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カモクなさつま焼酎職人が笑顔になる瞬間
蔵人です。
今日は編集の内Pよりお題をいただきました。
~はたらいて笑顔になれた瞬間はどんなことですか?~
とても月並みで、どの蔵の方々も皆そうだと思うのですが、
お客様が目の前で自社の焼酎をえらんでくださる光景をみると、笑顔になります。
焼酎はお酒です。これがないと生きられないとおっしゃる方もいますが、基本的に生命活動に必須なものではありません。
いわゆる「嗜好品」です。
鹿児島の焼酎蔵だけでも112の蔵元が存在し、おらが村の焼酎として頑張っています。
それぞれ1本ずつ代表銘柄を出したとして、白金酒造の芋焼酎が選ばれる確率は単純に112分のイチ。
さらにお店のおすすめ、話題の商品、有名人のお気に入りなどの情報が入り…。
選ばれるハードルはとても高いのです。
あなたはお気づきでないかもしれませんが、
蔵人は、お酒売り場や酒屋さんで商品棚から選び出す様子を見ながら、あれはお決まりの一本?おためしの?だれかへのプレゼント?と心の中で詮索しているのです。
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蔵人は、居酒屋さんで隣のテーブルのお客さんが
キープボトルなにをチョイスしたのかそれとな~くみているのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1649807876295-2MMPz94oWA.png?width=1200)
入社してしばらくしたころ、当社の会長より「焼酎は文化」という話を聞きました。
以下、会長の言葉そのまま。鹿児島弁です。
「明治時代半ば、鹿児島だけでも3,000を超える製造場があったどん、
時代の流れとともに合併したい、ねごひんなっせぇ、今ん蔵数になった。
そいでも各市町村に一個か二個は蔵が残っているのよな。」
製造場があり時代の流れとともに合併したり
消失を繰り返し今の蔵数になった。
それでも各市町村に1つか2つは蔵が残っている。
「みんな晩酌をするでしょうが。あんまぃ高けと買っがでけんどん、
芋焼酎は安いからね。そんで飲んができっち、広がっいったとな。」
でもあまり高いと買えない、芋焼酎は安いからね。
その敷居の低さから広がっていったんだよね。
「お決まりはあってもいろんな銘柄を飲ん比べ、あっこは甘め、
そこは辛ぇなんど、焼酎談議に花が咲くでしょ。こいが鹿児島ん文化。」
あそこは甘い、そこは辛いなど焼酎談義に花が咲く。
これが鹿児島の文化。
「ふて蔵がすっぱい持っていっとじゃのっせぇ、こいだけの蔵がよ、
みんな個性をだしているでしょうが。
そいじゃっから業界は産業としても文化としても成り立っおっとおな。」
これだけの蔵が個性を出していることで
業界が産業としても文化としても成り立っているのだ。
…なるほど芋焼酎は
嗜好品であり、お手頃であり、文化であり、産業であり…
目から鱗でした。いろんな業態で定番、幻など売り方は様々ですが、これだけのすそ野があるからこそできることなのかもしれません。
自分たちが手塩にかけて造ったものを「美味しい」と言われるととてもうれしいです。
「いつも飲んでるよ」と、面と向かって言われたときは、にやにやが止まりません。
一同、部署毎にそれぞれちがった業務がありますが、選ばれるとみんなえびす顔です。
早起きと肉体労働はきついけど、
変わらない味にブレンドしていくのは難しいけど、
安心安全、異状なく製品に仕上げるのは神経使うけど、
一本売るのは大変だけど、
出荷間違わないように伝票確認で目が疲れるけど、
石蔵ミュージアムに人がごった返すと修羅場だけど、
選んでくださって、ありがとうございます。
あなたの心の活力剤となるのが蔵人らの笑顔の源です。
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note編集担当より
どうも内Pです。
毎度まいど、蔵人さんと編集担当と
「あーでもない、こーでもない」と出している、和っていい話ですが、
今回はnoteの企画 #はたらいて笑顔になれた瞬間 に参加してみました。
焼酎をつくるのも、こうやって記事をかくのも全て、
お客様の焼酎LIFEが、豊かに、楽しいものになりますように。
と、思いを込めて届けております。
焼酎という文化が、いまよりずっと、たくさん
色んな人にとどきますように。
それではまた来週お会いしましょう!!!