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株式のポテンシャル

昨日とうって変わり、今日の日本株式は飛び跳ねている。ダウが昨年末に値を下げた状況を維持するのに対して、ナスダックが堅調に続伸していて、エヌビディアやアドバンスト、マイクロンテクノロジーなど半導体関連が買われているから、その勢いを受けて日本の半導体関連が牽引した様子。ここ数年の株式相場の上げ下げはかなり激しい様相だ。その振れ幅をボラティリティと感じてしまうとリスクになるけれど、今年は強弱の意味合いを持ちそうな気がする。ボラティリティをポテンシャルと置き換えるとよいかもしれない。

経済ニュースを日々確認し株式相場の動きに慣れてくると、世界経済の動きがなんとなく理解できるようになってくる。お金の流れも見えてくる。そうなると、自分自身の方向性や振り幅もなんとなくリアルに馴染ませて考えられるようになってくる。少なくとも完全に市場に支配され自分の行動全般を管理されることを避けられるようになるし、むしろ、能動的に自らが選択できるようになってゆく。情報化社会となったいまは、より広く多くの人々が自ら検索し学ぶ機会を得てきたけれど、その行動はビックデータとして集積されるとともに人間の行動や心理を掌握されることになったとも言われる。さらに、ビックデータをヒトの比にならないレベルの速度でコンピュータが機械学習を繰り返し、人間より賢いと言われるAI生成なる存在に、今、多くの投資がなされている。投資しているのは機関投資家や富裕層、さらには大衆庶民と総出の勢いだ。大衆のほとんどは無自覚かもしれないけれど、例えば日本の新NISAで始めたばかりの多くの人がオルカン投資からスタートさせていることを鑑みれば、オルカンの内訳により、AI生成の技術開発に少なからずお金を振り向けた事実がわかるようになる。殆どの人は投資した結果の出来事よりも、配当や分配金が欲しいだけだったりするのだ。もちろん、そんなことはないと仰る人もいるだろうし、純粋にAI生成という技術を好む人もいるだろう。デジタルネイティブにとっては当たり前の潮流かもしれない。私は、何の為のAI生成か?という点においてはそれなりに慎重に考えてしまう。とはいえ、もはや止められない速度と額の投資が進み、AI生成は自然言語を獲得しつつあり、使う側の指示次第で一般的なレベルのヒトより優秀な回答や作品を創り上げることができるようになってきているという。優秀な人にとっては、AI生成の召使(AIエージェントというらしい)を上手に使いこなす事で、不必要なミーティングやヒトとのコミュニケーションを効率よく省くことで時間を有効活用できるようになるし、仕事のOJTはこれからAIエージェントに任せることなども語られ始めている。

大陸にある外界では"破壊と創造"という時代が始まっていて、その波は日本にも押し寄せてくるところだ。政治は変わるし経済も変わろうとしている。世界にある秩序が大きく変わる可能性が不確実に語られている。際たる変化は今月20日、米国の新大統領就任から始まる。日本にとって、チャンスでもありリスクでもあると専門家や有識者のコメントは星の数ほどメディアに散りばめられているので、あまりあれこれ目を通していると何が何だかわからなくなってくる。でも、それらを集約すれば、
①米国の新大統領は、自らの価値観や指向性に基づき米国の在り方を変えようとしている
②米国ファースト(主導)
③交渉のテーブルでどうWinWinの関係を築くか(テーブルに着かない選択肢はない)で明暗分かれるだろう
概ね、スタート地点にある状況はこの3つ…というわけで、各国首相や経済界のリーダー達は、どう交渉のテーブルに着くのかを模索しているところだと思われる。テーブルに着かなければ、経済を担う貿易が立ちいかなくなるとまで語られてもいる。

世界がこれから新大統領の価値観にどこまで寄り添っていけるのかを考える前に、そもそも、わたし自身はその価値がどういうものかをまだあまり理解できていない。
昨年、盛り上がりを見せた選挙活動中や当選後に、ネット上で流れてくる情報しかわからない。でも、"パリ協定離脱"や"燃料採掘の為に国立公園の指定区域を緩和する"など、地球規模で協調が必要とされている温暖化対策への逆行など、安易に信じる気持ちは持てない。何の為に、何をどう交渉するのか。今年は、新たな秩序がどう模索されてゆくのかを見守る心境からスタートする。株式相場のポテンシャルは、未来の希望に適う方に向かってほしい。

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