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わがまま

 お腹はいっぱいなのに、満たされない。数分前の出来事を、思い出ではなく、記録として捉えている。一人で過ごすことに飽きたから、誰かと時を共有したのに、結局また一人になった。無音で過ごす今の時間は、一体何を物語っているのだろう。居心地のいい一人の時間、この時間を誰にも邪魔されたくない。誰とも話したくない。何を考えるでもない。ただ、一人で時を過ごしている。結局、自分の思い通りにならないことが、嫌なのだ。なんでも思い通りにしたい。全てのものや人や言葉が、自分の思い通りになれば満足なの

    • ひと口おにぎり

       いつもお世話になっております。優香は、藤原先生が握ってくれるひと口おにぎりが大好きだそうです。いつも家に帰って、おかわりしたよ。と話してくれます。いつもありがとうございます。  涙が止まらなかった。完食するために始めた一口おにぎりキャンペーン。それをこんなに喜んでくれていたのか。そして、たったこんな些細なことを感謝して、伝えてくれるのかと。  世の中捨てたものじゃない。教員は、捨てたものじゃない。そう感じさせてくれた。こんな人になろう。些細なことを楽しんで、人の行いに感謝

      • 自由律俳句

        男とばかりすれ違う帰り道 私の歩いた道を歩いてろ

        • 洋食カレーが食べたい女

          「こことここで座りましょう。」 と、声が聞こえたので、並んで座れるように右に一つ、ずれてあげた。 「ありがとうございます。」 「あ、ありがとうございます。」 感じのいい二人組である。 「二駅ずつ降りましょう。」 「降りないよ。時間かかりすぎるでしょ。」 「後、何駅ありますか。」 とかみが茶色の女が聞く。 「後、15駅くらいかな、快速じゃないから」 隣にいる黒髪の女の子が応える。 「じゃあ、無理だ。絶対無理。」 と猫撫で声で茶髪女が黒髪少女に上目遣いで、顔を近づける。 「い

          喫茶店

          デパートの中階にある、そこそこの広さにそこそこ人がいて、そこそこ空きのある喫茶店。 友達との待ち合わせまで後二時間。人が多すぎる横浜で、なんとか都会を忘れられるこの場所がお気に入りだ。 わざわざ都会である横浜へ自ら足を向けておいて、都会を忘れたいなど、矛盾も甚だしいが、しょうがない、ここでしか買えないものがあるのだ。 注文をして、本を開く、読み進めるも、定員の足がこちらへ向かうかそわそわしている。 つまり、腹が減っているのだ。早く来てほしい、クラブサンド。 さ、来たぞ、いただ

          喫茶店

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          この日に、シンガポールから帰国した。 シンガポールでの二年間、新しい自分に出会えた気がした。 色々な人と出会い、優しさ、謙虚さ、親切さに触れられたことが、私の宝だ。 夢のような国で夢のような時間、そんなところから離れる時、考えていたのは、4月からのこと。 未練とか、後ろ髪を引かれる気持ちなんてそこにはなかった。 あれから一年。 元気に過ごせた。それだけが、よかったことだ。 シンガポールで免疫力も身に付けたようで、風邪を引かなくなった。 4月からの過ごし方は決まっている。 元

          3/19

          出来の悪い日 思い通りにいかなかった日 いやだった日 全部自分の力不足

          自由律俳句

          かわいい手袋欲しいなと思っていたことを思い出すと、春一番

          自由律俳句

          自由律俳句

          弾む息、マスクを外し吸い込むは、 バイクの排気

          自由律俳句

          自由律俳句

          お母さんの右手は何を掴む?

          自由律俳句

          不足

          ぴろん、ぴろん、ぴろん 「ぱん」 音と同時にちびの上半身だけなだれ込んだ 不思議な状況 動けぬ私 母親らしき人がちびを回収 状況把握能力 瞬発力 不足 何もできない、反応できない 私はそういう人間か。 いや、諦めぬ 瞬間に動ける人に 後悔を重ね、高い理想を抱き 諦めずに自分を作る

          書きたいこと

          どうせ書くなら、クスッと笑ってほしい。 誰かを笑わせたい。 喋りは難しいから、書くことで笑わせたい。 書くのは、何度も練れるから。 練って練って、練るから クスッと笑わせたい。

          書きたいこと

          笑顔

          私と彼らの価値基準が違いすぎて 私はイライラしているのに 彼らはニコニコしている どうせならニコニコしようと 彼らといる時は、価値基準を彼らに合わせよう。 そしたら私の笑えるだろうか。

          ピンク色のインク

          「だから、毎日使ってあげてくださいね。」 その発言に、鼻で笑うのを飲み込む私。毎日なんて無理。毎日万年筆のインクを使って書くことなどない。万年筆を毎日使う毎日なんて、そんな毎日を送っていない。それが私の自慢の毎日です。

          ピンク色のインク

          自由律俳句

          目の痒さを抱えて雪が舞う箱根へ 季節の逆戻り

          自由律俳句

          自由律俳句

          どの一瞬も絵画にならない今日

          自由律俳句