Izakayaの夜/『Emoi Izakaya』はエモい居酒屋か
ウチの近所に新しくできた地元系ニッポン居酒屋です。料理は控えめに言って最悪でしたが店名にそこはかとない趣を感じたので一筆したためておこうと思った次第です。
エモいというニッポン語をワタシは使いませんが物の本によるとEmotionから来たようで悪い意味はありません。キモいとはちょっと違うみたい
まず外観は怪しい雰囲気しかありません。中が見えない上、怖っぽいニーさんが入口で幼稚園椅子に座って見張っています。
それで適当に愛想ふりまいて、やってる? みたいな顔して入ろうとしたらニーさんちっとも怖くなく、階段上がってチョ、みたいに招き入れてくれました。やっぱ見た目で人を判断してはいけない。
店内は暗く音楽が飲食店の標準値を超える音量で鳴り響いています。
レジカウンターにきれいなアオザイネーさんがいたのでソレ系かと思ったらほかの店員は全員オトコ。それで注文しようとしてニーさん呼ぶのにいつもの癖でEm ơi/エモーイって言って初めて店の名前の意味が分かりました。なーんだ、、、
本当のところはわかりませんがニッポン語のエモいを掛けているとしたらなかなか洒落ています。
暗い天井から意味不明のニッポン語の看板がいくつもぶら下がっていて、一部の素朴なベトナム人はEmotionalにココロ動かされるのかもしれません。
一緒に行った同年代のオヂサンは音楽がうるさい上に食べ物もマズくてこの非日常的空間に没入できず、文字通り気まずい雰囲気になりました。でもワタシはそんなのに構わずがんがん飲み、食べましたよ
注文したのはレンジでチンしたての枝豆、タコワサってわさび味のタコ、鶏唐揚げを頼んだつもりがイカゲソフライ、串焼き盛合せは焼き過ぎ椎茸とか何かのチーズ巻きとか、海苔巻きもチーズとマヨネーズで飾り立てられ、メインの冷凍秋刀魚の塩焼きだけはそれなりの味でした。
これで一人5,000円くらいしたのは円安もあるけどかなり高い。
ジンセイ至るところに落とし穴あり、たまには失敗もします。ただワタシ的にはおもしろかった。こういう店にベトナム人が行きニッポンの疑似ブンカに触れる。
いや疑似っていう言い方は間違いです。本物とか本当のニッポン料理とか、そんなモノは幻想に過ぎないのです。