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私のエピソードゼロ #2 滝雲 しおり@にいがたIDOLproject

#1 の続きを書いていきます。今回も私の過去などを記載していくのは、正直恥ずかしいのですがお読みいただけると嬉しいです。デビュー曲はこのnoteにも登場する「メタメタ」になると思います。お楽しみに。

予想外の結果

オーディション当日、会場に着いた時から緊張で胃が痛くなりました。周りの子たちは、みんな自信に満ちあふれているように見えました。メイクをしたり、衣装を確認したり、歌の練習をしたり。そんな中、化粧っ気のない私は、完全に場違いな存在でした。

いよいよ私の番が来ました。ステージに立つと、足が震えて歩くのもやっとでした。自己紹介の時、声が震えて上手く言葉が出ません。そして歌い始めましたが、緊張のあまり、うまく歌えませんでした。ダンスも、練習した振り付けを忘れてしまい、ぎこちない動きになってしまいました。
「やっぱり無理だったか」と、心が沈んでいきました。でも不思議なことに、歌っている最中、少しずつ緊張が解けていくのを感じました。最後の音を歌い終えた時、どこか清々しい気持ちになっていました。

オーディション時の写真。緊張しすぎ…

結果発表。グランプリには、明るくて人を引き付ける魅力のある咲々木花さんが選ばれました。当然の結果だと思いました。花さんの歌とダンスは、会場全体を明るくする力がありました。

そんな中、驚いたことに私の名前が呼ばれました。特別賞、という予想もしていなかった賞をいただいたのです。
壇上に上がった時、頭の中が真っ白になりました。「なぜ私が?」という思いでいっぱいでした。でも、審査員の方々の温かい笑顔を見て、少し安心しました。

新たな出発

後日、なぜ私が特別賞に選ばれたのか、事務所の人に聞きました。その答えは意外なものでした。
「確かに、笑顔は下手だし、ダンスも上手くはない。でも、君の歌には心を動かす何かがあった。そして、だからこそ君の成長を見てみたいと思ったんだ。ファンの人たちも、そういう変化も含めて応援してくれるんじゃないかな」
その言葉を聞いて、私は初めて自分の可能性を信じられるようになりました。完璧でなくても、ありのままの自分を受け入れてくれる人がいる。そう思えた瞬間、長年閉ざしていた心の扉が少し開いたような気がしました。
それから私のアイドル生活が始まりました。毎日のレッスンは楽しいけれど、同時に大変なものです。ダンスの振り付けを覚えるのに苦労したり、人前で話すことに緊張したり。でも、少しずつですが、確実に成長している自分を感じています。
最初のころは、レッスン後に一人で泣いていたこともありました。「やっぱり私には向いていないんじゃないか」そんな思いが何度も頭をよぎりました。でも、そんな時に支えてくれたのが、一緒にデビューした仲間たちでした。
特に、グランプリの咲々木花さんと一緒に活動する機会が増えてきて、彼女から学ぶことがたくさんあります。花さんはいつも明るくて、癖っ毛に悩みながらも前向きで、周りの人を笑顔にする力を持っています。彼女の前にいると、不思議と素直に自分を表現できる気がするんです。
ある日、レッスン後に花さんが私に言ってくれました。「しおりちゃんの歌、すごく心に響くよ。もっと自信を持って」と。その言葉が、私の中で大きな変化を起こすきっかけになりました。

花さんと一緒にいると心が落ち着く

初めてのステージ

3ヶ月後、私たちは、とあるステージで初めてのライブを行うことになりました。小さな会場でしたが、私にとっては大きな挑戦でした。
ステージの袖で待機している時、緊張で手が震えていました。そんな私に、花さんが「安心して、みんながしおりちゃんを待ってるよ」と声をかけてくれました。その言葉で、少し勇気が湧いてきました。
ステージに立つと、会場からの歓声が耳に飛び込んできました。最初は緊張で声が震えていましたが、歌い進めるうちに、不思議と落ち着いてきました。観客の皆さんの温かい目線を感じ、「この人たちに、私の思いを届けたい」そう強く思いました。
この時に歌った「メタメタ」。この曲を歌っている時、客席で涙を流している方を見かけました。その瞬間、私は音楽の力を実感しました。私の歌が、誰かの心に響いた。その思いが、温かい喜びとなって全身に広がっていきました。

