見出し画像

CHANELだけはボーイフレンドに買ってもらわず、自分の稼いだお金で買うと心に誓った本



ハロー!志織です。



皆さま、おひさ。



一週間ぶりですが、いかがお過ごしでしたか?




私は相変わらず曇り気味の心が続いておりましたが、昨日と今日は本を読んだり、Huluで「No No Girls」を観たりしながら、心に栄養を与えておりました。

みんな、No No Girls、観てる?
ちゃんみなプロデュースのガールズグループのオーディション番組です。


私はHuluで観てるけど、YouTubeでも少し縮小してるver.で観られるので、興味がある方はぜひ、観てみてくださいな。


かっこよくてかわいくて、実力で私たちをボコボコに叩きのめしてくる(♡)女の子たちが登場する、オーディション番組です。

私の推しは、CHIKAちゃんとNAOKOちゃん。

CHIKAちゃんには、最近の日本の女の子にはあまり見られない、エネルギッシュでパワフルなセクシーさを感じられて、本当に鳥肌が立つ。超好きなタイプ。
ダンスもめっちゃかっこいいんだけど、とにかく歌がうんまい。
かっこいいのよ〜…。惚れ惚れしちゃう。

NAOKOちゃんには、R&Bの独特のグルーヴ感を覚えるんですが、日本人にはあまりないノリ、リズムの刻み方を感じて、R&B好きにはたまらない歌声なんです。
CHIKAちゃんもそうなんだけど、リトグリのカレンちゃんが好きな人とかはハマりそう。
彼女もセクシーなの。






さて。女の子たちに元気をもらった今日、紹介するのはこちらの本です。





嶽本野ばら『乙女のトリビア』。

装丁が矢沢あい先生なのもサイコ〜!!!







野ばらちゃんっていうと、『下妻物語』をイメージする人が多いのかな。


ただね、最近驚いたのは、ロリータ服とかが好きって言っている20代の女の子に、「嶽本野ばらとか、下妻物語って知ってる?MILKとか、BABYとか、今の若い子達も、着たりするの?」と聞くと、「知らないです…」と返ってきたこと。





時代、順調に流れてる〜。



先に述べておきますと、私はロリータではないです。(ロリータの精神にはめちゃくちゃ敬意の眼差しがあるし、ロリータファッションってかっこいいなって思っています。心から。)


だけど、ロリータでなくとも、お洋服が好きな人なら、ロリータファッションって、目を逸らせないジャンルというか、ぜったいに気になる存在だと思っていたので、唖然としてしまったのです。



やっぱ、時代、流れてる〜。




私がオタク気質だから、「好き」の定義が違うだけなのかもしれませんが、そんなことが、あったわけです。




話を戻しまして。




嶽本野ばらは、2000年に『ミシン』で作家デビューし、その後、2003年には『エミリー』、2004年には『ロリヰタ。』が2年連続で三島由紀夫賞候補になったり、同年には『下妻物語』が映画化されたりと、一世を風靡した、知る人ぞ知る「乙女のカリスマ」です。




野ばらちゃんといえば、ロリータファッション。
ロリータファッションといえば、野ばらちゃん。
というほどに、ロリータファッション好きなら、知らない人はいない作家さんだと思います。




私が野ばらちゃんの小説を読んだのは、妹が『エミリー』や『ミシン』を貸してくれたのがきっかけなのですが…。


何が面白いって、登場人物が身に纏っているお洋服がね、その登場人物がどんな人間であるかを、何よりも雄弁に語っているところなのですよ。



MILKを着ている女のコ、ロッキンホースバレリーナを履いている女のコ、などなど…。

はぁ、また読みたくなってきた。



それくらい、嶽本野ばらはお洋服が好き。
いや、好きなんて、甘ったるい表現をしたら、失礼極まりないですね。
なぜなら、「僕はお洋服のためなら死ねる」と豪語するほどの方なのですから。


そんな方が綴る、お洋服や、お洒落にまつわる「乙女のトリビア」が、この本なんです。

お洒落に関する本は星の数ほどあるけれど、野ばらちゃんの書くお洋服についての文章には、やはり、好きを超えた「狂愛」「偏愛」「矜持」「敬意」を感じざるを得ないのです。


ロリータファッションブランドや、ヴィヴィアンウエストウッドについての文章ももちろんいいのですが、私が刺さったのは、CHANELに関する雑学と、野ばらちゃんからの乙女たちへのメッセージです。





