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ハノイ 裏道生活/Bùi Thị Xuân通りCalm and Sweet Cafeの辺り


近所の風景シリーズ第2弾はニッポン料理屋やワタシには縁遠い、いやマジで、ニッポン人オヂサン向けカラオケ店が建ち並ぶハノイ中心部の下町地区にあるこの通りです。
大通りのBà Triệu/バーチェウ通りとHuế通りの間に挟まれて南北に似たような通りが3本ある中の一番西、ほかの2つはTriệu Việt Vương/チェゥヴィェッヴゥォン通りとMai Hắc Đế/マイハッデー通りです。
 
奇しくも前回と同じような構図となりました。つまりは右手にカフェにつながる細い路地があり、そのまま視点を移動してBùi Thị Xuân/ブイティスアン通りの北方向を見通しています。
木が一本傾いていますがこれは先月の台風の影響ではなくもともと傾いていたものです。台風で傾いた木はだいたい全部切り倒されました。
 
カフェは緑色の門の佇まいが前から気に入っていて、でも一回しか入ったことがないナチュラル系の店です。中は狭くてオヂサンが一人で行くには憚られる雰囲気。ワタシはムリに若者が支配する空間の中に入ろうとは思いません。居場所は極めて限られます。
それはそれとしてアールデコ調の円筒形の塔のような部分は何なのか、確かめたい気がないワケではありません。
 
このカフェの右隣はガラスカーテンウォールの賃貸オフィスビルです。味も素っ気もない。
この辺りはフランス植民地時代にベトナム人商人やフランス民間人が混じり合って住んでいた場所です。このカフェのように今でもその時代の建物は残っていますが半分くらいは建て替わりました。今は過渡期後半というか、古い建物のほうがだんだん目立つようになってきています。
 
とは言えニッポンみたいに相続で大きな土地が分割されて小さな同じようなプレハブの家に建て替わるようなことはありません。土地は全部国のもので使用権が売り買いされる制度。関係ないので詳しくは知りません。
基本的には2,3軒が取り壊されて大きな建物に建て替わります。これくらいの幅の道であれば8階建てくらいが建ちます。ニッポンの斜線制限や日影規制はありません。ましてや近隣説明会を開いて一人でも反対する人がいたら建てられないとか、そういう反法治主義的なこともありません。
じわじわと風景が変わっていく、その途中の一断面を描きました。

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