なおひと

文学・映画・絵画についてのあれこれ 考察系の記事やおすすめ小説などについて書いていきます https://plutocharon.hatenablog.com/

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最近の記事

ノルウェーの劇作家ヨン・フォッセってどんな作家?

ヨン・フォッセ(Jon Fosse)とは、ノルウェーを代表する劇作家だ。この記事ではヨン・フォッセの紹介をしたい。  ヨン・フォッセってどんな作家?ヨン・フォッセは、イプセンに続き最も頻繁に上演されるノルウェー人劇作家である。ミニマリズムや「間」の活用を特徴とする演劇で国際的に高く評価されている。 「イプセンの再来」や「21世紀のベケット」と呼ばれ、ノーベル文学賞も受賞するのでは言われている。 日本でもヨン・フォッセ作品は上演されている。例をあげると、『だれか、来る』、

    • 東野圭吾の売り上げ&発行部数ランキングが気になる

      東野圭吾は言わずと知れた大人気ミステリー作家だ。有名どころだと、ガリレオシリーズだろうか。 ガリレオシリーズの『容疑者Xの献身』で直木賞を受賞しており、映画化もされている。ガリレオシリーズは福山雅治主演でドラマ化され、かなり話題になった。 他に有名な作品を列挙してみると『白夜行』とか『秘密』がある。 映画化もよくされていて、『真夏の方程式』や『ラプラスの悪魔』が公開されている。 そんな大人気作家・東野圭吾だが、著作の国内累計発行部数が1億部を突破した。国内累計発行部数は2

      • 村上春樹の売り上げ&発行部数ランキングが気になる

        世界中で読まれ、現代日本文学を代表する作家といえば村上春樹だ。 村上春樹は日本の現代作家の中で世界で最も翻訳されている作家だと言っても過言ではない。アメリカやロシア、中国、韓国、イスラエル、イギリス、フランス、イタリア、デンマークなど、50以上の言語に翻訳されているのだ。 村上春樹作品には、洒脱な表現や比喩、巧みなストーリーテリングなど魅力が詰まっている。 最近ではノーベル文学賞の候補だとかなんだかで騒がれたりと話題が絶えない村上春樹だが、村上春樹の作品の中で一番売れた

        • この世界は現実?それとも虚構?仮想現実をテーマにした映画5選

          朝、目が覚めると遅刻が確定している。そういうことが時々ある。 見ていたはずの、GAFA系企業CEOに就任した世界は消え去り、一限の授業に遅刻したという絶望感だけが、目覚めてからの体を支配している。 ああ、この現実が夢ならばどれほど良かっただろう… GAFA系企業CEOに就任していた世界にに戻りたい。 と思ったことはないだろうか?ないですね。 当てはまった人も当てはまってない人にもオススメなのが、果たしてこの世界は現実なのか?という問いを投げかける映画だ。もしかしたら

          賛否両論?クセがすごすぎるミステリ小説10選

          皆さん、普通のミステリ小説に満足していますか? 普通に人が死んで探偵が解決するタイプのミステリもいいが、もっとクセが欲しくないだろうか? そんな皆さんに今回ご紹介したいのは、クセがすごいミステリだ。もしかしたら、某千鳥の某ノブさんが読んだら「クセがすごいんじゃ」っていうかも知れないようなミステリだ(言ってないです)。 ミステリの既成概念にとらわれないような、問題作のミステリ小説を紹介したい。 『ドグラ・マグラ』、『黒死館殺人事件』、『虚無への供物』、『匣の中の失楽』の

          賛否両論?クセがすごすぎるミステリ小説10選

          オムライスの驚異的なカスタマイズ性について

          あらゆる料理の中で最もカスタマイズ性が高いのはオムライスだと思う。 卵とライスとソースの組み合わせは無限大だ。まさに驚異的。 僕はオムライスが好きだから、ひいき目に見ているのもある。どのくらい好きかというと、DNAを観察すれば「オムライスが好き」と書かれているのではないかと思うくらい好きだ。きっと、グアニンとシトシンの水素結合の間にはオムライスが浮かんでいる。 時を戻そう。オムライスの魅力は何と言ってもカスタマイズ性だと思う。ロックマンエグゼのソウルユニゾンみたいなカス

