街。

たくさんのツケを払って生きている。
何も気付いていなかった。
努力や挫折や小さな成功、そしてその積み重ねだったり。
やりたいようにやってきたことには何の後悔もない。
お金を借りているわけではないけれど、
実はたくさんの人から色んなものを借りて生きていたんだと思うようになった。
前々から借りたものは利息付きで返すぞ、と意気込んでいたけれど、
本当にいよいよ返していきたい。
返せなくなってしまった人もいる。
いるけれど、その人が残していった人やものに返していくことはできる。
それは大きな視点で見ると、その相手は何と言うことか
あんなに嫌がっていた「社会」なのだな。

毎日が学びだ。
自分勝手に生きてきた反動か。
誰かの役に立ちたいと思うようになった。
角が取れるとはこういうことか。
おれは「社会」の中で生きている。
天才でも特別でも何でもなく、
ただありふれた凡人として生きている。
悲しくて愛おしい。

そうか、もう二度と戻れない
おれは完全に大人になったのか。

やっぱり音楽はしたい。
人として当然の責任を果たせるようになるまでもう少し時間がかかるかもしれない。
屁理屈をこじつけて自分を正当化するのはもうやめだ。
まだうまくまとまっていないけど、
うまく言葉にできないけれど
大丈夫、ちゃんと前を向いてる。
足掻き続ける同志たちに心からリスペクトをし
おれはおれの道を歩く。
次にステージに立つときは相当強い。相当強い自分になる。

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