ホテル絵日記/Hotel Nikko Hai Phong
テト休みの呑み鉄旅、1泊目はここです。一度見ておかないと、と思って。
ハイフォンは工業団地の町なのでテト休みでビジネス客は皆無でした。しーーーん。晩ご飯をレストランで食べたけど広い店内にワタシ一人。
ニッポンが世界に誇るオークラ・ニッコーホテルズなので立派な作りです。ツインタワーでもう1本はDハウス系のサービスアパート。大浴場、サウナなどはそっちにあり、ホテルから直通ブリッジでつながっているという仕掛け。サービスアパートの住人もホテルに食事に来るみたいで、割引料金がメニューに書いてありました。
部屋はニッポン風の地味系ですがカッチリ仕上がっています。
注目すべきはバスルームがスライディングドアで完全オープンになること。それでいてトイレ部分はうまく隠して、カップルで泊まっても夢から醒めることはないようにできています。
あまりの見事さに思わずアクソメで描いちゃいました。アクソメ=Axonometric、ニッポンでは平安時代から使われている画法です。平面と立面を両方見せられる。
風呂がニッポン風の洗い場付き、お湯の出が素晴らしくて夜と翌朝、2回も入りました。ワタシのアパートはお湯が20cmしか溜まらない。今の季節、寒くて堪らない。
オープンバスルームはベトナムの高級ホテルでは主流ですが、一番イージーなのはガラス窓をつけるだけで、それじゃニッポンの昔の●×ホテルのまんま。マジックミラーじゃなくブラインドやロールスクリーンで閉じます。
次が全面Fixガラス壁、更に進化して引き戸や折戸で開けられるモノが増えています。開放感はあるもののドアはドアです。
それでレースのカーテンで仕切るというのもありますがチラチラ見えちゃったりして。
ここは引き戸というより移動壁、業界用語でスライディングパーティションと呼ぶべきもので、納まりとか全体の配置とか、この種の客室レイアウトとしては完成形といってもいいほどです。開けた時に壁と一体になって実に美しい。
西洋風バスタブ独立型だと飛沫が飛ばないのでベッドに近い側にむき出しでバスタブを置けますが、このニッポン風洗い場付きだとガラス壁で囲う必要があります。それで奥のほうに置いて代わりに洗面をベッド側に向けて鏡は天井から吊っています。
トイレの配置はウマいと先に書きましたがここまでやるなら扉があったほうがよかった。トイレの遮音ってキワメテ重要だと思うので。
ちょっとだけ気になったのは水回りの床が木の模様のタイルだったことですかね。見た目は木なのに裸足で歩くと冷たくて、それなら最初からセラミックでいいんでないの? と思ったりして。
それを言ったら世の中全部フェイク材料なワケで、天然の木も天然の石も最近は滅多に見かけません。
木に見えるものが実際は人工材料だったりするのは人間だと思ったのがロボットだったりするのと同じで裏切られた気になります。カニだと思ったものがカニカマだったりするのはワタシはオッケーだけど。