          オムライスの驚異的なカスタマイズ性について

          前衛文学とか尖った小説が好きな人にオススメしたい現代作家

          現代文学を読む楽しさの一つに、今までになかったような表現方法で新しい小説世界を切り開く前衛性に触れることができるというのがあると思う。僕自身、普通の文学作品より尖った前衛文学の方が好きなので、自分と同じ趣向を持つ人にお勧めしたいオススメしたい小説家をまとめてみた。 主に2000年代に新人三賞を受賞したような若手作家について書いている。高橋源一郎や奥泉光、多和田葉子、笙野頼子、松浦理英子のような大ベテラン作家はのぞいています。 円城塔前衛・実験文学といえば真っ先に思いつくの

          前衛文学とか尖った小説が好きな人にオススメしたい現代作家

          なぜ村上春樹はノーベル文学賞最有力候補として毎年騒がれるのか?

          近年の秋の風物詩としては「村上春樹ノーベル文学賞受賞なるか」というニュースがいたるところのメディアで取り上げられる現象が挙げられる。ここ数年ぐらい、毎年10月になるとその話題で騒がしくなる。やれやれ。 基本的に報道パターンとしては、イギリスのブックメーカーで村上春樹の人気が高いからノーベル文学賞候補だ、みたいな感じである。別に正式に候補になっている訳ではない。毎年勝手に候補に祭り上げて勝手に落選させるのはどうかと思う。 毎回思うのだけれど、村上春樹がノーベル文学賞をとって

          なぜ村上春樹はノーベル文学賞最有力候補として毎年騒がれるのか?

          『花束みたいな恋をした』 麦と絹のお気に入りの作家たちを振り返る

          麦と絹の「花束みたいな恋」の始まりと終わりを描いた『花束みたいな恋をした』。カルチャーをこよなく愛する麦と絹が互いの共通点に惹かれ合い、恋に発展していく様は文化系の人なら一度は憧れたことがあるシチュエーションだろう。 二人の恋を語る上で欠かせないのが、時代を彩ったカルチャーだ。きのこ帝国の「クロノスシタス」や、今村夏子の「ピクニック」など二人の感性を象徴するカルチャーやサブカル要素が散りばめられている。 『花束みたいな恋をした』を彩った作家についてまとめてみた。 今村夏

          『花束みたいな恋をした』 麦と絹のお気に入りの作家たちを振り返る

          絶版本を新刊で手に入れる方法(あるいは丸善ジュンク堂の戦略的活用について)

          読みたい本をAmazonで探したら品切れになっている、近くの本屋にも売っていない…そんなことってありませんか?欲しい本が絶版になっていた時に新刊で手に入れられる方法について紹介したいと思います。 僕自身現代文学が好きで現代文学の文庫本や単行本を集めているのだけれど、芥川賞受賞作品であっても十年以上前のものであれば絶版になっていることもちらほらある。なおさら、三島由紀夫賞など芥川賞よりも知名度が劣る賞であれば受賞作品であっても絶版になっていることが多い。なので、絶版本をいかに

          絶版本を新刊で手に入れる方法(あるいは丸善ジュンク堂の戦略的活用について)

          選ばれたのは綾鷹ではなく村上春樹でした

          僕は本を本棚に積んでから読む積読派だ。 格付けチェックに出てくるワインのように、本を本棚で寝かせてから読む。本には読むのに最適なタイミングがあると思っている。その時の気分で「この本を読むべきだな」「この本読むのは気分的に今じゃね」と思って、本棚から熟成された本を取り出して読む。これが僕の読書スタイルだ。 夏目漱石が読みたい気分の時もあるし、伊坂幸太郎が読みたい気分の時もある。新しい本を買ったとしても、家に帰ってみたら「この本を今読むのは違うな」と言う気分になって、そのまま

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          「日々の栞」のお品書き

          初めまして、日々の栞と申します。 小説や映画、絵画についてのあれこれを書いています。 このnoteでは本に関するエッセイ的なものを書いていければいいなと思います。 ブログの方では小説の感想や解釈、作品分析などを真面目に書いてます。興味があれば読んでみてください。 twitterもやってます。 よろしくお願いします。

          「日々の栞」のお品書き