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自由律掌編
今から、自由律掌編を書こうと思う。
自由律掌編ってなんだふざけているのか、
と思った方も読者の中にはいらっしゃるかと思うので、そんな方向けに説明させていただくと、
自由律掌編とは、五・七・五の十七音の定型や季語の制約に縛られない掌編小説である。
それはただの掌編小説だろうが汝ふざけているな、
と思った方も読者の中にはいらっしゃるかと思うので、そんな方向けに説明させていただくと、
自由律掌編とは、定型や規則といったくびきから解き放たれ自由になろうとする志向によって成立するものであり、したがって単なる掌編小説がそのまま自由律掌編となるわけではないのである。
掌編小説には定型や規則が特段ないわけだからそもそも自由だろうがふざけ確定だ汝害すぞ、
と思った方も読者の中にはいらっしゃるかと思うので、そんな方向けにわたしはこう言いたい。
うっせえ。
今から朕が書いて差し上げるから、ごちゃごちゃ抜かさずまあ傍から見てなさい。朕の自由っぷりを。ひもQでも食べながら。で、書く。
亀鳴くや火星の水の枯れてをり
あっ、いけないいけない。自由自由!と気張る余り、肩がジャミラみたくなって気がついたら、思いっきり有季定型の俳句を徒然なるままに詠んでました。
この句自体は嫌いじゃないけど、むしろ好きだけどね、キッチュなふいんきが。
でも朕は、自由律掌編を書くために書いているから今ね。よし。気を取り直して、書く。
鯖鳴くや
あっ、ごめんなさいごめんなさい。五音で切れ字使ってる時点で、も、完全に俳句コースでした。
しかも、前の句に引っ張られすぎてるじゃんかよ。
あと、鯖って、鳴かないよね。えっ、鳴きますっけ鯖って?まさかね。
まあそれはいいんですよ。こういうこともあるよね。鳴きたいときもあるよね鯖だって。なんせ自由だから。さあさ、再度気を取り直して、書く。
朕鳴く
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この続きは、2024年12月1日文学フリマ東京にて頒布される、
『サザンカネット句会アンソロジー montage モンタージュ!』
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ちな、サザンカネット句会のブースは
西3 B-37
だお。すき。