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siomemo1089「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」

この小説にはわたしの好きなものが詰まっています。本、町の本屋さん、本で読んだ良いフレーズ、思考、省察、思いやりと親切、互いの距離感を保てる人同士の友情とゆるやかな連帯、成長、率直で深みのある対話、そして、いい人たち(著者フォン・ボルムのことば、そで)

わたしは、自分が読みたいと思う物語を書きたかった。自分だけのペースや方向を見つけていく人たちの物語を。悩み、揺らぎ、挫折しながらも、自分自身を信じて待ってあげる人たちの物語を。ともすれば自分や自分に関係する多くのものを卑下しがちな世の中で、自分のささやかな努力や労働や地道さを擁護してくれる物語を。もっとがんばらねばと自分を追い詰めて日常の楽しさを失くしてしまった肩を、温かく包んでくれる物語を。(358p)








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