白石勇一

日本棋院囲碁棋士の白石勇一です。 永代塾囲碁サロン(https://igosalon.co.jp)共同経営者 旧ブログ→https://blog.goo.ne.jp/igoshiraishi 「やさしく語る」シリーズ既刊5冊

白石勇一

日本棋院囲碁棋士の白石勇一です。 永代塾囲碁サロン(https://igosalon.co.jp)共同経営者 旧ブログ→https://blog.goo.ne.jp/igoshiraishi 「やさしく語る」シリーズ既刊5冊

最近の記事

教室開講のお知らせ&SGW杯決勝

皆様こんばんは。 更新が滞ってしまっていますが、なるべく早く元に戻したいと思います。 さて、まずはお知らせです。 横浜の宇宙棋院にて、私の教室を開講します。 毎月第2・第4日曜日13時~15時です。 直前のお知らせとなって申し訳ありませんが、初回は11/10(日)となります。 内容としては講座と指導碁の形で考えていますが、参加者の皆様のリクエストもどんどん取り入れて、良い教室にしていきたいと思います。 初回体験もありますので、ぜひ一度遊びにいらしてください。 よろしくお願いい

    • SGW杯予選15枠

      皆様お久しぶりです。 不覚にも2週間も空けてしまいました。 近日中とは一体・・・。 気を取り直して、本日は9/9に行われた第7回SGW杯中庸戦予選15枠の対局をご紹介します。 準決勝、桂篤五段(黒)と松本武久八段の対局です。 右下黒はAとBの2つの弱点を抱えているので、白としては狙ってみたいところです。 どう仕掛けますか? 白1の割り込みから白3のツケが2手セットの手筋で、黒を分断しました。 白1では単に白3とツケる手もあり、黒A、白B、黒Cとなれば先手で地を得することが

      • ひらつか囲碁まつり

        皆様こんばんは。 大分間が空いてしまいました。 本日は第27回湘南ひらつか囲碁まつりが開催されました。 商店街にずらっと碁盤が並ぶ姿は、何度見ても壮観ですね。 天候にも恵まれ、参加者の皆様と楽しい時間を過ごすことができました。 また、今回は6年ぶりに懇親会も開催され、違った形でも棋士と囲碁ファンの方々が触れ合うことができました。 最高の1日でしたね。 なお、指導碁以外にも様々なイベントが用意されています。 ぜひ来年もお気軽にご参加ください。 さて、今回は指導碁で面白い形がで

        • SGW杯予選14枠

          皆様こんばんは。 天元戦第1局は劇的な半目勝負でしたね。 両者の実力が伯仲していることを改めて感じました。 さて、本日は第7回SGW杯中庸戦予選14枠の対局をご紹介します。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、高橋秀夫七段(黒)と桑原陽子六段の対局です。 左上の戦いで白が後退して、中央に黒の勢力ができています。 これを生かすには・・・。 黒1とハネ出したいところです。 白10と切られて困るようですが、黒としては要石の黒1さえ

          SGW杯予選11枠

          皆様こんばんは。 本日は9/30(月)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選11枠の対局をご紹介します。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、大場惇也八段(黒)と穂坂繭三段の対局です。 白△のノゾキは形の急所ですね。 黒Aとつなげば白Bと引き、黒の形を崩しながら一方的に攻められます。 しかし、ここで黒1、3とツケ切ったのが手筋でした。 ただ守るのではなく、白に弱みを作ろうというのですね。 この手の良いところは、黒7の後白A、黒B、

          SGW杯予選11枠

          SGW杯予選16枠

          皆様こんばんは。 本日は9/23(月)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選16枠の対局をご紹介したいと思います。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、大矢浩一九段(黒)と下島陽平八段の対局です。 白1の消しに対して、黒2とツケたのはモタレですね。 白A、黒B、白C、黒Dと中央白を攻める展開が理想です。 相手の言いなりに守っていると、かえって危なくなることもあります。 白1、3と緩まず受けて立ちました。 「攻撃は最大の防御」ですね

          SGW杯予選16枠

          SGW杯予選2枠

          皆様こんばんは。 名人戦第3局は芝野虎丸名人が勝ちましたね。 厳しく隙の無い打ち回しだったと思います。 さて、本日は9/16(月)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選2枠の対局をご紹介したいと思います。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、安斎伸彰八段(黒)と藤沢一就八段の対局です。 ここまでは白が有利に打ち進めています。 白1、3のハネツギに対して、黒A、白Bと進めば普通ですが・・・。 黒1と下がったのが安斎八段らしい粘りで

          SGW杯予選2枠

          名人戦第3局封じ手予想

          皆様こんばんは。 本日は名人戦第3局の1日目が行われました。 対局の模様はYoutubeの囲碁将棋TV-朝日新聞社や日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています まずは小話を。 黒1、3に対して白4、6という受け方をしてしまう方は多いですね。 ですが、白Aの断点を2手かけて守るのは効率が悪いです。 白1とつなぐのが形の基本ですね。 白3まで、無駄な石が無くすっきりしています。 まず基本を覚えた後、白1~5という選択肢も増やせるとなお良いですね。 黒に対する響きを重視した