シャネルは様々なファッションの常識を変えたのですが、まず、皆を驚かせたのは、お洋服の素材にジャージを使ったこと。
シャネルがデザイナーとして認められ始めた頃、ジャージは男性の下着に用いる生地でしかなかったのに、それで女子のフォーマルなスーツを創作してしまったのです。
喪服にしか用いられることがなかった黒色の生地で日常に着るドレスを縫ったのもシャネルが
最初。
その他、女子がズボンを穿くスタイルを拡めたのがシャネルなら、女子の肌は白いほどいいに決まっているとされた頃に日焼けした肌のほうが健康的でいいじゃんと提案したのもシャネルだし、
宝石はニセモノでも着ける人が本当に素敵なら
ホンモノより輝いてみえると、真珠のイミテーションのネックレスを堂々と取り入れたのもシャネルなのです。

嶽本野ばら 祥伝社黄金文庫『乙女のトリビア』より引用







ハァ〜〜〜〜〜、かっけーな、シャネル。




『乙女のトリビア』には書かれていませんが、CHANELの有名なチェーンショルダーバッグ「マトラッセ」(原型は「2.25と呼ばれるもの)は、女性の両手を自由にするために生まれたものなんですよ。
なんせ、1920年代は、クラッチバッグやハンドバッグなど、片手がふさがるバッグが主流だったので。


こうして見ると、シャネルがいかに私たち女性を自由にしてきたかが分かりますね…。









なので、このあたりは、もしかしたら、お洋服にそんなに興味のない人たちにとっても常識かな?とは思うのですが、私がさらに好きなのは、これを踏まえての、野ばらちゃんのメッセージなんです。





CHANELが遠い存在じゃなく、少し身近に思えるようになったのではないかな?
とはいえ、やっぱりCHANELは高いから自分で買えないので、カレシにおねだりをするしかないという君。
そんな君にCHANELを持つ資格はありません。
だって、シャネルのもう一つのポリシーは、男子の顔色を窺ったり、好みに合わせるなんてクダラナイ。
自分らしく生きてこそ、女のコはカッコいいということなのですから。

嶽本野ばら 祥伝社黄金文庫『乙女のトリビア』より引用









野ばらちゃんのこの言葉に、パンク精神が流れているのを感じるから、私はロリータを見て、カッコよさを覚えるのだと、分かったのです。


そして、この『乙女のトリビア』だけでなく、たとえば『ロリータ・ファッション』を読んでいても感じるのだけれど、やっぱりお洒落って、矜持だと思う。


ファッションって思っている以上に、アカデミックだし、歴史や文化と切っても切り離せないものなので、ぜひ好きなファッションのジャンルやブランドがある人は、歴史を辿ってみてほしいです。
いつしか「好き」の感情を超えて、それを身に纏う自分に、だんだん誇りを持てるようになったりします。
(蓮舫さんが真っ白なスーツを着ているのを揶揄されたとき、古本屋 百年さんが、『白の服飾史 人はなぜ白を着るのか』を挙げていて、教養で見事に阿呆を蹴散らしていたのが超カッコよかった。)


たとえば、諸説ありますが、HIPHOPでラッパーたちがダボダボの大きな服を着ているのは、アメリカの貧しかった黒人の家庭では、服を長く着られるように大きい服を買っていたり兄弟のお下がりを着ていたりした、という背景があるなど、ルーツを学ぶことで、もう一段、深い理解が得られる。


歴史を学ぶと、表面だけをなぞった、ハリボテやフェイクじゃなくなる。


表には見えない、舞台の裏側や背景も自分のなかに取り込むから、お洋服を着た時に、なんというか「説得力」が生まれて、さらにカッコよくなるんですよね。


そう考えると、やっぱりCHANELだけは、自分で汗水垂らして働いて稼いだお金で手に入れたい!!






そこまで難しく考えなくてもいいのかもしれませんが、私はお洋服やブランドの「思想」や「哲学」「歴史」を知ってからの方がお洒落になったような気がするし、お洋服に対する愛も深まって、よりいい関係性を築けていけるようになったように思います。








秋も少しずつ深まり、お洒落が楽しくなってくる季節。



今年は、ファッションの歴史を一緒に学んで、乙女としての教養を蓄えながら、楽しくお洒落をしませんか。






それでは、本日はこのあたりで。
また本を片手にお会いしましょう。
アデュー!



メタリックなブーツ。
ブラックやホワイトのボトムスとも合わせるつもりです♪

いいなと思ったら応援しよう!