フィッシング詐欺にあったら・・・
警察に行こう!!
結論から書きます。
時間のない方は、結論だけ読んでください。それはどういうことだろうと思ったかたは、ぜひ、本文を読んでください。
私の経験が役に立ちますように!
<結論>
1.クレジット会社の明細は、よく見る習慣をつけて!
2.もし、身に覚えのない請求があった場合、すぐにクレジット会社に連絡。カード番号を変える手続きをしてもらう。
3.詐欺被害の相談を警察にする。
4.再び、クレジット会社に警察に相談中だということを伝える。対応が好転する場合も。
<本文>
2018年10月22日のこと、ふと思いついて、クレジットカードの明細を見た。
ぺーパレスに協力しているから、請求書が郵送で届かなくなっている。
自分から、クレジット会社のサイトにアクセスして、ログインして、明細を見に行かなければならないのは、ちょっと面倒だ。
不正アクセスを防ぐためとはいえ、ログインがすんなり行った試しもない。
ちょうど、パソコンが故障していて、スマホ画面で見るのも、老眼には厳しかった。
でも、なぜだか、見なければならない気がして、見に行った。
『うん?MCPLAYAYZ.COM??』身に覚えのない請求??しかも換算レートの文字。
老眼がどうとか言っている場合ではない。
10月27日支払い分に、MCPLAYAYZからの請求決済が5千円程2回ある。計1万円程。
『えーーーーーーっ!!』心臓が冷たくなった。
さかのぼって、9月27日にすでに支払いが済んだ分にも、MCPLAYAYZに同じく5千円程2回、計1万円程。
さかのぼって、8月27日にも、MCPLAYAYZに同じく1万円程すでに払っている。
MCPLAYAYZの請求決済は、7月12日117円から始まっていた。
なんだ?これは?記憶がぐるぐるする。
7月8月と言えば、子どもの夏休み、子どもを乗せて、車で必死に駆け回っていたころだ。
1円でも浮かそうと、節約節約と、口を酸っぱく、子どもにも言い聞かせていた頃だ。
なんてこと!!!
クレジットカードの明細を見る間もなかった間に、
知らない金額をせっせと払っていたなんて。
ちょっと金額が高いと思ったけど、ガソリン代も高くなったし、
いろいろと、カードで支払いしたからなーーと、自分に納得させている間にも、
私は、まんまと、お金を抜かれていたのだった。
ゾゾゾと背中を登ってきた記憶がある。
春頃のことだったと思う。
大手サイトを見ているときに、ロゴも色合いも、その大手サイトそっくりの、画面がポンと立ち現れた。
それには、「おめでとうございます。あなたは、○○サイト利用者1万人に一人の幸運な方です。あなたには、100ドル相当のプレゼントを受けとる権利があります。」
というような文言。
メールや、はがきの「おめでとうございます」はじっくり考える時間があるけれど、
その画面は、カウントダウンを始めた。
「30秒以内にクリックしてください。」
なんだなんだと思っている間にも、目に飛び込んでくるコメント。
「こんなことってあるんですね!」
「私は、疑い深い人間だけど、これは、本当!」などの声。
なにしろ、大手サイトからのお知らせと思って見ているので、『そんなプレゼントをやっているのかな?』という思いと、『いやいや、おめでとうって、怪しいやろ??』という思いがせめぎ合う。
『でも、100ドルって、ありそうな値段設定だし、本当なのでは?』
「クリックしなければ、この権利は、他の方に譲渡されることになります」
3・・・・2・・・・クリック
焦って押してしまった。
すると今度は「会員登録しなければ、受け取れません。」と手続きに進む。
それからは、なにやら、言われた通りに、入力をしていく。
最後の最後に、クレジットカード番号の入力の画面が出てくる。
さすがに、入力したくはない。
よくある質問コーナーがあったので、押してみる。
そこには、こんなQ&Aが出てきた。
Q「どうして、クレジットカード番号が必要なのですか?」
A「会員登録に必要です。」
Q「それによって、なにか請求されたりしませんか?」
A「ご心配には及びません。一切請求はございません。」
今になってこれを読めば、詐欺なのだから、なんだって書くだろうと思う。
しかし、その時は、まだ、大手サイトとやり取りをしているつもりでいたのだ。
怪しいサイトは、セキュリティーでブロックしてくれてるはず。
私は、クレジットカード番号を入力した。
さあ、どうやって、私は、その100ドル相当のプレゼントを受け取るのだろう?
ところが、よくわからない。
なにか、「MCPLAYAYZがなにやら?」と書いてある。
私は、急いで、その文字を書き留めた。
画面が消えた。
なに?私は、大手サイトに書き込んだのではなくて、何をしたの?