          名人戦第3局封じ手予想

          広島アルミ杯予選

          皆様こんばんは。 本日は9/9(月)に行われた第19回広島アルミ杯・若鯉戦予選の4局をご紹介したいと思います。 広島アルミ杯は私が入段した頃にできた棋戦ですが、もう19回になったのですね。 出場資格は30歳以下かつ七段以下となっています。 東京の女流1枠決勝、上野梨紗三段(黒)と横田日菜乃二段の対局です。 黒1~5と、黒Aの出切りを脅かしました。 白が打ちやすい形勢なので、手堅く受けることも考えたくなりますが・・・。 白1と急所に伸びて頑張りました。 黒2、4で切断されて

          広島アルミ杯予選

          SGW杯予選12枠

          皆様こんばんは。 本日は第7回SGW杯中庸戦予選12枠の対局をご紹介します。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、金賢貞四段(黒)と鈴木伸二八段の対局です。 黒△と切り違えられた場面です。 全ての石を助けるわけにはいかないので、どこを重視するか選ばなければいけません。 実戦は白1から当てていきました。 白×を捨て、黒×を取る振り替わりですね。 白の弱い石が無くなったことが大きく、白優勢となりました。 黒△と急所に迫った場面で

          SGW杯予選12枠

          一力遼、応氏杯優勝!

          皆様こんばんは。 名人戦は封じ手予想をし損ねてしまいました。 ハイレベルな戦いの結果、一力挑戦者の連勝となりましたね。 さて、その一力九段がついにやりました! 3連勝で応氏杯優勝です! 私が入段して以来日本勢の優勝がなかったので、実感としては初優勝ぐらいのものですね。 この日を長く待ち望んでいました。 対局の模様はYoutubeの日本棋院囲碁チャンネルや日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されましたので、そちらもぜひご覧ください。 一力九段の黒番です。 色々な打ち方が考えられ

          一力遼、応氏杯優勝!

          SGW杯予選3、7枠

          皆様こんばんは。 本日は9/1(月)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選3枠と7枠の対局をご紹介したいと思います。 ちなみに私も3枠で出場していたのですが、ひどい内容で1回戦敗退となりました。 負けたことよりも内容の悪さが堪えますね。 楽しみにしていただけに残念です。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 既に中継棋譜から消えてしまっているのですが、ソフトや幽玄の間公式サイトからご覧頂けます。 3枠1回戦、三村芳織三段(黒)と大垣雄作九段の

          SGW杯予選3、7枠

          SGW杯予選13枠

          本日2本目の投稿です。 noteでの投稿は速報性を大事にしていきたいという思いがあり、このような形にしてみました。 本当は昨日2本上げたかったのですが、時間が足りませんでした・・・。 さて、今回は8/26(月)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選13枠の対局をご紹介したいと思います。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、望月研一八段(黒)と大橋拓文七段の対局です。 黒1、3と切っていきました。 左右の白はどちらも生きていないとい

          SGW杯予選13枠

          名人戦第1局封じ手予想

          皆様こんばんは。 本日は記事を2本投稿予定で、本記事は1本目となります。 さて、本日名人戦挑戦手合七番勝負が開幕しました。 芝野虎丸名人に挑むのは、世界一を目前にした一力遼棋聖・天元・本因坊です。 激しい戦いになることだけは間違いなさそうな組み合わせですね。 毎局楽しそうです。 封じ手予想に入る前に1つ小話を。 締まりに大して黒1とツケる手は何百年も前から打たれています。 この後白Aと下がるのは、お互いの根拠の要点なので決まりのようなものでした。 下がり以外が選ばれるのは

          名人戦第1局封じ手予想

          SGW杯予選1枠

          皆様こんばんは。 本日は8/22(木)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選1枠の対局をご紹介したいと思います。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、首藤瞬八段(黒)と堀本満成五段の対局です。 少し前に黒△と白の急所に迫りましたが、代償に黒×を取られました。 この後黒Aと取れば安全ですが、白Bとなった形は後に白Cと打って1眼を作る手が残ります。 黒×を捨てた割には迫り方が甘いと判断したのでしょう。 そこで、実戦は黒1と打って眼を奪

          SGW杯予選1枠

          SGW杯予選6枠

          皆様こんばんは。 本日は8/22(木)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選6枠の対局をご紹介したいと思います。 なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。 1回戦、林子淵八段(黒)と井口豊秀八段の対局です。 白△の肩ツキに対して、黒A、白B、黒C、白D、黒Eと対応するのは部分の形としては普通ですが、黒×がある所なので石がダブってしまう嫌いがあります。 そこで、実戦はいきなり黒1と挟んでいきました。 黒有利な場所なので目一杯に戦おうというわけです

          SGW杯予選6枠