ホテル絵日記/Hotel de l’Opera Hanoi – Mgallery
ベトナムではテト/旧正月の元日0時0分に花火を打ち上げる大イベントが各都市でありますが、この2年間はコロナで中止されていました。
それが今年は完全復活してハノイでは市内数か所で同時開催。でもって久々に近くで見てみるべか、ということになりテレビ中継も入るメイン会場のホアンキエム湖近くに宿を取り、ニッポンではあり得ない打ち上げ場所の真下での見物と相成りました。
常に最悪の状況を考えるワタシとしては不発で落ちてきたらヤバイんじゃないかとも思いつつ、メードの土産というか、まあ軍が出てやってるのでダイジョブか、みたいなキモチでした。
悲観的に考え、楽観的に行動するいつものパターンです。
長岡花火大会のような巨大なモノではなく、素朴ながら多少ショー的な要素もある内容で15分で終了しました。0時0分0秒から始まり0時15分0秒で終わるという、普通ベトナムではあり得ない正確さ。
泊まったのは高級ホテルのここです。
MgalleryはフランスAccorの1ブランドで、100室前後の規模ながらそれぞれの立地に合わせた特徴的なデザインで売るというコンセプトです。
ニッポンでは京都悠洛ホテルというのが数年前にオープンしましたが、あっという間にシンガポールのBanyan Treeに変わりました。
ここの場合、オペラハウスに近いので劇場的な雰囲気で作り込んでいます。よく言えば素直なコンセプト設定。因みにレストランはパリの香り漂うCafé Lautrec。ロートレックの絵が壁に貼ってあるだけですが悪くありません。
ハノイの主だったホテルはほぼ全部泊まったのにここを残していたのはそういう安直さがコッ恥ずかしかったからです。
部屋の最大の特徴はベッドです。こんなベッド、ほかで見たことない。高さが80㎝くらいあり乗っかるのに踏み台が必要です。土台が40cm以上もある意味がよくわかりません。
落ちたら骨折しますが、マットレスのほど良い沈み具合で実際に落ちる人は少ないでしょう。
ワタシ達ツインを選んだので事なきを得ましたが、ダブルだと必然的にくっつく態勢になるのでそういうのもいかがなものかと。寝心地は良かったです。久し振りに熟睡できました。
インテリアはわざとバラバラな感じを出しています。豪華絢爛真っ赤っ赤ソファの横にイームズ的な軽い椅子が置いてあったり、寝室部分が濃いグレー系なのにバスルームはオレンジ色のモザイクタイルとか。
ラブホテル的な非日常性がテーマと言ったら語弊があるかもしれませんが、Accorのすべてのブランドに共通する企業理念のようなモノです。ホテルってそういうもんだろ、って。
そういう傾向は最近ニッポンでも増えています。インスタ映えって言うんでしょうか、情報の海に瞬間的にのみ込まれるような話題性だけが売り、みたいな。
ここはそこまで軽薄じゃないけど3日いたら飽きるでしょう。ラブホテルはせいぜい1泊だから耐えられます。ニッポンの誇るべきブンカです。異次元の少子化対策でクニから補助金が出る日も近い。
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