【安価小説】10月30日の夜枠で作られた安価作品①です。

(安価練習用。本番は別)
【タイトル】うちうー
【ジャンル】病院
【世界観】日常

【主人公】
〇名前=佐川芭蕉
〇性別=男の娘
〇年齢=18歳以上
〇種族=ロリヒロイン
〇髪型=銀髪姫カット
〇肌色=褐色
〇身長=168cm
〇体型=ストレート

【ヒロイン】
〇名前=​山田信濃守金左衛門
〇性別=両性具有
〇年齢=12歳
〇種族=人間
〇髪型=ザンギエフ
〇肌色=黄色
〇身長=2m50㎝
〇体型=わがままボディ

 ここは、都立の病院。
 ぼくの名前は、佐川芭蕉。身長は人並みに育ったのに、なんだか骨格が女の子みたいに育ったとかで、よく女の子に間違われるのが悩みの種。
 そして今、僕は病室の前にいる。
 ぼくがずっと想いを寄せていた近所の幼馴染…というには、少し年齢は離れているけれど、とても素敵な子で、ぼくは数年前から、ずっと彼女の虜だった。
「入るよ」
 ぼくがそう言って病室のドアに手をかけると、中から慌てたような声が聞こえる。
「ま、待って!! 今キン肉ドライバーの練習(安価①)中だから!」

 聴くものをうっとりとさせるような、野太くも美しい声が中から聞こえてくる。
「やだなぁ。いつもやってるのを見てるから、今更だよ」
 ぼくは笑いながらそう言って、病室を開けると、そこには、お医者さんにキン肉ドライバーをしかけている山田信濃守金左衛門の姿があった。
「やだもー! 待っててって言ったのに!!」
「あはは、ごめんね。でも、元気そうでよかったよ」
 ぼくはお見舞いに持ってきたりんごを彼女に投げ渡すと、彼女は恥ずかしそうにしながら、それを受け取って、握力で握りつぶし、即席のりんごジュースにして飲みこんだ。
「うん。やっぱりりんごはしぼりたてが一番だよね」
 彼女の照れ臭そうな笑みでそう言う姿は、とても可憐で、ぼくは思わず見惚れてしまった。
「やっぱり、君は綺麗だね」
 ぼくのその言葉に、彼女は顔を赤くした。
「もう! スクリューパイルキメてあげる(安価②)」
 言うや否や、彼女は、ぼくに向かって突進してきた。
 ぼくは見た目通りの華奢な体格だ。彼女の突進を耐えられるはずもない。
 でも、ぼくは、彼女の愛を受け止める。それだけの覚悟がある。
 ぼくは、両手を広げて彼女を受け入れ、そして、意識が暗転した。

 ぼくは、どうなったんだろう。
 うっすらと意識が戻ってきた時、ぼくは空を飛んでいた。
 もしかして、彼女に投げられて、今空を飛んでいるところなのだろうか。
 ぼくはぼんやりとした意識でそう考えて、ふと下を見ると、そこは、黒と白の横断幕のようなものがかかった会場で、そこでぼくは察してしまった。
 あぁ、ぼくは、彼女の一撃に耐えることができなかったのだ。
 ぼくを結果的にとはいえ、殺してしまった彼女は、いったいどんな気持ちでいるだろう。
 ぼくは、とても悲しくなりながら、そっと地上へと降り立つと、参列している人達の中へと入り込んだ。
 その中には、彼女の姿もあった。
 彼女は、泣いていた。
 まるで、大きな、ツキノワグマが遠吠えがあげているかのような、聴くもの耳を破壊しかねないような大声で。
 君は悪くないよ。
 ぼくは、聴こえるかもわからないのにそういって彼女の事を抱きしめた。
 すると、彼女は気付いたのか、ぼくのほうを向いて、涙を流しながら、こう言った。
「月が綺麗ですね(安価③)」
 彼女がそういって泣きながらもほほ笑む姿は美しかった。

 ~Fin~

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