言霊屋(ことだまや)〜言葉の「フリー素材」置き場です〜白川美古都

©️白川美古都(シラカワミコト)と申します。児童文学作家として教育雑誌等に十年以上、詩(作詞)、童話、小説を執筆しています。こちらは 「言葉たちのフリー素材置き場」です。マガジンごとに©️の扱いが異なりますが基本的に無償でお使いください。DM歓迎です。お気軽にお声がけください。

言霊屋(ことだまや)〜言葉の「フリー素材」置き場です〜白川美古都

©️白川美古都(シラカワミコト)と申します。児童文学作家として教育雑誌等に十年以上、詩(作詞)、童話、小説を執筆しています。こちらは 「言葉たちのフリー素材置き場」です。マガジンごとに©️の扱いが異なりますが基本的に無償でお使いください。DM歓迎です。お気軽にお声がけください。

マガジン

  • ちゅうくらいの童話・児童文学

    パソコンの中に眠っている文章たちを、こちらのマガジンへ。いろいろと溜まってしまったので、とりあえずこちらへ。基本的に©️著作権を主張する意思はありません。何かの材料に使用、再利用してしていただけたらとても嬉しいです。その際、コメント欄でも他のSNSでもなんでも良いのでお知らせしてもらえたらもっと嬉しいです。

  • オリジナルの詩と少年詩(言葉のフリー素材:発表済み含む)

    コツコツと書き溜めている詩と少年詩「言葉たち(フリー素材)」です。こちらのマガジンを有料にする予定はありません。朗読動画、楽曲の歌詞、紙芝居の原作、キャッチコピーとしての利用等、全ての二次使用につきまして無料です。但し©️白川美古都の記載だけをお願いします。また、使用にあたり必ずしも連絡して頂かなくても大丈夫です。もちろんお気軽にご連絡をいただければ嬉しいです。ご縁を大事に有料のお仕事もさせてもらっています。どうぞよろしくお願いします。

  • 日記というには具体性がなくエッセイと呼ぶほどちゃんとしてなく

    日記というには具体性がなくエッセイと呼ぶほどちゃんとしてなくて、そんなこんなで鍵をかけたのですが、開いちゃいましたので、開けておきます。私がのんびりパソコンにむかって言葉を紡ぐことを楽しんでいるときに書き留めている文章です。これに著作権はあるのでしょうか(笑)お気軽にお声がけください😆☕️🌸

  • 児童文学「さよ子と鹿」(全23話)

    まとめて読んでくださる方はこちらへ😄☕️ 一時間くらいで読める児童文学です。

  • 銀の鈴社 子どものための少年詩集「2010年〜2019年」

    銀の鈴社 子どものための少年詩集「2010年〜2019年」の10冊に掲載させて頂いた作品です。その内、2014年の作品【今日はこのままおうちにいて】は、作曲家:信長貴富先生により子どものための合唱曲にして頂きました。 こちらの10作品に付きましては、出版元様との契約により、私の作品の使用に際しては無償ですが©️と出版社様の名前の記載を必ずお願い致します。お手数ですがご連絡ください。どうぞお気軽にお使いくださいませ。

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介と言いますか〜てくてく足跡〜あまり走らないですね

私は「昭和」生まれです。 そして、「昭和」の時代から「平成」にかけて「執筆活動に入る(対価を頂く)前の準備期間」がありました。 それは「令和」の今とは全く異なります。 昔々のいわゆる「作家=紙媒体に文章を書いてお金を稼ぐ人」になるまでを自己紹介の前半でさらりと紹介しますね。 何が言いたいかと言いますと、まぁそれなりに文章を書けますのでご安心してお仕事をご依頼ください(ボランティアも含む) 【プロローグ】 19歳の時、「詩とメルヘン」という雑誌を本屋さんの棚で見つけました。

    • 児童文学【笑って、ふく太郎!】(中編3)

      「はっ?」  ぼくは立ちどまった。 「うちのサッカー部は、きまったキーパーがいなくて、試合のたびにジャンケンで負けたやつがキーパーになるんだ。おまえなら救世主になれるぞ」  せんぱいたちはうなずきあうと、ころりと態度をかえた。  ぼくにむかって、たのむよと手をこすりあわせた。 「いや、でも」  上級生にたのまれて、ぼくはわるいきはしなかった。  ほんとうはスポーツだって大好きだ。まえの小学校では、バスケットボール部にはいっていた。  返事をまよっていると、 「おれは、だいじな

