SGW杯予選8枠
皆様こんばんは。
最近、宇宙棋院で予約制の指導碁や個人レッスンを始めました。
また、日曜日に教室を開講する計画を立てています。
詳細についてはgotanda@igoshiraishi.comまでお気軽にお問い合わせください。
さて、本日は8/22(木)に行われた第7回SGW杯中庸戦予選8枠の対局をご紹介したいと思います。
なお、SGW杯の棋譜は全局日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されています。
1回戦、寺山怜六段(黒)と中根直行九段の対局です。
黒1と一本プレッシャーをかけた後、黒7と上辺に回りました。
黒7ではAと攻撃を続行する手もありますが、実戦は慌てずに上辺を大きく構えておいて・・・。
白が入ってくるのを待って、そこで攻めかかる作戦でした。
上辺白と右辺白の絡み攻めを狙っています。
弱い石が1つより2つの方がより厳しいというわけですね。
寺山六段らしい、碁盤を大きく使った発想でした。
黒7まで上辺白の眼を奪いました。
また、右辺白も黒から打てば眼がなくなります。
いよいよ白が苦しくなってきました。
結局、上辺白が死んで投了となりました。
無理のない綺麗な仕留め方でしたね。
準決勝、寺山六段(黒)と但馬慎吾六段の対局です。
ここで黒△とは驚きの一手でした。
この手にどんな意味があるのでしょうか？
白1と換わってから黒2と切り、白4子を取りにいきました。
黒8の後、白A、黒B、白Cと出られても、黒D、白E、黒Fで取ることができます。
黒×が丁度良い所にありますね。
黒が格好良い手筋を放ちましたが、形勢は白有利で進んでいます。
白△はAの逃げ出しを見たシチョウ当たりです。
しかし、これは失着でした。
黒1、3と受けたのが好手順でした。
次に黒4と切られると、白△が黒を固めた大悪手になってしまいます。
そこで白4と受けましたが、黒5、7の強襲が成立して投了となりました。
AとBが見合いで白×が助かりません。
決勝、寺山六段(黒)と大淵浩太郎五段の対局です。
黒1の打ち込みに対して、白2のコスミツケはプロが滅多に打たない凄い手でした。
黒Aと伸びられると、白×自身を苦しめていますからね。
しかし、ともかく白Bと飛んで猛攻をかけ、場合によっては取ってしまおうということでしょう。
ここで黒は堂々と受けて立つことも当然考えられますが、実戦は・・・。
黒△のツケ！
これは形勢有利を意識したものでしょう。
先の見えない戦いを受けて立つよりも、相手の出方を見ながら方針を決めたいというわけですね。
例えば、白Aと受ければ黒B、白C、黒Dと進んで黒×を助けやすくなりますし・・・。
実戦は黒×を意識して白1、3と受けましたが。
すると黒Aの狙いが残ったので黒×を助ける必要が無くなり、下辺を黒地にしようというわけですね。
白1～5と黒×を飲み込まれても、黒6～10を利かすことができるので左辺の白地は大きくならないというわけです。
ここで黒有利がはっきりしました。
結果は黒中押し勝ちとなり、寺山六段が本戦に進出しました。
ぜひnoteのフォローをよろしくお願いいたします。
なお、noteの会員登録についてはこちらをご覧ください。
また、記事にコメントもできるようになりました。
お気軽にご投稿ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？