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いまShippioのプロダクトデザインが面白い理由 2024夏

暑いですね。蝉は鳴いていますし、上海港は船で渋滞しています。

Shippioでプロダクトデザインを担当しているよしおか(@toofu__)です。

現在Shippioでは、ミッションである「理想の物流体験」を一緒に作っていくプロダクトデザイナーを募集しています。
過去にはプロダクトデザインチームのメンバー紹介記事などを公開させていただきましたが、この記事では「こんなところが面白いよ」というところを紹介させてください。


Shippio のプロダクトデザインチーム

現在、Shippio のプロダクト組織は10名ほどで、自分を含めて3名のプロダクトデザイナーが所属しています。おもにプロダクトマネージャーが定義した「解決すべきプロダクトの課題」に対しての解決策を定義し、それをエンジニアとともにデリバリーすることに責任を負っています。

WHY, WHAT, HOW の3つの領域が有り、WHY は PdM, WHAT は Product Designer, HOW は Engineer に割り当てられている。WHYとWHAT, WHATとHOWはすこしずつ重なっている
プロダクトマネージャー・プロダクトデザイナー・エンジニアの役割分担のコンセプト

先日、Shippio の Director of Product の西藤さんが「プロダクトチームの掛け算を最大にしたい」というタイトルでプロダクト部の紹介をしてくれました。ここではプロダクトデザイナーのミッションとして「事業横断でのインパクト最大化」が挙げられています。そういうチームです。

貿易のデジタル化に向けて、国を挙げて変革の機運が高まっている

貿易業界はステークホルダーの多さからか効率化に向けたイノベーションがあまり進んでおらず、全世界での貿易手続のうち、デジタル化されているものは1%未満と言われています(「貿易プラットフォームの利活用推進に向けた検討会 中間報告書」より)。島国である日本にとって国際物流インフラは人々の日常生活の生命線である一方、貿易実務者は日々アナログ業務に忙殺されており、労働人口の減少に対して効率化が急務とされています。

男性がPCを開きながら紙の書類に囲まれて大変そうにしているイラスト
とくに意味はありませんが忙殺されてそうな人の絵です

そんななか、2024年6月に経済産業省が「貿易手続きデジタル化に向けたアクションプラン」を発表しました。ここでは「令和10年度までに貿易プラットフォームを通じてデジタル化された貿易取引の割合を10%とする」ことが目標であると明記されています。貿易取引の総額は日本全体で年間200兆円ほど(2022年、輸出入額合計)なので、20兆円もの取引が貿易プラットフォーム上で取り扱われることになります。また経済産業省は、これにより年間3,000億円のコスト削減効果があると試算しています。
https://www.meti.go.jp/shingikai/external_economy/digital_trade_platform/index.html

Shippioはこれまでも製造業や商社など多くの企業に利用していただいていましたが、これまで以上に貿易プラットフォームに求められるものが大きくなっていきます。また、我々がプロダクトを通じて課題を解決することで、社会に対して出せるインパクトが大きくなっていくことは間違いありません。

ちなみに、Shippioはこのアクションプランを策定した「貿易プラットフォームの利活用推進に向けた検討会」に、貿易プラットフォーム提供企業として参加しています。
https://www.meti.go.jp/shingikai/external_economy/digital_trade_platform/001.html

様々なステークホルダーが利用するプラットフォームの統合的な設計に取り組める

前述のように、貿易業界はステークホルダーが多いことが特徴です。「輸入者」「輸出者」「輸入側のフォワーダー」「輸出側のフォワーダー」「船会社」「陸上の運送会社」「通関業者」「倉庫会社」…などの関係者が、ひとつの貨物の運送に関わっています。Shippio は、それらのステークホルダーが、企業の垣根を超えてコラボレーションを行う貿易プラットフォームを目指しています。