      • 児童文学【笑って、ふく太郎!】(中編2)

        「わらって、わらって」  ぼくはふく太郎に声をかけた。  店から家についたばかりのとき、ふく太郎はひどくおびえていた。あの日にぼくがはじめてかけた言葉が、今ではリラックスするためのおまじないになっている。  ふく太郎は石田くんの顔を見てびくんとおどろいたが、すぐに、 「ジョージョー」  あまえた声で鳴きはじめた。 「かわいいなぁ」  石田くんはため息まじりにつぶやいて、目を細めた。 「名前は、ゆう介がきめたのか?」 「うん」  ぼくはランドセルをおろした。 「だいだい色のほお

        • 児童文学【笑って、ふく太郎!】(中編1)

          「ゆう介、おまえさ、オカメインコににているよな!」   授業がおわって教室からとびだしていく男子を席についたままやりすごしていると、いきなり声をかけられた。  ふりむくと、石田くんが立っていた。 「えっ?」  ぼくは二つの意味で首をかしげた。  どうして、学級委員長で四年一組のリーダー的な存在の石田くんが、一ヶ月前に転校してきて以来ずっと目立たないぼくに声をかけてくれたのだろう。  そして、もう一つの疑問は、 「オカメインコ?」  ぼくはききかえしていた。  セキセイインコや

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        • ちゅうくらいの童話・児童文学
          6本
        • オリジナルの詩と少年詩(言葉のフリー素材:発表済み含む)
          275本
        • 日記というには具体性がなくエッセイと呼ぶほどちゃんとしてなく
          6本
        • 児童文学「さよ子と鹿」(全23話)
          23本
        • 銀の鈴社 子どものための少年詩集「2010年〜2019年」
          10本
        • オリジナルの童話・絵本原作(言葉のフリー素材:発表済み含む)
          13本

        記事

          詩「いつだって、君は」

          いつだって、君は ボクの友だち おやつ食べるのも お昼寝もいっしょ いつだって、君は ボクのお母さん 寝込んだボクに 寄りそってくれたね いつだって、君は ボクの味方 あきれ顔して そばにいてくれたね 今もきっと ここにいるんでしょ にゃあ You’re always my friend. Sharing snacks and taking naps together. You’re always my mom. Staying close when I was s

          偽善

           もしも今、わたしが寒くて、とてもお腹がすいていて、はなしかける相手もいなくて、曇り空から雨がポツポツ降りだしたのに傘がなくて、雨宿りできる場所を目でさがしてしまうような、そんな状況だったら、キミにやさしくできるだろうか。  もしも今、わたしが会社にむかう電車の中で、とても仕事がいそがしくて、はなすべきことを多くかかえて、誰にみられても恥ずかしくない服装でさっそうと歩いている、そんな状況だったら、キミの命によりそうことができるだろうか。  わたしは子どもの頃から、もしもを

          詩「風よ、ふけ」

          風よ、ふけ ぼくの背中をおしておくれ 正しい道へ 進むために 新しい道へ 踏み出すために 風よ、ふけ つよくやさしく ぼくの背中をおしておくれ この命の方向へ Blow, O wind, and push my back forward. To guide me onto the right path. To take the first step onto a new road. Blow, O wind, strongly yet gently. Pus

          詩「未来の未来」

          未来 未来と先走り 未来の未来をあつく語り 足もとに転がる家なき人の 今に目を向けることすらしないで 未来 未来へと暴走して 未来の未来へわが子を夢みて 足もとに転がる飢えたる人の 今 まさに死ぬるを見るもせず 未来の未来の姿もわからず ルールを作る 反戦争 反暴力 ハイ デキアガリ これで安心? 愛と平和を支える力はどこにある Rushing toward the future, always the future, Speaking passionately of

          詩「寒いボクら」

          映し鏡を見るようで 君が辛いときがある ボクよりうんと歳上の ボクよりうんと幼いわがままに 映し鏡を見るようで ボクが苦しいときがある 薄っぺらのセーター重ねて重ねて 寒いよ寒いよと嘆く君に ボクのセーターを貸すのが良いのか 迷う悲しい夜もある なぜなら僕のセーターも薄っぺら 君を温めてあげることはできない ボクと君は似た者同士 寒さに弱い者同士 どちらかが上着を脱がなければ この寒さ乗り切れないのなら ボクが脱ごう 君が満足しないとわかっていても As if gazi

