名人戦第3局封じ手予想

皆様こんばんは。
本日は名人戦第3局の1日目が行われました。
対局の模様はYoutubeの囲碁将棋TV-朝日新聞社や日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています


1図(参考図)

まずは小話を。
黒1、3に対して白4、6という受け方をしてしまう方は多いですね。
ですが、白Aの断点を2手かけて守るのは効率が悪いです。


2図(参考図)

白1とつなぐのが形の基本ですね。
白3まで、無駄な石が無くすっきりしています。

3図(参考図)

まず基本を覚えた後、白1~5という選択肢も増やせるとなお良いですね。
黒に対する響きを重視した受け方です。
私は20年以上前から変わらず、このように指導しています。

4図(参考図)

しかし、白×を捨ててはならないという固定観念を捨てると、このような打ち方も生まれます。
隅の根拠と中央の勢力争いを両取りしようという、欲張った打ち方と言えるでしょうか。・
いわゆる守・破・離で言えば完全に離の領域ですね。
一般的に良いとされる手も悪いとされる手も、使う人次第・・・。
囲碁というゲームの本質の一端を垣間見ることができますね。

5図(打ち掛け局面)

さて、白△の膨らみに対して黒△と押さえたところで打ち掛けとなりました。
次の白の手が封じ手です。
この局面図を見て、全てのプロが真っ先に考えるのは白Aでしょう。
黒Bとつないでくれれば形を崩せますからね。
ただ、実際には白Aには黒C、白B、黒Dと形を整えてくるので、それを踏まえたうえで本当に打つべきかを考えます。
もし今一つと判断したならば、ここでやめて白Eと右辺に回るなどが選択肢になります。


6図(封じ手予想)

ただ、それでも白△と切るのが石の流れとしては自然に見えますし、芝野虎丸名人もそう打つのではないかと予想します。

現在のところ、のびのび打っている芝野虎丸名人が優勢のようです。
世界チャンピオンになった一力遼挑戦者は難敵ですから、ここでぜひとも一番返しておきたいところですね。


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