ホワイトボードツールのキャプチャ。業務フロー図が細かく描かれている
1回の貿易に対して行われる業務のフロー図です

現在Shippioでは、「荷主企業の貿易実務者向けSaaSプロダクト」「Shippioが輸送手配を代理するデジタルフォワーディング」など複数の事業に合わせてプロダクト戦略を立案しています。現在利用していただいているユーザーも「荷主企業の貿易実務者」「物流事業者の営業担当」「物流事業者の実務担当者」「Shippioオペレーター」など多岐にわたります。それぞれのユーザーにとって業務しやすいUIを設計するのはもちろん、ひとつの改善で複数のステークホルダーの業務が効率化されることを狙い、ソフトウェアとしての一貫性を担保することもプロダクトデザイナーのミッションとなります。

そうした、「事業を横断した統合的な設計」に取り組めるのが Shippio のプロダクトデザインの面白さのひとつと考えています。

「理想の物流体験」のあるべき姿を描くターンである

Shippioは企業の垣根、事業の垣根を横断した貿易プラットフォームをつくろうとしています。しかし、その「つくっていきたい貿易プラットフォーム」自体の姿、そしてその先にある「理想の物流体験」が具体的にどのようなものなのか、は実はまだ具体化されたイメージがありません。

これまでShippioでは顧客成果にこだわるという意志のもと、「ユーザーの業務課題の解消」という成果を出すための改善をひとつひとつ実施してきました。それ自体はいまも継続していますが、世界観として目指している「理想の物流体験を実現する貿易プラットフォーム」というゴールから逆算してプロダクトをつくっていくという意識が少し弱かったのも事実だと思います。

Shippioは純粋なSaaS企業ではなく、顧客に対して輸出入オペレーションそのものを提供する「デジタルフォワーディング」の事業も展開しています。そのため、プロダクトだけでなくオペレーションも含めて「理想の物流体験」を具現化していける珍しいポジションにあります。

プロダクトデザイナーも、各改善に対してより良いUIを検討するだけでなく、ゴールからの逆算に寄与する役割を担っていきたいと思っています。現状は、3〜5年先を見据えたプロダクトの姿をラフイメージで可視化して、各事業にまたがるプロダクト組織が共通の将来像を意識しながら日々の改善を行えるようにすることから始めています。

グローバルな開発チームでのキャリアを積める

Shippio のプロダクト開発チームの特徴として、多国籍メンバーであるということが挙げられます。2024年8月現在、エンジニア・QAチームの半分以上は外国籍のメンバーで、日本・アメリカ・ドイツ・フランス・インドネシアなど10カ国の出身メンバーが所属しています。

男女8名が集合写真を取っている。左端の男性は小さなトロフィーを持っており、真ん中の女性が持っているボードに「Best Team」と書かれている
7月に行われた Shippio Award という全社パーティーの様子
男性7名がテーブルを囲んでいる。テーブルの上には瓶ビールや料理が置かれている。何人かはカメラに向けてピースサインをしている
Shippio Award の様子2

そのため、開発にかかわるコミュニケーションは主に英語で行われています。メンバーは全員日本在住なので、多少日本語で会話されることもありますが、仕様書の作成などは英語で行います。必ずしも英会話がネイティブレベルで流暢である必要はありませんし、逆に言うと、英語環境での業務経験や、グローバルチームでのキャリアを積みたいと考えている人にとっては良い選択肢になると考えています。語学学習の支援制度も存在します。

おわりに

「いまShippioのプロダクトデザインが面白い理由」として、貿易業界やShippioについてのポイントをいくつか紹介させていただきました。特に2点目の「統合的なプラットフォーム設計」を貿易という複雑な業界でやっていくことはとても面白いチャレンジだと個人的に思っています。スピード感高く実現していくためにはまだまだやることが山積みです。

というわけで、こうしたプラットフォームづくりに一緒にチャレンジしていく仲間を募集しています。この note を見て興味をもっていただいた方はぜひご連絡ください(ちょっと話を聞いてみたい、くらいのカジュアルなものでも大歓迎です)。お待ちしています!

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