          団地

           昔、団地で暮らしていたことがある。いわゆる、昭和に建てられた団地で、エレベーターはなくて、のこのこ階段で登れる高さで、たくさんの同じ建物がむこうまで並んでいる、そんなのどかな団地。  団地のいいところは、平日の午後だと思う。きちんとしたルーティン、たとえば会社とか学校とかそういうところとつながっている人たちが「いってきます」をして、一人、残されたとき。  ベランダに出る。マグカップを持って出るとなおよい。秋なら温かいココアとか。心によゆうがあるのなら、紙と鉛筆を持つとサ

          散文「迷う老婆と」

          東京郊外のホテルのロビーで 紅茶をすする白髪の人 わたしはガラスのこちらから 歩み寄る足を、思わず止める 商談にきたはずのこの時間 悩み惑う者が二人 違和感をオレンジジュースで埋めて 椅子をはさんで向かいあう 老婆の昔話には正論があり 正論が故に手枷足枷になっており わたしの話はとりとめもなく ただ諦めを悟られないように繕う 生き過ぎましたね お互いに 全てはこの言葉に尽きるのに あなたはまだ若いからと 冷めきった紅茶をすするあなたに もはや返す言葉もなく 東京の空を

          詩「愉しい思い出」

          出会いの顔は忘れません メガネのおくに キラキラ輝く大きな瞳 何か言いたそうにしては くちごもる そしてふっと微笑んで 姿勢を正して 口元を結んで あなたのキチントが少しずつ ごろんと横たわって にまーっと笑って こっちにおいでと手を伸ばして 飾り物のあなたが わたしの前だけのあなたに変わって 欲が出たのかしら わたしの気持ちも変わりました 欲しくて 欲しくて あなただけのわたしになりたくて 許せなくて 許せなくて わたしの他にアルものを ごめんなさい ごめんなさいね

          児童文学【命のタイムリミット】(中編3)

            ぼくには、チョコのきもちがわかった。オリにいれられたときの、むねが、ぎゅっとなるいたみ。小さな物音にも、足がふるえてしまう、おそろしさ。と、 「ぼうや、今、さっき、きもちがかわるかもしれないと、いったね。それは、どういうことかな?」  西沢さんが、口をひらいた。 「犬を飼うのに、ころころ、心がわりしているようじゃ、ダメだよ。犬は家族の一員になるんだから」  西沢さんは、ほほえんでいたが、声はきびしい。 チョコは、だまりこんだ。チョコ自身、その家族に、捨てられたのだ。今さ

          児童文学【命のタイムリミット】(中編2)

          三日目  朝は、きのうとおなじだった。 ぼくらはスムーズに、三日目のオリにうつった。ちがったのは、午後になってから。窓から、日がさしこんでいた。 小野寺さんは、赤い首輪とリードを手にやってきた。そして、ぼくをよんだ。 「チョコ、おいで」 「はっ?」  ぼくは、ダレンの顔を見た。 「ほら、およびだぜ」  ダレンは、小野寺さんが、ぼくをよびにくるのが、わかっていたみたいだ。ぼくにむかって、いけと、首をふった。 「ヤマト、おまえは、へまをするんじゃないぞ。なにをされても、がまんし

          児童文学【命のタイムリミット】(中編1)

          一日目 「あぶない!」  キキーッ!  耳をつんざく金属音。どーんと背中をおされて、高い空をとんで、ひゅーっと、地面におっこちた。  目の前がぱちぱちして、頭の中がふわふわして、ここはどこ、ぼくはだれ? なんて思っていたら、 「べろーん」  なまあたたかい舌で、顔をなめられた。 「ダレン!」  野良犬のダレンだ。  なまえは、ぼくがつけた。  こむぎ色の大きな体、たれた耳、ふさふさのしっぽ。ミックス犬で、いつも、あきちのドカンの中で寝そべっている。  ダレンを見て、思いだし

          詩「あまり優しくしないでください」

          あまり優しくしないでください 私はひとりで生きていく女です 家と子どもと 温かい皿ではなく 筆と紙を選んだ女ですから あまり優しくしないでください 私はひとりで生きていく女です 老いと看病と 支えあう手のひらではなく 自害を選んだ女ですから 雲の隙間の美しい夕日と 強風に浮かぶ白い月 旅行鞄を引きずりながら ひとりつぶやく なんでこんなに重たいの あまり優しくしないでください 私はひとりで生きていく女です Please, don’t be too kind to me