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要約『0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児』 著者 サリー・ウォード 後編
●ベストフレーズ
独自に検証した結果、「語りかけ育児」法は、ことばの遅れという問題を防ぐために開発されたにもかかわらず、すべてのこどもの発達をうながすために役に立つということが明らかになりました。 p. 15
●はじめに
今日の本は、イギリスの言語治療士サリー・ウォード氏の『0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児』です。
本書は、子どもの言語発達に効果があるとされる「語りかけ育児」の実践方法を説明した書籍です。
1.1歳4ヶ月~7ヶ月の子どもの特徴
この時期、赤ちゃんは〔…〕周囲の世界や人への理解をどんどん深めていきます。
ことばの理解は、びっくりするほど進みます。この時期の初めには、家具や服といった生活用品の名前がたくさんわかってきて、「コップは台所よ」とか「クマさんを、パパにあげてね」といったふたつの内容を含む文がわかるようになるでしょう。とても大きな進歩です。 本p. 204
1歳4ヶ月~5ヶ月になると、赤ちゃんは体の部分や服、動物の名前などの語彙を覚えていきます。単語の数が増えると同時に、二つの内容が含まれた文も理解できるようになります。正確に言える単語の数はせいぜい6~7語に過ぎませんが、理解できる言葉はしっかりと増えており、会話も2往復までのやり取りなら可能です。また、重要なこととして、同居している犬や猫ではなく、カテゴリーとしての犬がわかるようになります。
1歳6ヶ月~7ヶ月くらいになると、目の前にいない人や物についても言葉で表現できるようになります。使える動詞や形容詞の数も増え、身振りに頼る回数が減っていきます。集中力はまだ短いですが、この時期の特徴として、親が見ているものに視線を向けることができるようになります。
2.1歳4ヶ月~7ヶ月の子どもへの適切な「語りかけ」方
赤ちゃんは身振りや表情でとてもうまく考えていることを伝えてきます。自然にまかせて、こどもがやりたいだけ色々なものに注意を向けさせましょう。
ただし、今後もずっと赤ちゃんペースというわけではありません。この時期を自分のペースで過ごせた子どもは、そのうちにおとなの指示にすばやく従えるようになります。" 本p. 221
この時期もまだ集中力は未熟ですので、静かな環境で「語りかけ」を行いましょう。近隣の音楽の音に気を取られていた子どもの例もありますので、よく注意してください。また、少なくとも「語りかけ」の時間だけは、引き続き徹底して子どもの要求に耳を傾けてください。子どもは、集中しているときは忙しいので、こちらの話を聞いてくれませんが、その瞬間に関心を向けていることであれば聞いてくれます。
会話についても、新しい名詞や表現は次々に取り入れてよいですが、子どもがしっかりと理解できるように、短く文法的な意味が明確な文を使ってください。繰り返すことも効果的です。また、注意を傾けてもらえるよう、ゆっくりと大きな声で語りかけてください。
3.1歳8ヶ月~2歳の子どもの特徴
このくらいのこどもとおしゃべりをするのは、とても楽しいものです。おとなと同じように、きちんと順番を守って会話を続けられるようになるからです。また、こどもは会話の中にわかりにくいことがあると言いかえたり、話題をはっきりさせようとするという点でも、一人前の役割を果たします。 本p. 246
子どもが1歳8ヶ月~9ヶ月くらいになると、行動範囲が広がり、言葉の理解も深まっていきます。そして、新たに身につけた知識によって、
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