政府が緊急事態宣言を出さなければいけない理由

「この地域にも感染者いるらしいよ」
と昨日の内科受診を受けて夫にメールしたところ、一般サラリーマンの夫からはこのような反応が返ってきた。
「まぁそうだよね。でも、万が一それが自分になったらと思うと、ゾッとする。周りの人たちが全員敵になって、噂を拡散されて、バッシングの嵐で、住めなくなるかも(>人<;)」

つまりはこういうことだ。夫が最も恐れていることは自分の症状より風評被害。差別的扱いで働けなくなること。日本の恐ろしい同調圧力を感じずにいられない。
今日も子供の通う学童の、20代の若いスタッフさんに同じようなことを言われた。
「今自分がコロナになっても、なったって言えないですね。言わずに働くしかないです」

……。
いやいや、そこは言おうよ、なんて無責任な若者!と思ったけど「ちょっと待てよ、それ夫の発想と同じではないのか?」としばし考えた。

政府は日本人が日本で労働するということがどういうことかわかっているのだろうか?
私たちは空気を読むことにより、定時にも帰れず、上司より先に帰らず、無駄な残業をし、有給とりやすい空気を読んでとる。成果より同調圧力の過剰反応が多い。
つまるところ、行政ほど強い勢力が
「働くな」
と言わないと、働くのを辞めることができないのが私たちなのだ。

加えて休めば給料が出ない、有給も全滅、「あいつが感染源だ」と後ろ指指される事態となれば、日本人が働くのを止めるわけがない。馬車馬のように働く民族なのだ。止めさせるときは「金は補償するから働くな」と強権で言うべきである。
「自粛」なんてあまっちょろい言葉は通用しない。その中に「自」という漢字、すなわち自らの自己判断的な文字が入ってる時点で、労働を止めて家に閉じこもることなんてできない民族なのだ。

ロックダウンに否定的立場の私だったが、こんなに日本人は「雰囲気」や「世間」に負けて働いてしまう民族だとは思わなかった。そういう意味で、強権発動で休ませたほうがいいと思う。
自分が感染したとき、どんなに自分の症状が軽かろうと、他人にはうつる。そして自分の菌によって相手を殺してしまったとき、1番苦しむのは言うまでもない…自分自身だ。
そんな十字架を何千、何万人に背負わせて生きるくらいなら、不満が出ても休ませるべきときがきている。

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