【コメント】ゆ~すほすてる『引っ越ししたい』
彼らの歌は、どうしても訪れてしまう明日をサバイブする活力と、自分と他人への愛が充満している。ゆ〜すほすてるの最新作は、そんなポジティブなヴァイブスを聴き手に与えてくれるであろう快作だ。
プロフィールには「どこか無常感のある日本語詞が持ち味」とあるが、その無常感は「変わってしまうはかなさ」だけではなく「変わらないものはない=変わることができる」という希望が大いにある。一見ネガティヴな事ばかりをうだうだ言うリリックは彼らなりの格好付けであり、照れ隠しだ。
ちなみに、彼らのライブを知っていると、他所行きの服を着ているような印象のある本作ではあるが、ポップスとしてのゆ〜すほすてるを楽しむにはもってこいな仕上がりである。ご心配なく。
COVID-19大流行の残り香は少なくなったとは言え、くさくさすることは何かと多い世の中だ。
ゆ〜すほすてるの音楽は、そんな世の中をくよくよしながらも歩いて行くしかない人々の背中を、そっと押してくれるような存在であることは間違いないだろう。
◆ゆ~すほすてる
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