実は、個人情報は、とっくに個人のものじゃなくなってた話。
インターネットの普及により、社会に情報が溢れた。
Googleで検索したら大半の情報が手に入り、TwitterやInstagram、Facebookで多くの人の関心を知ることができる。YouTubeやTikTokで実際の映像を見ながら何かを学ぶことだってできる。
時間もコストもかかる手紙なんてものは使わず、皆LINEでコミュニケーションを取る。
実際にインターネット上でやりとりされている情報量は、30年前の4000万倍になると予測されており、2年後には現在の3倍に上るとのことだ。
そんな情報社会において、私たちは、「SNSに顔を出してはいけない」「実名でネットを使うなんて、危険が大きすぎる」なんてことを言われて育ってきた。
しかし実情としては、TwitterでもInstagramでも顔を出しているし、名前も出している。(このnoteでは出していないが、笑)
流石に電話番号や住所、メールアドレスなんかは、その情報を使って何かをされてしまうと怖いので出していないが、自らの情報は比較的に晒しているつもりだ。
そして、情報社会と呼ばれる現代では、「情報」を持っていることが強みとなる。
例えば、世界の時価総額ランキングを見ると、上位を占めるのは、モノを販売している企業よりも、サービスを販売している企業が圧倒的に多い。Googleの親会社であるAlphabetや、Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Tencent、Alibabaなどだ。(ちなみに、このnoteを書いている7月25日の世界トップは、Saudi Arabian Oilだった)
日本のトップであるトヨタでさえも46位。
それほど、現代社会において、情報を持ってるか否かは大きな違いとなる。
そして今回は、そんな情報の所在を世界に問うサービスをご紹介する。
それがTypewiseだ。
Typewiseは、キーボードアプリであり、完全にオフラインで作動する入力単語予測アプリである。同アプリの強みは大きく分けて2つある。
・入力ミスをしにくい
・完全にオフラインで作動する
入力ミスに関しては、同社が開発した蜂の巣型のキーボードで達成されるらしい。従来のキーボードは、四角で、キーボード内に余白が存在していることが多かった。
それを、蜂の巣型にすることで、キーボードの画面占有率を70%も高めることができ、 入力ミスを減らすことができるという論理だ。
また、オフラインで作動するという点も魅力的だ。
基本的にスマホ内に存在するアプリは、位置情報であったり、カメラと同期されたりと、さまざまな情報を獲得できるように設定されている。それらの情報をアプリの開発元に送り、アプリとユーザーの最適化を測る。
しかし、昨今の個人情報の漏洩事件などもあった通り、いつ、私たちの情報が何に使われているのかは、想像もできない。
それらのことを考えると、Typewiseのようにオフラインで作動し、かつ、入力予測機能がついていることは、かなりのメリットであると言えるだろう。
他にも、「フリックすることで文字を消去し、逆向きにフリックすると消去した文字が再度復活する」なんていう機能もついているので、興味がある方はぜひダウンロードしてみて欲しい。
さて、いつだかのnoteでGoogle内部のチームが開発したkeenというサービスを取り上げた。自らの検索ワードから、最も自分が求めているであろう記事をレコメンドしてくれるというものだ。
Instagramであったら、自らがいいねや保存をした投稿に似た投稿をレコメンドしてくれる機能もついている。
これらのように、自分の趣味嗜好をサービスや企業に提供することで、私たちのUXは間違いなく向上している。
しかし、本noteのタイトルにもあげたように、「それらの情報は一体誰のもの」なのだろうか?
情報社会と言われ、情報を持っている企業が世界のトップに立ち、大きな力を持っている。
私たちの行う「検索」や「個人情報」、「閲覧履歴」など、私たちにまつわる全ての情報は、私たち個人のものではないのだろうか。
資本主義社会において、お金持ちはさらにお金持ちになり、貧乏人はさらに貧乏人になるという、「ピケティ理論」なるものがある。
これから加速する情報社会でも、同じことが言えるのではないだろうか。
情報の偏りによって、情報の格差が広がり、それが貧富の差に繋がっていく。現に、国レベルで見ると、発生しているではないか。(アフリカと日本など)
簡単に情報を、渡してしまっていいのだろうか?
その便利さの裏には、何があるのだろうか?
そんなことを考えておいた方が、今後の情報社会で生き残っていくことができるのではないかと思った、土曜の昼下がりであった。
しらんけど。
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