトルにもある通り、アニメ「名探偵コナン」の世界で登場するプロダクトが実現するんちゃうか?って思ったので、紹介したいと思う。
昨日に引き続き、「これ、めちゃくちゃすごいやん!」っていうものなので、期待しておいて欲しい。
コエステーションとは
今回紹介するのが、「コエステーション」というサービス。2017年ほどにローンチされているものなので、知っている人も多いかと思う。
簡単に言ってしまえば、いろいろな声のデータから新しい「コエ」を作るというサービスだ。
そして、作ったコエを使って文章を読むことができるのだ。用途で言うと、「チャットボットを有名人の声でしゃべらせる」「カーナビを自分の子供の声でしゃべらせる」など多岐にわたる。
コエステーションはコナンくんの世界観!?
コエステーションを発見したときに思ったのが、「蝶ネクタイ型変声機やん!」ということだ。これは、コナンを見たことがある人なら誰しもが知っているアイテムと言えるだろう。
これやな。
蝶ネクタイ型変声機は、ダイヤルを回すことで周波数などをいじって声色を調整するものだったはず(しらんけど。)なので、厳密に言うと違うものだが、一般の人が簡単に声を変えることができる技術が手に入ったという事実だけ受け止めてみて欲しい。
しかも、コエステーションは、他人の声も利用することができる(もちろん、当人の許可は必要)。たくさんの人から許可を貰えば、その分だけ自分が利用することのできるコエが増えるのだ。
なんだかコレクションカードゲームみたいな世界観だが、それもまた面白い。有名人の声も利用することができるみたいなので(要課金)、興味が会ったら試してみて欲しい。安田大サーカスのクロちゃんコエも入っていたが、正直誰が利用するのかわからない。きっとネタ枠なんだろうが。
とにかく、個人がさまざまな声を操ることができる時代になったということやな。
コエステーションはセグウェイの匂いがする、と、まとめ
本当に、この技術はすごいと思った。誰の声でも使うことができるし、自分の声で文章を読ませることができるのは、とても画期的だと思う。
しかし、それほど需要があるとは思えない。
「セグウェイ」という乗り物をしらない人は、まずいない。多くの人がセグウェイでの移動に憧れを持ったし、セグウェイに乗っていて、「近未来的だなあ」と思ったことだろう。
Amazonの創業者であるジェフ・ベゾスやAppleの創業者であるスティーブ・ジョブズらが「人間の移動形態を変える革命的な製品」と絶賛もしている。
しかし、蓋を開けてみると、購入数は思うように伸びず、2020年6月に生産停止を余儀なくされた。
「世の中を変える革新的な技術である」とIT長者と呼ばれる人たちに称賛されたにも関わらず、マーケティング戦略の失敗と、プロダクト自体の意味づけの失敗により、姿を消すことになってしまったのだ。
やはり、世の中に広く普及するようなサービス、人々が買い求めるようなサービスにはいずれもストーリーが内包されている。最たる例がAppleだろう。
ストーリーを与え、いかに「そのサービスやプロダクトでなければならないのか」という意味を作り出す必要がある。
現状のコエステーションには、その部分が足りていないようにも感じる。
技術はとても素晴らしいものがある。
しかし、それ止まりの気がする。
(同社の親会社には、エイベックスさんと東芝さんという大きな会社さんがついているので、そこまでのことは考えてないのかもしれないが)
プロダクトアウトでは、マーケットに刺さる可能性が限りなく低い。本当の「ものづくり」を名乗っていく上で、マーケットインの考え方も併せ持った会社であろうと、自戒も込めて締める。
しらんけど。
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