最後の画面で出てきたMCPLAYAYZを検索にかけてみると、
どうも、動画配信サイトのようだった。
でも、英語だから、全く、わからない。
もうその時点で、プレゼントはどうでもいいから、いま入力した情報を削除する方法はないかと思ったが、しかし、なにしろ、どこに書き込んだのか全くわからなくなってしまった。
お手上げだった。
だから、それからは、どうぞ、クレジットカード番号を使われませんようにと祈った。
そして、クレジットカードの明細を次の月から、じっくりと見た。
大丈夫、なにも落とされていない。
次の月も、見た。
大丈夫、なにも落とされていない。
安心した私は、しばらくそのことを忘れた。
忘れたころに、お金は落とされていた。
自分が情けなくなる。
いや、落ち込んでる場合ではない。
なんとかしなくっちゃ。
とにかく、これ以上、請求されることを止めなければ。
せめて、10月27日支払い分には間に合わせたい。
急いで、クレジットカード会社に電話した。
「私、フィッシング詐欺にあったみたいなんです」
そういうと、担当者は、
「会費が落とされている可能性があります。
入会後何日以内に退会しないと、会費が発生するようなことは、よくありますから」
と言った。
「あの、会員になった覚えもなくて、とにかく、これ以上請求されると困るので、カードを止めたいんです。」
「わかりました。今のカードは破棄してください。新しいカードをお送りします。」
「10月29日に支払いが来るんですが、それは、払わなくて済む方法はないですか?」
「それはできません。
カード会社から、すでに支払いは終わっています。
なので、10月27日の支払い分と、11月27日の支払い分までは、お支払いいただきます。」
「えっ!11月の支払いも??あわわ、わかりました、あとは、私に出来ることは、警察に被害届をだすことくらいですか?」
「そうですね。警察が取り合ってくれればの話ですけど。」
そうカード会社の担当者は言ったのだ。
私は、それを聞いて絶望的な気持ちになった。
警察も取り合ってくれないのか?と。
しかし、数時間で私は、むくむくと怒りが湧いてきた。
私は被害者なのだ。
被害者に非があるような、あのカード会社の対応はなんだ?
「警察が取り合ってくれればですけど」だと!!!
私は、警察に電話した。
「フィッシング詐欺に会ったので、相談したいのですが」
すると、刑事課知能犯係の刑事さんが、話を聞いてくれた。
「話を聞く限り、典型的なフィッシング詐欺ですね。身分証明書をもって、警察に来てください。」
私は、その日のうちに、警察に行った。
刑事さんのお話は、こうだった。
「これは典型的なフィッシング詐欺だけれど、100%そうだと言えないんです。
99%詐欺だと思われても、1%でも、ご自身で契約した可能性が残っている限り、警察からクレジット会社に支払い停止を命じるわけにはいかないんです。
もちろん、このサイトの捜査を始めますが、たいていは、海外のサイトで、その先まで追いかけられていないのが現状で申し訳ないことです。
同じカードを使った詐欺事件でも、カードを不正使用されて買い物をされた場合は、買い物をされた店が被害者になるので、被害届は、店から出て、カードの持ち主には、請求が来ることはないのですが、フィッシング詐欺の場合、持ち主に請求が来てしまう。
そこで提案なのですが、クレジット会社に、詐欺被害にあったのだから、支払いをしたくないと伝えてください。
そして、警察に相談していることも言ってください。
そして警察は典型的なフィッシング詐欺だと言っているけれど、詳しいことについては、○○署の○○さんに聞いてほしいということを、言っていいですよ。
対応はクレジット会社によって違いますが、せめて、これから払う分は、払いたくないと伝えてください。
それから、被害届は、そのフィッシング詐欺に会った日時がわからないと出せないので、相談受理ということになります。
相談の書類を作成して、相談受理番号を後ほどお知らせします。
相談受理番号で、警察の自分以外の者も対応ができるようになるので、その番号をひかえておいてください。」
そう親切に言ってくださって、後で、相談受理番号を知らせる電話をもらった。
これが、10月22日までのこと。
明けて、10月23日にクレジット会社の営業時間を待って、再び、クレジット会社に電話をした。
警察でアドバイスされたとおりのことを伝えたら、びっくりしたことに、昨日「警察が取り合ってくれたらですけど」と言った、その同じ人が同じ口で、「支払い保留が出来ます」と言った。
私はあっけにとられて、「支払い保留?」と聞き返した。
「はい、そうです。もうすでに、請求金額が出ていますから、支払い保留の方法をお仕えします。
ひとつは一旦全額引き落としをしてから、詐欺被害分をお客様の口座にお返しする方法。
もうひとつは、引き落としの日に残高不足にして、引き落としができなくしておいて、お客様の方から被害額を差し引いた金額を振り込んでいただく方法です。」
私は、残高不足になっても、私の信用を損なわないかを確認して、残高不足にしておいて、のちに、振り込む方法を選んだ。
驚いたことに、さらに説明は続いた。
「このMCPLAYAYZからの請求が、7月12日117円から始まっていますが、これも、身に覚えのない請求ですか?」
「はい、身に覚えのない請求です。」
「では、返金交渉に入ります。必ずしも返金できるとは限りませんが、3か月ほどお待ちください。」
支払い保留?!返金交渉?!昨日まで、知らなかった単語だ。
手のひらを返したように事態は好転した。
ことの顛末を、警察の担当の方に電話して伝える。
「よかったですね。そうなればいいなと思っていました。
それは、よかった。また、なにかあったら、なんでも相談してください。」
そう言って喜んでくださった。
私は、いま、その担当していただいた方の名刺に、相談受理番号を書いて、お守りのように大事に持っている。
<まとめ>
フィッシング詐欺で検索すると、さまざまな事例、対策、詐欺被害にあわないための注意などが、書いてある。
そんな情報に触れると、被害にあった自分が無知だったのだ、自分が悪いのだという気持ちになってくる。
情報が多すぎて、被害に会ったら、どうすればいいのかに、辿り着けない。
でも、一番大事なのは、まず、警察に相談に行くこと。
なぜなら、被害者なのだから。
ということを知って欲しいと思ったので、自分の恥をさらすような記事を書きました。
警察の対応は様々かもしれない。
敷居が高いかもしれない。
でも、警察に相談する人が増えることによって、対策も進むだろう。
クレジット会社も対策をせざるを得なくなるだろう。
詐欺に会うと、自分の非を責められるのでは?という気持ちになると思う。
実際、そんなことに引っかかるなんて、愚かだと思う人も多いだろう。
でも、被害者がバカにされるような社会では、加害者は大喜びだろう。
詐欺被害にあう方が減りますように!
被害に会われた方が救済されますように!
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