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要約 『才能の正体』 著者 坪田 信貴

●ベストフレーズ

才能を生かすも殺すも、気分次第、あなた次第です。
309ページより

●はじめに

才能や能力は着実に伸びる

本日の一冊は、教育者で『ビリギャル』の著者・坪田 信貴さんの『才能の正体』です。

本書は、受験や子育て、人材育成...自分や我が子、または部下の才能を伸ばすにはどうすればよいのか悩んでいる全ての読者に向けて、「才能」の本質や自信のつけ方、着実に能力を伸ばしていくために必要な考え方について教えてくれる「才能開発」の啓発書です。

●本文要約

1.私たちは自分で自分の才能に気が付いていない

私たちは結果だけを見て、「あの人は地頭がいいから」、「自分ができないのは才能がないから」と判断しがちです。しかし、このような態度こそ、自分の能力に「限界」を作る呪縛になっています。

著者は「才能」は、努力次第で誰でも手に入れることができるといいます。まずは「今から始めても遅い」「自分には無理」という思い込みは捨てることが先決です。そして、「やりたいこと」に対する自分の思いを明確にし、「自分はできる」という感情を大切に育みましょう。「才能」は自分を信じて、ひたすら能力を磨き続けていった先に見つかるものであり、それはあなた自身の「人生」でもあるのです。

著者は、自身を「才能研究家」と喩えるほど、才能の本質について深く探求してきました。アメリカの大学では心理学を学び、才能について研究、日本に帰国してからは学習塾を開き、1300人以上の生徒を指導、輝かしい実績を出してきたことでも知られています。また、社会人の育成や人材マネジメントにおいても確かな成果と信頼を得てきました。

本書は、そんな才能開発のスペシャリストでもある著者が、指導や育成で関わった人々についての膨大な記録を元に「才能とは何か?」「能力を伸ばして結果を出すにはどうすればいいか?」について明らかにしていきます。実体験と心理学的な観点を融合させた良書で、よりよい人生を送りたいと願う人に、多くの学びと勇気を与えてくれます。


2.「才能」とは何か?能力と才能の違いとは?

多くの人は「才能」について、特別な人だけが生まれつき持っている能力やIQの高さと結びつけて捉えがちですが、「才能」は単純に数値化できるものではありません。正確にいうと「才能」と「能力」は同じではなく、「能力」は、努力次第で誰でも身につけることができます。そして、その「能力」がより高まると、人よりも抜きん出たり、尖ったりする部分が出てきて、人から「すごい」と言われるような成果を出せるようになり、そこで初めて「才能がある」と認められるようになるのです。

つまり、人は才能があるかどうかを「結果」から判断しているに過ぎないということ。本来は「才能がある/ない」「地頭がいい/悪い」という風に、白黒はっきりと分けられるものではないのです。周囲から「頭が悪い」「やる気がない」と言われてきたような子も、自分に合った目的を見つけ、正しい方法で努力し続けることで、成功をつかんでいます。たとえ、試験や受験、就職など、あるタイミングで思い通りの結果を出せなくても、失敗を悲観する必要はありません。試験や受験は手段に過ぎず、人生の目的ではないのですから。もっと大きな本来の目的に向けて能力を磨き続ければいいのです。

せっかく努力して高め、尖ってきた能力も、人によっては「意味がない」と正当に評価してもらえない場合もあります。しかし、こうした反応は、特定の人が、その人の一面を見て判断しているに過ぎません。違う場所に行き、違う人が見たら「すばらしい」と思うような才能かもしれないのです。世間ですぐに認めてもらえないなら、自ら仕事を創り起業するくらいの気持ちでいた方が、これからのAI、ロボット時代において活躍できるでしょう。「能力を尖らせて才能にすること」も「自らの人生の選択肢を広げる」ことも、すべて自分次第。なぜなら、「才能の種」は本質的に自分の中にあるものだからです。

3.「能力」を「才能」に変えるには?

人は誰でも、磨けば光る何かしらの能力を持っています。その生まれ持った能力をどのように伸ばしていけば、他の人にはない突出した能力になり、才能と認められるようになるのでしょうか?

続きは以下リンクからお読みいただけます。(残り9700文字)

4.「才能」の壁になるものとは?
5.社会で「才能」を開花させるには?
6.才能を伸ばすのが上手な人とは?
7.「成功者」の流儀。彼らは普通の人たちとどう違うのか?

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