アイドル活動の時には自然と表現ができる気がします

成長の日々

アイドル活動を始めて数ヶ月が経ちました。この数ヶ月で、私は少しずつ変わってきたと思います。以前は人前で話すのも苦手でしたが、今ではファンの方々との交流も楽しめるようになりました。

ダンスも、毎日の練習の成果が少しずつ表れています。以前はぎこちなかった動きも、今では少し滑らかになりました。まだまだ上手とは言えませんが、踊ることの楽しさを感じられるようになりました。

でも、一番の変化は心の中にあります。以前の私は、自分の過去や弱さを隠そうとしていました。でも今は、そういう経験も含めて全て自分なんだと受け入れられるようになりました。むしろ、そういう経験があったからこそ、今の自分がいるんだと思えるようになりました。

サチコとの絆

アイドル活動が忙しくなっても、サチコとの時間は大切にしています。レッスンで疲れて帰ってきても、サチコが甘えるように膝の上に乗ってくると、全ての疲れが吹き飛ぶような気がします。
サチコは相変わらず気まぐれで、時には私の呼びかけを無視することもあります。でも、そんなところも含めて愛おしく思えるようになりました。サチコの自由な生き方は、今でも私の憧れです。
ある日、デビュー曲としてリリースするために、「メタメタ」のアレンジで作詞に行き詰まっていた時、サチコが私の腕にすりすりと頭をこすりつけてきました。その温もりに触発されて、新たな歌詞が浮かんできました。サチコは、今でも私のインスピレーションの源なのです。

これからの夢

アイドル活動を通じて、私は新しい目標を見つけました。それは、私のような不器用な人たちを明るくさせ、楽しませること。生きる力が湧いてくるようなきっかけを作れたらいいなと思っています。
人生は一度きり。今を生きている私たちは、誰かが生きたかった未来を生きているのかもしれません。それは少し重い責任かもしれませんが、私はその思いを胸に、自分がどこまでいけるのか挑戦してみようと思います。
これからも、歌とダンスと言葉で、皆さんに元気を届けられるアイドルになりたいです。そして、いつか自分で作詞作曲した曲を皆さんに聴いてもらえる日を夢見ています。
私の不器用な成長を、温かく見守っていただけたら嬉しいです。これからも、一歩一歩、前に進んでいきます。応援、よろしくお願いします!

最後に

この文章を書きながら、私は自分の中にある大切なものに気づきました。それは、「諦めない心」です。地震で揺れた大地のように、私の心も揺れ動いてきました。でも、音楽との出会いや、アイドルになるチャンスをもらったことで、少しずつ自分の道を見つけられたような気がします。
そして、幼い頃から大切にしてきた「好奇心」も、今の私を支える大切な要素だと気づきました。アリの観察や雲の形を追いかけていた頃の私が、今はファンの皆さんの笑顔や音楽の可能性を追いかけています。その姿勢は、きっと変わっていないのだと思います。
サチコの存在も、私にとってかけがえのないものです。彼女の自由な生き方は、いつも私に勇気を与えてくれます。時には反抗的で、時には甘えてくる。そんなありのままの姿で愛されるサチコを見ていると、私も自分らしさを大切にしていいんだと思えるのです。
これからも壁にぶつかることがあるかもしれません。でも、そんな時は皆さんの応援を思い出して、前を向いて歩き続けます。私の歌が、誰かの心に届き、その人の「諦めない心」を呼び覚ますことができたら、こんなに嬉しいことはありません。
一緒に、夢に向かって歩んでいきましょう。私はこれからも、好奇心旺盛な「研究者」の目線と、自由奔放なサチコの精神を胸に、新しい自分を探す旅を続けていきます。その姿を、温かく見守っていただけたら嬉しいです。
最後になりましたが、いつも応援してくださる皆さん、本当にありがとうございます。皆さんの存在が、私の大きな力になっています。これからもよろしくお願いします!

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