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#音遊びの会便り vol.4

(※この記事は2024年1月11日にシオコレのInstagramに投稿した記事を転載しています)

シオヤコレクションの支援先
「音遊びの会」

音遊びの会の立ち上げ当初から今日までを
ずっと見てこられている
メンバー 森 大生さんの母であり、会の副代表
森 真由さんに書いていただいています。


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新年早々、能登地域に大地震がおきました。
被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

音遊びの会メンバーの多くは阪神淡路大震災を経験しています。悲しいこと、辛いこともたくさんありました。
語り継ぎたいことだけでなく、話すこともできない程の経験をしたメンバーもいます。
今日は、有事の際の障害者の状況や対応をお伝えしようと思います。

阪神淡路大震災の時、支援学校は避難所に指定されていませんでした。指定されていないということは当然、物資も食料も届きません。ですが、知的障害のある人たちにとって、一般の避難所で過ごすことは困難です。本人たちのストレスもさることながら親たちにとっても、周りの方たちに迷惑をかけたくない思いが強くなってしまいます。

刻々と被害が広がる中、避難所指定されていない支援学校にも多くの一般の方々が避難してきました。
そして、
「水もない」「毛布もない」「障害者は出ていけ」と言われた時もあったようです。ひどいと思われるかもしれませんが、あの当時は皆が生きるか死ぬかの状況だったので、お互いに寄り添う余裕もなかったのかもしれまん。

あれから約30年がたちました。
今では福祉避難所という所ができ、以前は役所で手続きをしないと行けなかった人たちも、即時入れるようになっています。
(あくまで手続き上の話です)

今、能登へ支援に行ってくれてる人によると、福祉避難所も福祉事業所も、当該者の声をちゃんと拾ってくれているようです。

知的障害者にとって一番必要なツールって何だと思いますか?
目が悪い人がメガネをかけたり、足が悪い人たちが杖を使う。
知的障害者にとって一番ありがたいツール、私は『想像してあげること』だと思っています。
全てをわからなくてもいいんです。そんなこと、どんな人でも無理なんです。ただ、思いを寄せてほしいんです。
ちょっとしたキッカケで、きっと、ふっと、わかることがあるかもしれません。
そして、障害者の皆さんだけでなく、今!困っている人!
どうか声をあげてください。
困っていることを伝えてください。
きっと、動いてくれる人はいます。大丈夫です。

皆さんに、一刻も早く穏やかな日々が戻りますように祈っています。

文:保護者 森真由
@taiseianpanman

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音遊びの会

知的障害のある人、音楽家、ダンサー、音楽療法家ら総勢50名による音楽プロジェクトです。2005年の結成から現在まで、月2回のワークショップを継続して行うと共に、障害のあるなしにかかわらず、さまざまな人を対象とした公開ワークショップも開催。また、地元神戸を中心とした自主企画公演、北海道から九州まで日本各地からの依頼による公演を積極的に行っています。2013年にはイギリスに遠征しました。
活動は、知的障害のある人にとって貴重な自己表現の場であり、社会活動の場。楽譜や決まりごとなし、演奏スタイルや表現のジャンルを超えた自由な即興演奏を通じて、これからの音楽や福祉のあり方を模索し、多様な人が共に生きる社会の形を提案したいと考えています。
2021年、2枚組CDアルバム「OTO」発売。2022年、ドキュメンタリー映画「音の行方」公開

シオヤコレクションの売上の一部は
音遊びの会の活動資金に充てられています
みなさまから寄付いただいたお洋服が役立っています

名盤!!音遊びの会の2枚組CD『OTO』
森大生さんの作品ポストカード他グッズも
シオヤコレクションにてご購入いただけます

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