2024春に過ごした、何度だって思い返したい日々の記録
つい下書きばかりが充実してしまうnote。アクセス数がゼロではないことも励みに、一番は自分のために続けていきたい。これからも自分が感じたことはなるべく文章や写真で残していきたい。思い出深い春ツアー7日間の記録。
自分の好きな音楽にどんな共通点があるのか考えてみた。まず、アルバムの1曲目だけで全体像を判断してしまいそうになるぐらい、曲の始まりからグッと心掴まれるバンドが好きだということ。骨身まで染み渡ってくるようなギターに、震えるようなシャウト。直接的な励ましが全面に押し出されていないような歌詞。ただ激しいと一言で片付けてしまわれる音楽ではなく、激しさや情熱などが内包されたような音楽。各地で期待してしまうのは使い回しでない、その時にしか聴けないMCと、ぶち上がれる煽りの言葉。HAZUKIの音楽には、もともと自分の好きだった要素がたくさん詰め込まれていると感じる。自分が東京に出直してきて、駆け出しの時期にちょうど始まったバンドだという個人的な思い入れもある。
もう二度と生で聴けない音楽ばかりを好んで聴いてしまう習性がある。一生好きだと思っていたバンドを自分の中で2つも失ってしまった。思い出が染み込んだ音楽を聴いてる時に、暗い気持ちが顔を出す。かつて応援していたバンドのマーチを身に着けている人に遭遇すると、最近の様相を何も知らない事に気付かされる。勝手ながら一緒に生きていた時代もあったのに。同じ作家の本ばかり読んでしまうように、同じバンドのライブに行き続けたい、みたいなものも自分の中には多少あるのかもしれない。それでも出会おうと思って出会えるわけではないから、現在進行形で好きなバンドの格好いい新曲を聴けるのは奇跡であり、救いだ。今日も日本の各地で大好きな曲を演っている、歌っているという実感は希望でしかないのである。「生きてるうちにたくさん(名前を)呼んでくれ」って本当にそのとおりで、時間は有限だと改めて思い知る出来事ばかり起きるのだから、一番は今この瞬間も活動している人を応援したい。
サイン会で地元ライブの感想を話せた際に、思い入れのあるライブハウス、仙台レンサやマカナでもやってほしいという旨を伝えることができた。今回のツアーではそれが実際に叶って嬉しかったし、また次の機会があったらいいなとも思う。個人的に好きな会場である武道館で見たいという強い願望もあるし、これからZeppなどを埋め尽くしていくさまは見ていきたいけれど、マカナで見る葉月さんは格別だった。地元ひいきは強い方かもしれないが、会場の猛烈な熱気にペットボトルからの給水、ライブ終わりの澄んだ空気、全てが本当に気持ちよかった。今ツアーのMVPは、今まで見た中で一番だったかもしれないとまで思った仙台2日目だ。灼熱のフロアが本当に好きなのだという笑顔が全てを物語っていた。「今日のみんなだったら一回止めたとしてもまた盛り上がれるから」「仙台また絶対来ます!全員来いよー!」はこの先何度だって思い返したいし、マカナの前を通るたびに思い出せる財産だ。「なんか仙台のライブ毎回良くない?また来たいなあ」などと話しながら帰っていく人々と、心の中で全力で握手させてもらいながら帰路についた。
基本的に漢字タイトルの曲、七夕乃雷、霊蕾、東京彩景が好きだ。サブスクにはないが眩暈という曲も好きだ。好きな曲というものはライブで何回でも聴きたいと思ってしまうため、名古屋1日目では一番好きな曲を2回聴けたのが嬉しかった。ツアー後半のCHAINSOWの進化は目を見張るものがあった。Ωは来るたびにテンション爆上がりになってしまうし、DRACULAは決まって泣きそうになるぐらい良い曲でしかなかった。反逆ノ行脚と惨逆ノ行脚、2本のツアーを通して、逆鱗という作品への思い入れがより一層増したと確信している。
ここ数年で自分の失ってきたものが全部そこにあるような夜だったと直感的に思えたのは名古屋2日目の出来事だ。5人がそれぞれの音を全身全霊でかき鳴らす様子、葉月さんがメンバー全員の名前を呼ぶ瞬間(特に「パブローーー!!!」)。何よりも特筆すべきは、ボーカリストが嬉々として飛び跳ねている様子に胸を打たれたこと。自分がライブに求めているものが目の前にそっくり映し出された瞬間だった。
待ち望んでいたZepp新宿の発表、今年2024年...12月...10日!と言われた瞬間は今年一叫んだかもしれない。セカンドアルバムが待ちきれない。セトリの厚みが更に増したライブが楽しみで仕方ない。今回も好きな新曲に出会えそうな予感と、また一段階上の新しい姿や演出を見られそうだという期待が高まる。それでもZepp新宿で東京彩景は2回演ってほしいと思ってしまうのだけれど。